川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

小さな音の違いが、発音のレベルに大きく差をつける

Rの練習はいかがですか?  「長く言う練習は、やりにくくてうまくできない」という方もいらっしゃるかと思います。  ただでさえやりにくいRの発音を長く言う練習をしていただくわけですから、考案者としては、もう少しやさしい練習をご提案できればよかった、と少し申し訳なく思っています。

でも、こういうRを練習していると、2,3か月たった時、普通のRはとても楽に発音できるようになります。  いつまでも、このやりにくい状態が続くわけではありませんので、ちょっと我慢して、練習を続けてください。  

Rが終わりますと、この後、Mの練習で、子音の日本語化を直す練習はすべて終了いたします。  もう少しですので、頑張って練習を続けてください。

日本語だけ話してきた人には子音に長さがあるなど、思いもよらないことです。  アカサタナ・ハマヤラワ どれを言っても、長さのある子音など一つもありません。  ですから日本語を母国語とする人が長さのある子音で話そうと思ったら、やらなければならないことが2つあります。

一つ目は、

長さのある子音とはどういうものかまず、知ることです。  LNWRMF(摩擦音をFで代表しています)を長さを持って、言ってみることです。  長さのある子音というのはこういうものなのだと、言ってみて知ることです。

二つ目は、

長さのある子音を言える口の筋肉をつけることです。  これがないと、英語は、長さのある子音で話すと理解できても、実際に言えません。  今、長さを持ったRが言いにくいというのは子音の口の形を保持する力がまだないからですね。

「でも何もここまで長く言わなくてもいいのではないですか」と思うかもしれませんが、長く言う分、それだけ筋肉が鍛えられていると思ってください。  Fも同じです。

3の力で済むところを10の力を使って練習しておくと、3の力で言うことは楽にできるようになります。  私たちは一日中英語をしゃべっているわけではありませんので、練習で、筋肉を作って行く必要があります。

Rの発音は、単独で発音すれば、それほど難しくはありませんが、文章の中にあるRを口の形を保持して言うのはとても大変です。

それをするためにはしゃべっている途中で、Rが出てきたら素早くRの口の形を作って保持できるようにする力が要ります。  今より相当強い、口や舌の筋肉が要ります。

そのためにも、少し大げさな長いRを練習して力をつけておくと、何をしゃべっていてもRが出てきたらすんなり発音することが出来るようになります。  

川合メソッド2は、基本編ではなく、実践編です。  テニスで言うと、素振りの練習から、実際にコートに出てボールを打つ練習をするようなものです。

どんな体勢で打っても、ボールがラケットのスイートスポットにあたるように練習していきます  文章中のどこにRが出てきても、すんなりRの発音が出来る筋肉をつけていきます。  

大人で発音を習いに行く人たちで、RやFの発音の仕方を知らない人は、少ないと思います。  知っていても、実際にしゃべると通じないから習いにいらっしゃるのではないですか?  知っていても、しゃべると、その口の形で、音が出ていないから通じないのだろうと私は思っています。

長いRの練習は、文中にRが出てきた時、Rの口の形で、音を出せるようにしていく練習です。

やりにくいでしょうが、もう少し頑張ってみてください。  6月5日に初めて長いLを発音した時、やりにくかったと思いますが、今はもう普通にできるようになっていらっしゃると思います。  Rも続けていけば、だんだんそうなって行きます。  もう少し、我慢して練習してくださいね。

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先回DVDを撮影した時のことを少しかきました。  発音のDVDというのは、普通は、これから英語を学ぶ人が、使うものです。

けれども私は、今、実際に英語で仕事をしている人たちにも、見ていただきたいと思っています。  通訳の仕事をなさっていたり、留学経験があって、外資系企業などで働いている方々にも見てほしいと思っています。

なぜかと言うと私にはこういう経験があるからです。

私は過去に発音レッスンで、通訳の方にも、留学経験のある方にも発音をお教えしました。  どの方も、大変まじめで、私が何も言わなくても、自分から進んでたくさん練習を行うほど、熱心な方でした。それだけ真面目に努力をされるので、英語力も相当高い方達でした。

けれども発音すると、子音が、日本語化していました。  英語の子音でなく短い日本語の子音で、英語を話していました。  ですからレッスンでは、お手本との違いを聞いていただき、私のアドバイスに従って、直していただきました。

その時、私が思ったのは、「これほど熱心に勉強する方たちでさえ、日本語の子音の言い方で英語を話しているのだから、ほかの通訳の方々、留学経験者の方たちも、日本語化した子音で話している人は、たくさんいるのではないだろうか」ということでした。

私は、通訳など実際に英語を使って仕事をしている方々にも、DVDのLやWの発音を見ていただきたいと思っています。  

子音の日本語化は非常に小さな音の違いですが、このことを知っているのと知らないのでは、自分の発音のわかりやすさがまるで違ってきます。

相手の聞きやすい、発音で話すのと、短い子音で、聞きづらい発音で話すのでは、自分の仕事の評価も違ってきます。

現在英語を使って、仕事をしている方々にもDVDのLやWの発音をぜひご覧になっていただきたいと思います。

「子音の日本語化」この小さな音の違いを知っているといないでは、自分の発音のレベルが、全然違ってきます。

私も中学生の時には、子音の長さは聞けませんでした。  でも、皆さんは、40年も発音練習しなくても川合メソッド2のやり方で練習すれば聞こえるようになります。 是非長さを持った子音で話せるようになっていただきたいと思います。

Rはやりにくい練習で、本当に申し訳ないですが、様々な生徒さんを教えて来て今、私が思うのは、日本人は英語の発音に関しては、「口の形を保持する」という練習が苦手です。  (だから母音もブツブツ短いですね)  日本人がやりやすい練習ばかりしていると、日本人が苦手なことは、いつまでも克服できませんので、少し我慢して、長いFやRの練習をつづけてください。

====子音を長く言う「川合メソッド2」=========
8月7日から9月3日までの練習内容

簡略腹式呼吸(水道管呼吸法) 4秒 x 5回
「オーイー」を5回、唇に力を入れてつなげて言う練習
Lの練習(2) 長いLで例文を言う  3回
Wの練習(2) 長いWで例文を言う  3回
Nの練習(2) 長いNで例文を言う  3回
Rの練習(1) 普通のRで例文を言う 5回
Rの練習(2) 長いRで例文を言う  5回
Fの練習(1) 普通のFで例文を言う 5回
Fの練習(2) 長いFで例文を言う  5回

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なお、この練習「川合メソッド2」を営利目的で使用することはご遠慮ください。(皆様にそのようなお願いをする理由はこちらでご覧いただけます)

(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音講座、発音訓練 等々。

学習者どうしの情報交換は歓迎します。  どんどん行ってください。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





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高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 



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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。