川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

文部科学省の方針(高校英語教育)CAN-DOリストは効果なし

数年前に瀬谷出版の瀬谷社長から「どなたも川合先生のことは口になさいませんが、川合先生がだめだといった指導法はどなたも言わなくなりますね。大変面白い現象だと思います。」と言われたことがありました。今日、偶然はてなブログタグ「CAN-DOリスト」を見てみたら私のブログしか載っていませんでした。 私が登録した時は、いくつもの記事やブログがあったのに、驚いてしまいました。(2024年2月加筆)

日本人は英語の基本的な文の形をまず、頭の中に定着させないと言いたいことを英文にすることはできない、という事は紺色の文字で書いた部分(2か所)に説明してあります。

(高校生に英語で討論させたり、速読をさせたりすることが、何の効果もないこと、あるいは高校生にはまったく出来ないことだということは、本文を3分の1くらいスクロールしたところにピンクの文字で書いてあります。)
早速ですが、川合メソッド2第一部で終了された方は今月末まで10月1日のブログに書きました練習を続けてください。  第二部まで進まれた方は1月から水道管呼吸法は8秒x5回となります。  英語の音質で話す場合は共鳴する空間が大きいので、簡略腹式呼吸の練習が第一部だけで終了された方より長くなります。

先日、娘と歌のレッスンをした時、「今日から水道管呼吸法は8秒だからね」と言ったら、「8秒なんかできない」と言われました。  (娘にもDVDにある腹式呼吸の練習をさせた後、水道管呼吸法をさせています)  「息を吸ったとき、空気をウエストの位置のわき腹と腰にも入れてごらん。(実際に空気が入るのは肺ですが、そこが膨らみます)  今よりたくさん息が使えるようになるから」と私はいいました。   そして、自分のわき腹と腰に娘の手を当てさせて膨らんでくる様子を見せました。  みなさんは歌を歌うわけではないので、ここまでする必要はないかもしれませんが、こうやって、少しずつ訓練していくと息はとてもたくさん使えるようになります。  そうすると英語の歌もしっかり歌えますよ。

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新年に、出版社のほうに「英語発音、日本人でもここまでできます。」の読者はがきが届いたそうです。  見せていただいたら、はがきの後ろに手書きで「鼻腔に響かせることができました!!  これだ! っていう感じです。」と書かれていました。  60歳の女性の方で、「40年以上英語の発音には悩まされてきました」と書かれていましたので、お仕事で英語を使っていらした方かもしれませんね。  大変うれしく思いました。  

「川合先生の講演の予定がありましたら教えてください」とのことですが、今のところその予定はありません。
同じく手書きで、「博士号を持った先生のものより役に立ちました」と書いてくださっていて、どうもありがとうございました。  私は肩書のない一英語教師ですが、いろいろなことを自分の体でやってきましたので、その体験がお役に立てればうれしいと思います。

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それでは、今日の話題に入ります。

文部科学省の外国語教育のページに行ってそこにある「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」をクリックするとPDFファイルの表が出てきます。  今日はそれについて書きます。  

上にリンクを付けたPDFファイルの高等学校のところに

授業を英語で行うとともに、言語活動を高度化(発表、討論、交渉など)

と書いてあります。
  
PDFファイルを少し下がって行くと3つ目の表が出てきて、その右の欄、中ほどに言語活動の内容(聞き取り、多読、速読、作文、発表、討論等)が書いてありますので、これが高校生が行う言語活動の内容なのでしょう。 「英語を用いて何ができるか」という観点から学習到達目標(CAN-DO形式)を設定して英語教育を行うそうです。  今日は私の体験に基づいて、それについて書いてみようと思います。

結論から言うとCAN−DOリストで目標を設定して授業を行っても、日本の高校生の英語力は上がりません。

CAN-DO形式は、母国語が英語に似ている国の人々が行うと効果を上げると思いますが、日本語のように全く異質な言語を話している人が行ってもほとんど効果はないと思います。  というより、その言語活動自体が日本の高校生にはできないのではないか、と思われるものが多くありました。

