川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

ピアノの練習と英語の練習

ピアノの鍵盤で一つの音を弾くのは簡単です。ド、レ、ミと3つの音を人差し指でつづけて弾くのも簡単です。

でも、「1曲弾いてください」と言われると、練習していない人は弾けないですね。

発音の練習も同じです。

発音記号ごとの音を発音するのは比較的簡単です。注意するのはその音一つだけですから。 単語で発音するのも、少しの練習でできるようになります。なぜなら、次の音をどういう口の形にするか、単語一つなら覚えていられます。 でも、

I’m sorry to keep you waiting.

この文章を「正しい発音でしゃべってください」といわれれば、練習していないと無理ですね。次の口の形を考える暇がないからです。

発音記号ごとの音を練習することも単語で発音練習することも、発音指導の導入部分ではあるのですが、長く発音練習をやってきた私には、「発音記号ごとに言う練習も、単語だけで言う練習も発音練習とは言えないなあ」と言う感覚があります。

私にとって発音練習と言うのは次々と出てくる音を、考えなくても口が勝手に動くようになるまで練習してしゃべれるようにすることです。


たとえ2語文でもいいですから、文章の形で発音練習をするようにしてください。 文章を言うときの連続した口の使い方が分かってきます。単語をひとつ言うときの口の使い方と、つなげて文章でいうときの口の使い方は違います。息の使い方も違います。

その違いは、人差し指一本でピアノの鍵盤をたたくのと、両手の指を全部使ってピアノを弾くのと同じくらい違います。 文章を最初から最後まで正しい発音で言うのはそのための練習をしていないとできないことなのです。

日本人の英語をピアノにたとえて、「日本人のピアノは何の曲を弾いているのか分からない」といわれてきたとしたら、それは、いつも人差し指一本でピアノを弾く練習をしているからです。本番(ネイティブと話すとき)だけ、全部の指を使って曲を弾こうとしてもうまく弾けないのです。普段から、両手の指を使ってピアノを弾く練習をしていなければそれはできません。

英語はいつも文章で発音練習しましょう。そうすれば個々の音はもちろん、リズムもイントネーションも一緒に身につけられます。

* * * 発音練習のヒント * * *

英語の発音は集中して音を聞くことができれば、自分で習得していけます。特に文章の発音は自分の耳で最初から最後まで聞かなければ習得できません。英語学習の成果は、かけた時間に比例することはあっても、かけたお金に比例することはありません。「自分がどれだけ集中して音を聞くことができるか」、で発音は決まります。モデルの発音も自分の発音も、自分の耳で聞きましょう。 




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。