入社したばかりのある日、まだ、会社の中のことがよくわからなかったころ、わたしの上司の上司(仮にキャンベルさんとしておきます。)から、「この書類をOOさんのところに持っていって、各ページについて、このように説明してほしい」と頼まれました。OOさんが誰かはわたしは知りませんでした。わたしがいたのは開発部門、OOさんはマーケティング部門にいるマネージャーのようでした。
マーケティング部門は同じフロアーでしたが、エレベーターホールをはさんで反対側にあったので、まだそちらに行ったことはありませんでした。
OOと言う名前は日本人のようにも見えましたが、日本人としてはちょっと変わっている名前だと思いました。 中国系アメリカ人の名前としても考えられるような名前でした。
「キャンベルさんが書類を持って行って、と言うのだから、きっとアメリカ人だわ。」とわたしは思いました。
マーケティングのエリアに行って、近くにいた人に彼の部屋を聞いて、挨拶をして中に入りました。(人事の話でもしていない限り、普通はマネージャーの部屋のドアは開けてありました。)
OOさんをアメリカ人だと思い込んだわたしは、キャンベルさんから預かった書類を彼にわたし、言われたとおり、各ページについて、全部英語で彼に説明しました。OOさんは時折、うなづいたり、OKなどと相槌を打ったので、わたしはやっぱりアメリカ人だったと思いました。
すべてのページの説明が終わったので、挨拶をして、ドアに向かって歩き出したら、OOさんが、「あっ、君ね、キャンベルさんのところに帰るなら、そのボックス持って行って。」と後ろで言いました。私は一瞬からだが固まってしまうようでした。(日本人だった。。。。だったら最初からそう言って。。。。)と思いました。 やっとのことで、「はい」と言って、ドアの横にあったボックスを持ってOOさんのオフィスを出ました。
オフィスの、すぐ横のパーティションに寄りかかってため息をついていたら、向こうから、わたしたちの部門でただ一人の女性のマネージャーだった鈴木さんが歩いてきました。どっと疲れてパーティションにもたれかかっていたわたしを見て、「どうしたの? 川合さん。」と声をかけてくれました。
「間違えちゃったんです。。。。」と言って私は起こったことを鈴木さんに話しました。すると彼女はちょっと笑って、何を思ったか、これ見よがしの大きな声で、「そうよねー! あなたのところにはいろんな人がいるからねー!! 間違えちゃったのよねー!!!」と言いました。
ドアは開いているし、マネージャーの部屋と言えども、背の高いパーティションで区切られているだけなので、天井までふさがっているわけではありません。部屋の外の声はよく聞こえるのです。
鈴木さんはニコッと笑って、また、反対側に歩いていきました。仕事もできたし、英語もうまかったし、若い女子社員の憧れの先輩でした。仕事ができるだけではなく、こういう気配りもしてくれる人でした。
多分、OOさんは鈴木さんの言ったことで、私の部門にはいろんなアメリカ人がいるとわかったと思います。日本人のように見えても英語しか話さない人がわたしのグループにはいたのです。だから日本人そっくりに見えたOOさんもそうだとわたしは思い込んでしまったのです。わたしは気を取り直して、00さんから預かったボックスをキャンベルさんのところに持っていきました。
それからしばらくたった、お昼休み、一緒にランチを食べていた友人の一人が「今朝、電話をかけてきた人、とっても日本語が上手だったんだけど、名前を聞いたら中国系アメリカ人みたいな名前だったの。 日本語と中国語がペラペラなアメリカ人がいるって聞いていたからその人かと思って“お名前のスペルを教えてください”って言ったら、すっごい不愉快そうな声でxxxxx と教えてくれたの。 後で、みんなに聞いたら、その人は日本人だって。。。。ああ失敗。 紛らわしい名前だったのよ〜」と言っていました。 わたしと同じことをやっている人がいると思って、ちょっとほっとしました。
いろいろな人がいるオフィス、見た目だけでは何語を話すのかわからない人がたくさんいるオフィスと言うのは確かに慣れるまで、ちょっと時間がかかりました。
あの時、通りかかった鈴木さんは、とても英語が上手だったので、いつだったかどうしてそんなに英語が上手になったのか聞いたことがあります。そうしたら、「覚えた表現をいつも実際に使おうとしてきたことかな」と言っていました。 実際に使うと、確かに英語の表現は覚えますね。
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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。
高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)
高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。 しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています) これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。 学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。
これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)
皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。 (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。
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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。 日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)
高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。
現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。
文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。 導入されれば教育現場は大変迷惑します。 中止する必要があります。 なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。
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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。
「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。 他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。
私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。
「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。 他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。 ベストセラーの著者という名声ですか。 それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。 この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか? もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。
私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。 日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。 ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。 私の仕事の妨害をしないでください。
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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。