川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

発音練習を続けるためにはどうしたらよいか。(3)

昨日の続きです。

すぐに上手にならないと、発音練習をする気にならないというのは誰しも経験することだと思います。けれども、ちょっとやって出来る様になる事しか、やらないと、表面的なことしかできるようにはならないです。実力を蓄えて、初めてできるようになることは、そういうやり方では身につきません。

実は「上手に言える」ようになる過程で、唇や舌がその動きを蓄えている時期があります。表面的には昨日と変わりなくてもちゃんとその動きができるように、蓄えている時期があります。 表面的な成果だけ見ているとそういう時期を待っていられないのですね。

ところが「実力」と言うのはそういう時期を経ないと、自分のものにはならないのです。ほかのことに気をとられているときに突然英語で話しかけられても正しい発音でとっさに答えられるようなことは、実力を蓄えて初めてできることなのです。

では、実力を蓄える練習を続けるにはどうしたらいいか? 

それは、成果に向かうために自分が今日した努力を、毎日、練習が終わったときに、きちんと評価していくことです。

毎日の練習が終わったら、「自分は、今日も耳で聞いた音と同じように発音する練習を丁寧にしたのだ。」と自分の努力をきちんと認めて、「丁寧に練習した努力」を高く評価してください。 ノートに今日勉強した時間や内容をつけるのもいいと思います。 何十行と書かれた、今日までの自分の練習時間や内容を見るのは壮観な感じがしますね。

英語学習の本をたくさん持っている人は大勢いますけれど、毎日練習した時間や内容の記録を大量に持っている人はあまりいません。 つまり、継続して、発音練習を積み上げている人はそんなにいません。 けれども、発音習得は、それがすべてなのです。どれだけ自分の耳で聞き、自分の口で練習を継続しておこなってきたか。発音を上手にするのはそのことだけなのです。

練習は、昨日と今日との発音の違いが顕著な日もあれば、それほどでもない日もあります。

毎日継続して練習している人ほど、上手になっていることを感じにくいという事実があります。学習している人に「ずいぶん上手になりましたね」と言うと、「前からこういう発音だった」と本人は思い込んでいる場合が、ほとんどです。 「本当にうまくなっていますか?」とご本人は驚かれる場合がほとんどです。

耳の力も上がってきているのでどんどんお手本と自分の発音の違いがわかってくることもそう思う原因の一つだと思いますが、毎日練習している人ほど、自分が上手になっていることがわかりにくいです。

けれども、丁寧に練習したら必ず、力は蓄えられています。ですから、成果を得る過程の努力を毎日認めて、高く評価してください。そうすると気持ちが安定します。気持ちが安定すると練習の密度はさらに高まります。 そうすると、耳も口も能力を増します。 今まで知らなかったことがわかり、聞けなかったことが聞けるようになります。 それを8,9ヶ月続ければ、正しい発音は必ず、身につきます。 ですから上手になるかどうかを心配しなくても大丈夫です。

発音練習を続けていくと、毎日「自分は実力を積み上げている」という実感がその人の中に満ちていきます。それは、何があってもゆるぎない自信へと、変わっていきます。自分の手で、自分の実力を毎日積み上げていることを体で実感しているのですから、これほど強いものはありません。

過程を大事に考える習慣をつけると、気持ちが安定します。実力を身につけていく過程を実感してください。そうすると練習は、続けられます。一つの目標に向かって自分がした努力はどんなに小さなことでもちゃんと認めて評価しましょう。 自分が丁寧に勉強したかどうか、それを一番知っているのは自分です。 外から見ての、うまいのへたのの評価は練習継続中のあなたは、ちょっと置いておきます。 「8ヵ月後の私の発音を聞いてね」と思っておきましょう。(発音練習を始めて8か月くらいたつと、ナチュラルスピードより少し遅いスピードですが、正しい発音で英文が言えるようになります。)自分が「今日は丁寧に練習した。」と素直に思えるとき、心の中には必ず、充実感があります。 練習後の充実感は、努力が実を結ぶときの前兆です。

この題は、明日が完結編です。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。