川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

発音練習を続けるためにはどうしたらよいか。

6月15日の音声ブログで取り上げた唇をこね回すような発音は、本人は一生懸命、英語の唇の動きを正確にしようと思っているだけなのですが、度が過ぎると周りの人には「かっこつけて英語を話したいのにかっこつけきれない人」のような非常におかしな発音に聞こえます。こういうときは、ブログでもお話したように、口の中の上下の間隔を大きく取ればすぐに直るのですが、あのころの私はそのことを知りませんでした。

実際、私はカッコつけたかったわけではありませんが、唇の筋肉がすばやく動くようになるのに時間がかかったので、そういう発音を一年以上していました。ある日、同じ勉強部屋だった姉が、「その発音練習の仕方はやめなさい。ふつうによんでればいいの。」と言って部屋を出て行ったことがありました。多分、変な発音で聞いていられなかったのだと思います。

人によっては、それで、発音練習をやめるかもしれませんが、そのころ私は日記をつけていて、姉が勉強部屋を出て行った日は、「発音できないから発音練習をしているのに、なんでお姉ちゃんにはそれがわからないのかなあ」と書いたのを今でもよく覚えています。

その教材の勉強方法の説明書に、「このテキストを全部勉強するとテープの英語と同じ発音で英語が話せるようになります。」と書いてありました。中学生だった私は何も疑わず、それを信じていました。素直と言えば大変素直な中学生でした。

その教材を終了したら、私はこのアメリカ人と同じ、きれいな英語で話せるんだと思うと、夢のようでした。 毎日2時間、その英語の教材で2年間勉強しました。発音練習は夢が実現していく道のりを一歩進むこと、練習するたびに夢が私の手に近づいてくる。そういう気がして、毎日練習するときはどんなに下手でも、全然気になりませんでした。アメリカ人と同じ発音で英語を話している私をいつも思い描いていました。

発音練習を終えると、テープレコーダーに付いた手垢をきれいな白いハンカチでふき取りました。 当時、テープレコーダーはとても高価でしたから、大事に使いました。テープレコーダーを押入れにしまうとき、今日もまたあのお手本の英語と同じようにしゃべる夢に一歩近づく努力をしたんだ、と思うと、うれしかったですね。

どんなに長い間、自分の発音が下手なままでも、自分の中に積み上げられていく「今日も、発音練習をした。」と言う充実感はとても大きかったのを覚えています。 

一年以上も発音が変なままだったのに、なぜこれほどまでに私が、発音練習をしたあとに充実感を感じたかと言えば、私は「上手になったか、ならないか」で自分の努力をはかっていなかったからだと思います。

この続きは、12日木曜日に書きます。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)




高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。