川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

上級の音読練習

私は、2001年から今日までの11年間、ほとんど毎日音読の練習をしています。

初級や中級のときはひとつの教材で、70回から100回音読したら、次々と、新しい教材に移るのが、いろいろな口の動かし方を学べるのでよいと思いますが、上級になったら、同じ題材を少し長く音読する練習も入れると、口の動きがとても滑らかになってきます。そのときは、飽きのこない題材を選ぶようにするといいと思います。

アメリカの国務長官候補として、ブッシュ大統領がドクター・ライスを指名したとき、上院で行われた公聴会の模様がテレビ中継されました。それをビデオに録画しました。日本に帰ってきてから、字幕を見ながらそれを題材に同時音読の練習を始めました。ライス国務長官候補に質問していたのはカリフォルニア州選出の上院議員バーバラ・ボクサーでした。一緒に質問しているような気になって、音読練習しているうちに、気がついたら、今年の3月まで、4年5ヶ月私はバーバラ・ボクサーの質問を毎日同時音読していました。

台所のテレビでビデオをかけながら練習していましたので、子供たちが、時々、水を飲みに入って来たり、冷蔵庫を開けて、おやつを持って行ったりしました。
そのときに、チラッとテレビを見ますので、みんなドクター・ライスの顔は4年5ヶ月にわたり、見ていたことになります。時には、その内容を聞いて、「この人、よく調べて質問しているんだねえ。」などと、娘が感心していたこともありました。

今年になって、どこかの大学で、講義をしているドクター・ライスのことが、CNNで放送されました。彼女の顔がテレビに映った瞬間、娘が驚いて、「どうして、この人、こんなに急に年を取っちゃったの?」と聞きました。「急に年をとったわけじゃないのよ。ママが毎日見ているビデオは2005年に録画したものなの。」というと、「そうなの?」といいながら、娘はあまり事実関係がよく飲み込めないようでした。

4年5ヶ月も毎日見ていたので、若いライス国務長官の顔が強いイメージとなってのこっていたのですね。今年は2011年ですから、6年はいっぺんに年をとって見えたことになります。私はなんだかドクター・ライスに申し訳ないような気になってしまいました。

アメリカにいたころ、名探偵コナンの英語版が、深夜に放送されていたことがありました。録画して、それも音読の材料に使いました。4ヶ月くらい、毎日おんなじ、エピソードで、同時音読していたら、息子から、「お母さんは、よくそんなにおんなじ話ばっかり見ていられるね。お母さんが、そんなに漫画が好きだとは知らなかったよ。」といわれました。

私は漫画が好きで見ていたわけではないのですが、毎日、同じものを見ていると、子供たちの反応も面白いです。



音読の練習というのは口の筋肉が滑らかに回るようにすることが目的ですから、上級者は滑らかになったところでやめないほうがいいですね。同じ教材で4年もすることはありませんが、20分くらいのドラマなら、3ヶ月は続けたほうが、英語の口の動きが体によくなじんできます。

名探偵コナンを練習していたとき、高校の保護者会がありました。挨拶した学年主任の先生のしゃべり方が、コナンの声優にそっくりでした。(英語になると子供用のアニメでも、声は、あまり幼くなりません。)毎日一緒に音読練習していたのですから、声を聞くと口の動きが、手にとるようにわかりました。私は、先生の英語を聞きながら、自分の口が同じように動いてしまいそうでした。

長くやっていると、そのくらい、英語の動きに自分の口の動きが、ぴったりなじんできます。上級の練習に入った方は、英語が自分の自然な口の動きとして、取り込めるまで、練習してみるといいと思います。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)






高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。