川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

担任の先生に聞いてみましょう。

息子が1歳半のとき、シカゴに赴任し、小学校1年の7月に日本に戻りました。それから一年たった2年生の7月、個人面談で担任の先生から、「太郎くん(仮名)は接続詞の言い方がよくわからないようです。」と、お話がありました。

夏休みになってすぐ、「国語の時間は何を勉強したの?」と聞くと、「鮭の一生」という文章を授業でやったと答えました。教科書を見てみると、その時々の鮭の写真も載っていました。

それで、クレヨンと画用紙をテーブルに置いて、「この文章の中にはいろいろなときの鮭が出てくるね。 好きな場面の鮭の絵を描いてみようか?ママと太郎とどっちが上手に書けるか比べてみようか?」と言いました。

息子は自分のほうが上手に描けると自信があったのでしょう、「うん!」と元気よく言って写真を参考にしながら描き始めました。鮭の形がよくわかる大人の段階の鮭の絵を描きはじめたので、私は卵の状態とか、あまり、息子が選らばなそうな場面を選んで描いていきました。

何枚か出来上がって比べてみると、やっぱり、息子の絵のほうが上手でした。「太郎のほうがちょっとだけママより上手だね。」と私は言いました。

そして、右に私が描いた卵の絵を置き、左に卵からかえった、たくさんの稚魚の絵を置いて「時間がたつと、卵から小さなお魚がたくさん、かえるでしょう?こうやって、しばらく時間がたったことをあらわすときは“やがて”という言葉を使うのよ。」と言いながら、二つの絵の間に画用紙をおいて「やがて」とマジックで書きました。 「やがて」は副詞ですけれど、先生が接続詞の使い方がわからないようです、とおっしゃったので、前の文と後の文をつなぐ言葉も一緒に教えたほうがいいと思いました。

次に小さな稚魚がたくさんいる絵を右に置いて、左に息子の描いた大人の鮭の絵を置いて、「卵からたくさんの鮭が生まれるんだけど、ほかの魚に食べられたり、死んでしまったりして、大人になる鮭の数はそんなに多くはないの。そうやって、前に言ったことと逆のことを言うときは、“しかし”とか“けれども”という言葉を使うのよ。」と言いながら、二つの絵の間に画用紙をおいて「しかし」「けれども」と書きました。こうやって、文と文をつなぐ副詞や接続詞を教えていきました。

2学期からは日本語のことで、先生から特にお話はありませんでしたので、何とかわかってくれたのだと思います。

親は、あまり、子供の知的な活動の場面に同席することはありませんので、日常のコミュニケーションが出来ていれば子供の日本語に問題があるとは思いません。担任の先生は、同年代の子供をたくさん見ているので、そういう面での遅れが、よくわかるようです。

帰国して、一、二年は、どんな子でも、多少、日本語が不十分なところがあります。7月は、一学期の終わりですので、多くの学校で、個人面談が予定されていると思います。担任の先生とお話しするとき、「子供の日本語で、何かお気づきになることはありますか?」と聞いてみると良いと思います。日本語がわからないために、その教科に苦手意識を持ってしまわないようにしてあげたいと思います。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)






高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。