川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

発声練習について

今日は、読者の方からのご質問にお答えしようと思います。

川合メソッドを実践している方から、「発声練習のとき、舌の付け根を下げようとしているのだけれど、うまく下がらない。 喉がうまく開けられない。何かコツのようなものがあるのですか?」という質問をいただきました。

舌の付け根を下げるような動作は、日常生活の中でめったにすることではありませんね。このように普段使わない筋肉を、自分の思うとおり動かそうとすると、最初はなかなか動いてくれません。

私は、歌を歌わない人に比べると、舌の付け根は下がっているほうだと思いますが、萩原理恵先生と比べると、喉の開け方が、まだまだ足りません。
先生と一緒に発声練習をすると、先生の喉が、私よりずっと奥で、大きく開いているのがわかります。

ですから、今も毎日発声練習一番を行うときは鏡で自分の喉の奥を見ながら、今よりもっと下げようと努力しています。自分も同じ思いをしていますので、
舌の付け根が下げられないという方のもどかしさはよくわかります。

私がいつもやっているのは、鏡で喉を見ながら、舌の付け根が下がったところをイメージしながら、肩を下に引っ張るようにして、一緒に舌の付け根も下げようとすることです。

最初はまったく自分の意志と舌の付け根を動かす筋肉がつながっていなかったような状態ですが、毎日「舌の付け根を下げよう。」と思って、舌の付け根を下げる動作を繰り返していくと、だんだん、自分の意志と舌の付け根を下げる筋肉の動きがつながってきます。

時々やってみるのは、発声練習の途中で、一瞬、パタッと全身の力を抜いて、「舌の付け根を下げる。」と思いながら、そのイメージをもって、口をあけると、あるとき、パタッと今の状態より、下がるときもあります。喉の力を抜くのが、このときのポイントのようです。

また、発声練習に少し慣れてきた方の場合は、軟口蓋を前から後ろに順番にひきあげていくと、奥のほうを引き上げたとき、同時に舌の付け根も下がります。軟口蓋を上げているのに、その向かいにある喉が下がるというのはとても不思議な現象ですが、やってみると本当に軟口蓋の一番奥を引き上げるようにすると舌の付け根が大きく下がります。ただし、やりすぎると、お医者さんが扁桃腺を見るために、平たい棒を喉に入れたときみたいに「ウッ」となりますので、注意してください。(いずれの場合も、一度、喉があいても、声を出すと、その開き方は、少し小さくなってきます。)

普段動かしたことのない筋肉を自分の思うように動かすというのは一定の期間、その動作をやり続けないと、意志と筋肉の関連ができないので、一ヶ月くらいは、辛抱して、やってみてください。何の変化もないと思っても、確実に筋肉のほうは動き始める準備をしていますので、あまり、そのことは心配しないで、続けてください。

たとえ、見た目は喉が開いてきていなくても、「声を出す練習を続ける。」のは、有効なことです。何もしていない声と、毎日発声練習をしている声は、最初の一ヶ月で、その差が出ます。体が違ってくるからです。使える息の量も多くなりますし、おなかの筋肉もついてきます。

しばらく続けてみてくださいね。必ず、体のどこにも無理をしない状態で、声が力強くでるようになります。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)






高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。