川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

駐在員のお父さん、無理なことを子供に言わないで。

シカゴに赴任していたとき、同じ津田塾大学の卒業生のお母さんと友達になりました。彼女は日本で高校の英語の先生をしていたのですが、退職して、ご主人の赴任についてアメリカに来ていました。 

彼女は3年生の娘さんが通っている現地の小学校にボランティアとしてお手伝いにいっていました。 ある日、学校の先生から「日本人の子で、まったくしゃべらない子供がいるんだけれど、もしかしたら知的発達が遅れているのかもしれません。 そういう場合は、そういう生徒を指導する専門の先生がいる学校に通った方が良いかもしれないので、ちょっとその子と話してみてください。」と言われたそうです。

私の友人がその子と話してみると、お父さんから、「学校では英語しか話してはいけない」と言われていたそうです。その子は来たばかりで英語が話せなかったので、学校では一言もしゃべらなかったそうです。

私の友人は、「日本から来たばかりなのだから、英語ができないのは当たり前です。そういう時は日本人のお友達と日本語で話して、いろいろなことを教えてもらうのは、かまわないのよ。先生も、それは当然だと思っています。 学校で日本人のお友達と日本語で話すのはちっともかまわないのよ」と言って聞かせたそうです。そして、先生と話して、その子の家に電話をして、お父さんにも、事のいきさつを話し、お子さんに学校で日本語で話してかまわないと言ってもらったそうです。

私はこの話を聞いて、驚いてしまいました。自分もできないようなことをなぜ、子供にさせるのかと思いました。それでなくても、言葉ができないあいだは、鬼ごっこをすれば、いつも鬼にさせられたり、子供だって学校ではそれなりに大変なのです。慣れるまでは、家族は、あれこれ子供に無理強いはしないほうがいいのです。

家族は、子供がなれるまでは、学校でいろいろ我慢している子供の気が晴れるようなことをなるべくしてあげるようにすればそれでいいと思います。

私の娘は、バドミントンがしたいとよく言ったので、一緒に外でバドミントンをしました。 お人形さんの洋服が作りたいといった週末は、生地を買ってきて、一緒に作りました。 かわいい文房具を見に行きたいといったときは、高速道路で20分くらい運転していくところにお店があったので、お父さんに連れて行ってもらいました。 それで、少しでも、楽しいと思える時間があると、子供は、また次の一週間が何とかがんばれるという感じでした。

家族は子供の気持ちが晴れるような事を一緒にしてあげればそれでいいと思います。学校から帰ってきて一緒に遊ぶ友達がいなかったあいだは、半年くらいそうやって、一緒に遊びました。

子供だから何も感じないわけではありません。英語さえ話せるようになれば、何でもいい、と言うわけでもありません。あまり無理なことを子供に言うのはやめたほうがいいと思います。



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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。