こちらの3つのブログを読んでいただくと私がそのように考える理由が理解していただけると思います。
1.2014年11月18日「英語の早期教育が有効だと錯覚させる2つの理由(その2)ヨーロッパの英語教育に対する誤解」
2.2015年8月17日「なぜ日本人はヨーロッパの人々と同じ英語指導をしても効果がないのか」
3.2013年5月19日「高校生のみなさんへ」

要点のみ申し上げますと、日本人が英語を学ぶときに最も難しいのが、発音と語順です。  英語と同じグループに分類される言語を母国語としている人々は、母国語を話している段階で、子音を単独で発音できますし、語順にもだいたい慣れています。

そこから英語学習をスタートする人々にはCAN-DO形式は有効でしょうが、この2つがなかなか習得できない日本人には、CAN-DO形式でいろいろなことをやらせても、効果は上がらないと思います。

発音についてはこのPDFファイルの中に小学校5,6年の時間割の例があって、毎日15分くらいのモジュール授業があって、そこで聞き取りや発音の練習を行うと書いてあります。  

それで正しい発音が身につくかどうかはまだわかりません。

グローバルな世界でやっていける子供たちを育てるために、小学校でするのは英語ではなく子供の行動の仕方、思考の仕方を変えていくことだと私は思っていますので、小学校の授業時間は英語よりその練習に使ったほうがよいと思っています。  これについては、2月か3月に書こうと思っています。

それでは、まず、高校時代は日本人の英語習得過程の中でどのような位置づけになるのかについてお話しいたします。  時期からわかるのは、中学で習った基本的な文章からスタートして、大学入試に出るような大人の文章を読めるまでにしていくのがこの時期です。
 
私は著書「帰国子女に見る世界に通用する英語力の作り方」の中に、「日本の高校で習う文法を習得していないと、アメリカの小学校5年生の教科書もよめなかった」と書きました。

また、こちらの2013年5月19日のブログでは、「高校時代にきちんと文の構造をとらえて英語を読み取ることを習っていないと英字新聞の英語を正しく読み取ることもできなかった」と書きました。

つまり、高校時代に習う文の構造や語彙を習得していないと、アメリカ人やイギリス人が普通に読んでいる文章も正しく読めない、ということです。  もし日本語の文章の語順や構造が英語と似ていたら、私たちは、これほど英文を正しく読み取るのに苦労はしなかったでしょうが、日本語の特性(語順、文の構成の仕方)のために私たちが英文を正しく読み取るようになるには、かなりの練習が必要になります。  私は高校3年間かかりました。

私自身の高校時代を思い出すと、予習して、教科書の英文にある新出単語を調べても、意味をとれない文はいくつもありました。  授業で先生が説明してくださると、「なるほど。  そうやって読んでいくのか」と分かりますが、授業が終わると、今度は教科書を何度も音読して、その構文や表現を、自分の中に定着させていきました。  それが発音練習も兼ねていました。  部活もあったので、それ以上のことはできませんでした。  英語の勉強は3年間とても大変でした。

それでは、文部科学省の方針にある「言語活動」(聞き取り、多読、速読、作文、発表、討論)を一つ一つ見ていきましょう。

(1) 作文
図(2)の左に

高等学校

○目標:コミュニケーション能力を養う
例)評論文などを読んで、主題を決めて様々な種類の文章を書いたりすることができる
と、書かれているので、この言語活動が「作文」ということでしょう。

アメリカに住んでいる私の知人がヨーロッパから来た友達を見て「彼女は母国語の単語を英語に置き換えてしゃべっているだけじゃないか、と思う時がたまにあるけど、私にはそういうことはできないわ」と言ったことがありました。
私たちは文を書く時にその言語の「型」に従って文を書きます。
日本語で書くときは述語は一番最後に書きますし、英語では主語の次に動詞を書きます。  こうやって、私たちはその言語の「ひな型」に合う文を書きます。

英語とよく似ている言語を母国語とする人々は母国語の文の「型」が英語とよく似ています。  なんでも自由にいえる母国語の「ひな型」が英語に似ているわけです。  そうすると英語を勉強し始めて比較的早い段階でまとまった文章を書いても、それほど間違った文にはなりません。

