私は「子音の日本語化は単語の最初の子音で起こります」と申し上げました。
なぜ、単語の最初の子音なのか、Nを例に説明いたします。
(1) Combination こちらは単語の中ほどにNがあります。
(2) Nation こちらは単語の最初にNがあります。
日本人が発音するときの息の流れを ―――――> で表します。
矢印(息の流れ)が始まる起点の位置が、(1)と(2)で、違うことに注意してご覧ください。
(1) Combination の場合
―――――>
Combination
息は、最初にCom〜を言った時から流れていますので、Nで舌先が歯茎に着くときからNの音が出ています。
(2)Nation の場合
日本人はNの発音で、舌が歯茎を離れて、母音に移行するときから息を送ります。
舌が歯茎についている間に息を送るのではなく、舌が歯茎から離れて/エイ/ の母音に移る時から息を送ります。 つまり、Nの最初から、息は流れていないので、図にすると、左端から一つマスを空けたところから矢印が始まります。 (Nが終わる直前に息を流し始めます)
――>
Nation
息が流れていないと、声として音は出てきません。 したがって、
Combination のNに比べて Nation のNは息が流れている時間が短いので、音も短くなり、聞きにくい発音になります。 それで、単語の最初で、子音の日本語化が起こり、聞きにくい発音になるわけです。。
この「息の流れがない」という現象はRの時に最もよく表れます。 Rの発音をするとき、一瞬、息を止めて、口の形を作る人が多いからだと思います。
ですから、8月7日からの練習で、Rの練習(1)(普通の言い方)を行う時にはRの前で、息を止めないように気を付けてください。 そのためにも、私がDVDでお話ししているように、舌が平らな状態からRを言う練習をされたほうが、いいです。
いきなり、舌を丸めた状態にしてRを言うように練習した方はどうしてもその前で、息を止めがちです。 前の音の口の形から息を止めずにスムーズにRの口の形につなげるように発音していきます。
今週で、RとFの練習は終わります。 まとめは9月1日に行います。 9月4日より、最後の子音、Mの練習と、Where are you? の練習にはいります。
* * *
前回のブログで、私は、「自分は日本人が誰も聞き取れない音について本を書いている」と思うと絶望感に襲われることがあった、と書きました。 理由は、日本人にこの子音の長さを聞こえなくしているのが、「自分が話している言語にない音は、耳からTUNE OUT する」という耳の生物学的性質だったからです。
「聞き取ることを阻んでいるのが耳の生物学的性質だったら、それに対して、私は何もできないのではないか」と思ったからでした。
けれども、川合メソッド2を考案した今は、その耳の生物学的性質を逆に利用すればいい、と考えています。
もし、皆さんが、いつも長さを持った子音で英語を話していれば、耳は、「いつも話している言語の音」として、この子音の長さを必ず、取り込むはずです。 そうすれば「皆さんは必ずこの子音の長さを聞けるようになる」現在は、私は、そのように考えています。
どうぞ今日から、日常、英語を話す時に、L,N,W,R,M,F(その他の摩擦音)が単語の最初に来たら、少し長く発音するようにしてください。 必ず、この子音の長さが聞き取れるようになります。
「日本人は流暢に英語を話していても何と言っているのかわからない」と言われるのは、子音が、そこで、とどまることなく、ツルンツルンと、すぐに母音に移行してしまうからです。 最初はぎこちなくても結構ですから、長さを持った子音を話す努力をしてみてください。 必ず、通じる英語で話せるようになります。
そうすると、日本人の英語はかわります。 もう「流暢に話していても何と言っているのかわからない」などと言われることはなくなります。
日本人の英語は今までとは違う英語になります。 「子音の日本語化」を聞き取れるようになった皆さんから、次々と、70年続いた日本語英語を脱して、英語本来の発音(子音)で話せるようになって行かれるだろうと思っています。
そういう方々は、現在は、まだ少数派ですが、やがて、主流になって行くだろうと思っています。
なぜ、70年も、日本人の英語は聞きにくい、と言われてきたのか、その理由は、日本人が英語の発音の仕方を知らないからではない、と私は思っています。
音声学の先生方が、図入りで、本を書いてくださっていますし、今はDVDもあります。 だからNの発音の仕方も、Lの発音の仕方も、Fの発音の仕方も、知らない人はいないと思います。 なのになぜ通じないのか、いくつか理由がありますが、文章でしゃべると、「習ったはずの音が出ていない」これが大きな原因の一つだと思います。
私が1冊目の本を出したころは、「単語だけの発音練習」が主流でした。 私は「文章で発音練習をしてください」と言い続けました。 今では文章で、発音練習をする人が増えました。
そうすると、「発音しているのに、聞こえない音がある」ということに気づいてきます。 それを解決するのが重要ですね。 Rは文章の中で発音するのが、一番難しい音ではないか、と思っています。 単語だけでできても十分ではありませんので、是非文章で練習してください。 その時、ホームページでも説明していますように、息を流している状態で発音してください。
====子音を長く言う「川合メソッド2」=========
8月7日から9月3日までの練習内容
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法) 4秒 x 5回
「オーイー」を5回、唇に力を入れてつなげて言う練習
Lの練習(2) 長いLで例文を言う 3回
Wの練習(2) 長いWで例文を言う 3回
Nの練習(2) 長いNで例文を言う 3回
Rの練習(1) 普通のRで例文を言う 5回
Rの練習(2) 長いRで例文を言う 5回
Fの練習(1) 普通のFで例文を言う 5回
Fの練習(2) 長いFで例文を言う 5回
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なお、この練習「川合メソッド2」を営利目的で使用することはご遠慮ください。(皆様にそのようなお願いをする理由はこちらでご覧いただけます)
(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音講座、発音訓練 等々。
学習者どうしの情報交換は歓迎します。 どんどん行ってください。
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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。
高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)
高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。 しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています) これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。 学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。
これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)
皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。 (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。
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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。 日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)
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「中学、高校の英語の授業を英語で行う」という誤った学校教育(英語教育)の方針から子供達を守る為、当分の間、下記の文を掲載させていただくことにしました。
「英語で考える」という指導法は実際の英語習得の過程に反する指導法です。
実際の英語習得は、まず、わからない英語を分かる母国語で理解し(第一段階)、その後わかるようになった英語を大量にインプットすること(第二段階)によって、英語で考えられるようになって行きます。(2016年8月17日のブログ参照)
母国語は生徒が英語の意味が解らない段階で無理して使わせないようにするものではありません。 わかるようになった英語を大量にインプットしたときに、頭の中から自然に消えていくものです。
「英語で考える」指導法は生徒の発音にも害悪を及ぼします。 正しい発音が定着する前に生徒に言いたいことを英語でしゃべらせると、日本語式発音が定着します。
「英語で考える」などという、日本で育った子供達には全く効果のない方法を学校教育に持ち込んで、全国の中学生、高校生を犠牲にするのはやめてください。
(「英語で考える」指導法は、提唱者が「自分に日本語訳が必要だった時期があったこと」を忘れて提唱しているだけです)
中学、高校の正しい英語教育方法についてはこちらをご覧ください。
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高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。
現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。
文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。 導入されれば教育現場は大変迷惑します。 中止する必要があります。 なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。
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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。
「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。 他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。
私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。
「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。 他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。 ベストセラーの著者という名声ですか。 それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。 この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか? もう英語教育とは関係ないことですか。
私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。 日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。 ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。 私の仕事の妨害をしないでください。
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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。