川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

親知らずを抜く

アメリカにいたときも毎年、歯科で、チェックアップを受けました。アメリカ人は17歳前後で、親知らずを4本全部抜くようです。息子も歯科医から、もう抜いたほうがいいとアドバイスがありました。

親知らずは4本一度に抜きますので、手術と同じ扱いになり、いつもお世話になっている歯科医から専門医に書類を回してもらって、そちらで、手術してもらうことになります。

日帰りの手術ですが、抜いたあとは、たくさん出血しますし、物を食べることが出来ないので、3日間くらいはとても大変です。ベッドで寝たきりになります。一週間くらいで、だんだん落ち着いてきます。
けれども手術自体はとっても手際よく行われました。

息子の場合、まだ、歯茎の中に埋まっている歯もありましたが、15分で、4本とも抜いてくれました。先生が、普通の歯医者さんで座るような大きな椅子の上に息子を座らせて、「アイポッドで音楽を聞いていたければそれでもいいですよ。患者さんがリラックスしてくれたほうがいいですから。」といわれたのにはびっくりしました。

娘は15歳でしたので、年齢的にはもう少し待ったほうがいいといわれたのですが、あと一ヶ月で帰国でしたので、抜いてもらうことにしました。私は日本で、親知らずを抜きましたが、そのときとても大変だったからです。たった一本抜くのに一時間以上かかったように記憶しています。

専門医の手際のよさにやはり、この先生に娘の親知らずも、4本抜いてもらったほうがいいと思いました。けれども、手術のとき、とても動揺したことがありました。

病院では、どこも手術の前に同意書のようなものにサインしなければなりません。訴訟が多いアメリカらしく、手術に伴ういろいろな場合を想定してのことです。このときも、同意書のようなものを渡されました。よくわからないところもありましたが、サインしないと手術は始められませんので、サインしました。

そうしたら、先生が、「この内容をよく理解しましたか?」とおっしゃるので、「よく理解できないところもありました。」というと説明してくれました。

そして先生の説明が始まりました。「これから麻酔をかけます。そうするとあごを動かす筋肉が一時的に動かなくなります。大多数の人は手術後何時間かたつと、あごを動かせるようになります。明日になったら、あごが動くようになる人もいます。3日たつと動くようになる人もいます。一週間で動くようになる人もいます。」

私が動揺したのは、その次の先生の言葉でした。「中には、そのままずっと一生、あごが動かない人もいます。」

「えー、そんな〜。。。」もう、娘は手術台(といっても普通の歯医者さんで座る診療用の椅子ですが。)の上に座っているのに、今になって、「まったくあごが動かなくなる人がいます。」といわれても、私は、あせってしまい思わず、「How often?」と聞いてしまいました。

「100人に3人くらいの割合です。」と先生は即座に答えました。それは結構高い確率です。その3人の中に入ったら、娘のあごは一生動かなくなるのだと思ったら、どうしようかと思いましたが、それは、日本もアメリカも同じでしょうから、「はい、そういう場合もあることは理解いたしました。手術は行ってください。」とお返事しました。

手術のあと、娘のあごが動くかずっと心配でした。翌日、ちゃんとあごが動いたときにはほっとしました。事前に患者さんの了解を得ることは大事なのでしょうが、あまり、リスクをたくさん言われると本当に心配になってしまいます。

これと似たことは薬のコマーシャルでも感じました。アメリカでは副作用をちゃんとテレビのコマーシャルでも言わなければいけないようで、とってもさわやかなコマーシャルの最後に恐ろしいような副作用が次々言われます。

Sometimes OO is fatal. などと聞くと、私などはそれだけで、今見た効きそうなイメージも吹き飛んで、できれば薬は使いたくないと思ってしまいます。でも、副作用もちゃんと伝えるのは大事なことなのでしょう。

ところで、親知らずのことは英語でwisdom teeth と言います。歯医者さんには専門的な用語があるようですけれど、普通はこれで通じます。cut one’s wisdom teethと言う言葉は、「親知らずが生えてくる。分別がつく年頃になる。」と言う意味で使われます。歯が生えてくるのにどうしてcut と言う言葉を使うのかな?
と思って、Webster で調べてみました。そうしたら、cut の意味のところにこんな風に書いてありました。
to experience the growth of (a tooth) through the gum




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)




高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。