書いた文を先生に直してもらうことにより、自分の中にある文のひな型を「英語型」に、修正していけば英語の文章も正しく書けるようになります。

ところが私たち日本人はそういうことはできません。  日本語の文の「ひな型」から類推して英語を書くことはできません。  あまりにも型が違いすぎます。  こういう時はどうするかというと、まず、英語の文の「型」をやさしいものから覚えていきます。  授業で習った文の構造や表現の仕方を一つ一つ頭の中に定着させていきます。

それを新しい「お手本」「ひな型」として、英語を書く練習をします。  高校生は今、新しい「ひな型」を一つ一つ覚えている最中です。  ある程度いろいろなことを言える「ひな型」を英語で持っていないと、まとまった文章は書けません。  (終りの方にもう一か所紺色で書かれた解説があります。 日本人は母国語から英語への「変換」で英語は話せない。 新たに英語の基本的な文の型を頭の中に構築しないと言いたいことを英文にできない、という解説があります。

(2) 討論

(1)で述べたようにインプットされていない文は口から出てきません。  高校生はまだ英語のインプットの最中です。  そういう状態で討論させても、意見らしい意見は言えません。  討論するには討論に使う英語の表現や語彙が頭の中にないとできません。
ここでもまた、インプットしていない英語はアウトプットできない(言えない、書けない)という問題があります。  母国語の「ひな型」が英語のひな型に似ている人々のように、日本人は母国語から類推して英語はしゃべれません。
それは高校生が一番よく知っています

私が高校2年生の時、こういうことがありました。  私たちのクラスを教えてくれた英語の先生は、構文をきちんととらせる良い先生でした。  隣のクラス、2年B組の英語の先生は「英語で討論をしなさい」と生徒におっしゃる先生でした。  なんで私が隣のクラスのことを知っているかというと部活の友達が2年B組にいたからです。
「それでみんなは先生になんて言ったの?」と私が聞いたら、「みんなはね、自分たちはまだ討論が出来るほどいろいろなことが英語で言えないから、もっと英語が使えるように、構文とか語彙とか基本的なことを教えてほしい、って言ったの」と友達は言っていました。

それからしばらくして私はその友達に、「英語の授業はどうなったの?」と聞きました。そうしたら、「先生が生徒の言うことを聞いてくれないから、みんなはもう先生には何も言わなくなった。  よそのクラスにいる友達から英語の授業のノートを借りて、みんな自分で教科書を勉強してるよ」と言いました。
高校生だってわかっているのです。  こんな段階で、討論なんかやっても、簡単なことしか言えない。  英語力は上がらない。  もっと高度な文の構造や語彙を学んでいかなければ、いろいろなことを英語で言えるようにはならない、とわかっているのです。
このプランを見ると、文部科学省は「日本語で言えることは英語でもすぐに言えるようになると考えている」ように私には見えます。  ヨーロッパの言語を母国語とする人々の中には、そういう人もいるかもしれませんが、日本人の場合、母国語の特性が英語とは全く違いますので、母国語で言えたからと言って、英語で言えるわけではありません。  「英語でどう言うのか」は一から学んでいかなければ私たちは言えません。  日本人は母国語からの類推で英語は、しゃべれません。

高校生に討論をさせて英語力を上げようとするのは無理でしょう。  少なくとも2年B組の生徒たちは無理だと思ったようでした。

「中学で習った文より複雑な文の「ひな型」を今勉強して頭に入れなければ、自分たちはネイティブが普通に読む文も読めない」と2年B組の生徒たちは経験から知っていたのです。

(3) 速読

図(2)の真ん中のカラムに、

高等学校
○授業を英語で行うとともに、言語活動を高度化(発表、討論、交渉など)
○目標:英語を通じて情報や考えなどを的確に理解したり、適切に伝えたりするコミュニケーション能力を養う。

例)ある程度の長さの新聞記事を速読して必要な情報を取り出したり、社会的な問題や時事問題について課題研究したことを発表したりすることができる。

と書いてあります。

私が一番驚いたのはこの項目です。  速読をするにはたくさん本を読んで、英文に目や頭が慣れていることが必要です。  日本語と英語では文字の形も語順も違います。  こちらのブログには、私が大学生の時に初めて速読の練習をしたときのことが書いてあります。
私は大学生の時でも目や頭が英文に慣れていなくて速読はできませんでした。
どのくらいの量の英文を読んで、私が速読の練習に入れたかというと、読書した本のページ数の合計が3000ページを超えたあたり(300ページの本を10冊読んだあたり)から速読の練習に入れました。
今の高校生は模擬国連に参加したり、ディベートに参加したり、大変優秀なのかもしれませんが、普通の生徒は、私とあんまり変わらないレベルだと思います。

