川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

会話文で練習する重要性(2)

会話のしゃべり方ですと、単語が滑らかにつながるので、そのままの言い方でスピードを上げていく練習に入っていけます。演説のようなしゃべり方だとそのままの言い方では、スピードを上げていく練習に入れません。

演説は私が学生のころから、英語の練習の定番でした。多分この一つ一つ単語をはっきり言う言い方が、日本人にあっていたのだと思います。こういう練習の仕方をしていると、自分で話すときは一つ一つ単語を言ってつなげる言い方になってしまいます。それが日本人にとって、言いやすい言い方だからでしょう。

もう一つ演説がやりやすい理由は、速度がゆっくりだからです。速くしゃべるということは、頭の中の英語処理も速くしていかなければなりません。これは結構大変なことです。

私は頭の中の英語処理のスピードを上げるために、1100語くらいの文章を一分間に180語のスピードで毎日10回音読する練習を、教材を毎日変えて、3、4ヶ月やりました(本の中に書いてあります)が、40年英語学習をしてきて、これが一番大変な英語学習だったと思っています。

自分の頭の中にある英語処理の歯車、重い石臼(いしうす)のような歯車の回転数を上げようと、一生懸命押していたような気がします。押しても押してもなかなか速く動かない歯車を動かないまま、全力で、何ヶ月も押していたように、苦しい練習でした。私は英語学習で、あまり苦しいと思ったことはないですけれど、40年間で、唯一私が苦しいと思ったのはこの練習でした。私は長い子育てのブランクから英語学習を再開したばかりのときに、この学習をしたからかも知れませんが、今でも、あれは苦しい練習だったと思います。

ですから皆さんにはいきなり毎分180語のスピードで読むのではなく、「今の自分の音読の速さプラス5語」くらいの速さに上げる練習からはじめて、徐々にプラス5語くらいずつ速さを上げていくことをお薦めします。

普段の発音練習から、少しずつスピードを上げて英文を言えるようにしていくと、頭の英語処理もだんだん速い英語になれて行きます。私は英語が上手になる重大な鍵の一つが、この「英語処理のスピードを上げること」だと思っています。

速い英語処理はスピーキング、リスニング、リーディング、ライティングすべてに共通する英語力向上の重要な鍵となります。英語処理のスピードを上げることができれば英語力のレベルは格段に上がります。

であれば、毎日やる発音練習でも、スピードを上げることにつながる練習をしていくのが効果的です。

中級になったら、流れるような会話の言い方でそのままスピードを上げる練習に入ってください。速い英文をしゃべると、頭の英語処理も速くなっていきます。一つの分野(発音練習、スピーキング)の練習が他の分野(リスニング、リーディング、ライティング)の分野の向上にも大きくに貢献します。

効果の大きい学習を目指すなら、毎日の発音練習も、スピードを上げることにつながる形でやりましょう。 




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)




高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。