川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

夏休みだからできる英語学習

夏休みを利用して学生さんがやってみたらいいのではないかと思うものに英語の本の多読があります。

私は英語の本をたくさん読みたいとずっと思っていましたが、眼科医の毎年のチェックアップで「来年は老眼鏡を作りましょう。」といわれるまで、それを一番大事なこととして生活の中で、位置づけることが出来ませんでした。

でも、その言葉を聞いたとたん、今やらないと、もう、お墓の中まで、出来ないで終わると思い、ある年の夏休み、(といっても夏休みなのは子供たちで、私は関係ないのですが。)朝から晩まで、どうしても省略できない仕事だけして、あとの時間はずっと英語の本を読みました。

このことは本の中に詳しく書きました。そのとき、自分の頭の中にどのような変化が起こったかも書いてあります。端的に言えば、言いたいことが、英語で浮かんでくるようになりました。私は、夏休みの3ヶ月くらいしか出来なかったのですが、まるで、自分の中に日本語とは別の英語の言語体系が出来始めているような気がしました。そのあと、新学期が始まって、子供の宿題を一緒にやるのにまた、忙しくなって、大量の読書を続けられなかったのが今もちょっと残念です。

発音を学ぶ日本人は多いですが、実際によい発音でしゃべれる人は少ないです。 ひとつの問題は、単語の発音練習ばかりしていて、文での発音練習が、圧倒的に不足していること、(基本の発音は文を言って、定着させていくものです。単語だけで会話をすることは普通はありません。)もうひとつは発音を学んだからといって言いたいことがすらすら口から出てくるわけではない、ということです。

息子が、「日本人の英語がわかりにくいのは文章を変なところで切ってしまうからだよ。僕は多少、こういう言い方でいいのかな?と思うことがあっても、最後まで、言い切って途中でとまらないようにしている。」

といったことがありました。言いたい文章が、頭の中になければ、そのつど、言いたいことを考えることになり、途中で、文章が切れてしまいます。

発音だけ学んでも、流暢にしゃべれないのはこういうところに原因があるのではないでしょうか? 最初は暗記した文章をそのまま使うことになります。それは、しょうがないです。けれども、上級者になったら、言いたいことが、自然に英語ででてくるように自分の頭の中を変えていくといいと思います。

これをするのによいのが、多読です。なかなかまとまった時間が取れませんが、夏休みなら、学生さんはまとまった時間が取れると思います。まず、毎日一時間を目標にして、多読を始めてみてください。なれてきたら、少しずつ、時間を延ばして、できれば一日3時間読書をしてみてください。

英語の読書は開始してから3時間たつと、入ってくる英語の性質が変わってきます。 同じ英語でもすんなり体に、はいってくるようになります。この経験をぜひ夏休みにしてみてください。英語の本であれば、自分が読みやすいもの、何でもかまいません。やさしい本でも英語は英語、同じですから、好きなものを読んでください。(私の本の中にも、読みやすい本をリストしてあります。)


英語の本の多読を続けると、少しずつ、言いたいことが英語で浮かんでくる状態を経験します。頭の中が英語でいっぱいになってくるような感じです。きのうの読書の上に今日の読書が乗るような感じが、毎日積み重なっていきます。
そうすると、あるとき、言いたいことが英語で浮かんでくるようになります。

発音を学び、言いたいことが英語で浮かんでくる状態になると、fluencyが増してきます。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。