そういう高校生には速読は無理です。 このプランを作った方は高校生の時に速読ができたのでしょうか? それとも出来るか出来ないかは関係なく、ただプランを作っただけですか?
(4) 発表

これはよく言われるプレゼンテーションの練習ですね。  これについては、2月か3月に「グローバルな時代の教育」という題で書きます。 

(5)聞き取り

川合式学習法でご説明いたしましたように、中学時代にほぼ完璧な発音を習得し、高校時代に習う長く複雑な文章を語順の通り理解するために音読練習していると、学校で行うリスニングで、音の問題で難しいと感じるものはありません。  唯一難しいのは、知らない単語が出てきた時です。  これは、読解でも同じですね。

ですから語彙を増やすのは、高校時代の課題の一つになります。  ただそれは学校の授業で解決する問題かどうかわかりません。  私が高校生のころはみんな自分で語彙を増やす勉強をしていました。  3年生になると、みんな単語集を持って覚えていました。  

正しい発音で文章がしゃべれるようになっていないと聞き取りは難しいでしょう。

(6) 多読

高校時代に英語の本に親しんでもらうのはよい方針だと思います。  ただそれを「多読」という形で提示するのはやめた方がいいと思います。  多読というと、「何冊も読む」ということが要求されます。 生徒の中には英語が苦手な子も多いです。 

私も高校生に英語の本を読んでもらうにはどうしたらよいか考えていました。2年前、高校生のお子さんのいる人を知合いに探してもらって、マジックトゥリーハウスを1冊読んでもらいました。

4日間で読み終わったということでした。  感想は「楽しかった。  こういう本ならまた読んでもいいと思った」ということでした。  私は単語が難しかったのではないかと気になり、どのくらい辞書を引いたのか聞きましたら、「平均すると1ページ5回くらい」ということでした。

マジックトゥリーハウスは1ページの文章の分量は少ないので、それで5回辞書を引くということは、結構、大変だったのではないかと思ったのですが、それでも、「楽しかった」という感想だったので、うれしく思いました。

「多読」というと、「何冊も本を読む」ということが、前面に出ますので、それだけで嫌になる子もいます。  ですから、その前の段階を目指す方がいいだろうと私は思います。  夏休みや冬休みなどの長期の休暇を使って、「英語の本を読む楽しさを知る」というような目標の方がいいと思います。  英語が嫌いな子でも、それなら負担にならないでしょう。

読んで楽しいと思った生徒たちの中には自分から多読に進んで行く子もいるでしょう。  そのために学校の図書室に高校生が興味を持って読めるような英語の本をそろえておいてあげればいいと思います。

多読に使う英書を生徒が自分で選ぶのは難しいでしょうから高校生でも、興味を持って読める本を学校が図書室に揃えておいてあげればいいと思います。

以上、文部科学省のプランにあった高校生が目標とする言語活動を見て、私が思うことを書きました。

高校の先生方は、すでにこういう事はご存じだと思います。  インプットのないものは、アウトプットできない。  つまりインプットのないものは「言えない」「書けない」ということは英語学習の常識ですから先生方はご存知です。

日本人の場合、いろいろなことが出来るようになるプランというのは、初期の学習者にとって、「何もできるようにならないプラン」と同じです。

母国語が英語に近い人達なら最初から英語でいろいろなことができるかもしれませんが、日本人が英語を学ぶ場合は、基本となるスキルを身に付けるのにとても時間がかかるからです。  発音にしろ語順の通り意味をとることにしろ、日々の地道な練習を長期に渡って積み上げていかないと、こういう基本的なスキルは身に着きません。

しかも、この基本的なスキルが身につかないとその上に何も積み上げることはできません。

学校教育では日々の家庭学習を「宿題」という形で見守りながら、生徒が練習を続けられるようにサポートしていくことができます。  こうして中学3年間学習すれば、卒業時に保護者の方々は「自分の子供の発音はよい」と実感できるでしょうし、高校時代にはネイティブが考えたのと同じ語順で英語を理解できるようになりますので、学習完了までの時間はかかりますが、確実に子供たちの発音も英文処理のスピードも向上します。

これが完了した後、大学で、大量のインプットを行えば、作文も討論もある程度のレベルで行えるでしょう。  (私が小学校の英語教育を考えていない理由は冒頭の部分で述べました)

英語は基本的なスキルをしっかり身に着けてから、高度なものを積み上げていかないと、高い英語力はつきません。  特に高校時代、英文の構造をきちんと理解して意味をとる練習ができていなかったら、その上に何をやってもむだです。  英文の意味が正しく取れないからです。



ここまでCAN-DO形式で行う言語活動を見てきましたが、この方式は母国語で言っていることを英語に「変換」するトレーニングではないかという気がします。  そこには「母国語で言えることは英語でも言える」という暗黙の前提があるのではないかと思います。
日本人は母国語を英語に「変換」してしゃべることはできません。  私たちは英語の「ひな型」を新たに頭に「構築」しないとしゃべれません。

英語習得が「変換」か「構築」か。  そこに根本的な違いがあると思います。  
2年B組の生徒たちが討論ではなく教科書の勉強を始めたのは、彼らは日々の体験からこのことに無意識に気づいていたからでしょう。  今は、より高度な文の型や語彙を頭に入れて行かなければならない、と分かっていたのでしょう。


ほかの国で使われているプランを検討するのは当然だと思いますが、その場合は実施前に、日本の高校生に試験的に行ってもらい、効果があるかどうか見る必要があります。

たとえば(3)「速読」なら、一定の期間、高校生に速読の指導をしてみて、本当に成果を上げることが出来るか検証する必要があると思います。  たとえ、有識者会議で提案されたとしても、その実効性を確かめるのは文部科学省の仕事でしょう。  速読の場合は20分くらい読ませて(これは私がアメリカで使った速読の本に書いてあったことですので、英語が母国語でない場合はもう少し短い時間でもいいのかもしれません)、1分間に読む語数の平均と、内容をどれだけ正確に把握したかの2つの点で評価しますが、文部科学省はそういう効果を検証するデータを日本の高校生に行って取ったうえで、実施を決めたのでしょうか。  それとも、また、効果の検証をしないで決めたのでしょうか。 

もしそうなら、この方針は、どこかの国の英語指導法の単なるコピーになりますね。

高校英語教育は

授業の形態は提唱者もやっていない(注1)「英語で授業」で、
指導内容は効果のない、外国の指導案のコピーでは
高校生があまりにもかわいそうです。
(注1)「英語で考える本」松本亨 英友社 67ページ参照

これでは高校の英語教育は成果を上げることはできないでしょう。

高校生は何年も無責任な大人の犠牲になり続けています。
自分の商売の拡大のために詐欺指導法を日本中の高校生にやらせておいて何の責任も取らない無責任な大人、
子供たちを犠牲にしてまで、自分の商売を大きくしたいですか。

「英語で授業」の方針が間違っているとわかっているのに一向にやめようとしない大人、
身勝手な大人たちのために高校生は何年も犠牲になり続けてかわいそうです。
(高校生は納税者の子供たちです)

松野文部科学大臣はこういう高校英語教育の現状をご存じなのでしょうか。
私には現政権(安倍内閣)がそこまで、教育を軽視しているようには見えませんけれど。
トップの耳に入らなければ、詐欺商法でも、効果のない他国の指導案のコピーでも、やり続けていいということですか。
そういうことをやっていても、「トップの耳には入らない」と高をくくっているのでしょうか。
日本中の子供たち(高校生)が関係しているのですから、問題はそんなに小さなことではありませんよ。
しかも、やり方(英語で授業)は効果のない詐欺商法だし、内容(CAN-DOリストの項目)もほとんどできないのであれば文部科学省の高校英語教育のプランはほぼ全滅ということです。  その上、子供たちの発音はカタカナになりますので(こちらをご覧ください)なんの役にも立たないわけです。 文部科学省のプランは、全く効果のない方法ばかりで構成されています。





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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)




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何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。