川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

どのような発音練習の形態をとっても自分の発音を録音してお手本と比べることは必要です。

発音練習にどのような立場を取られる方でも、通じる英語を身につけるには自分の発音を録音して、お手本と比べて直していくことが必要だと思います。

川合メソッドが自分の発音を録音してお手本と比べて直していくのは「聞いた音と同じ発音で話す能力」を自分の中に育てるためですが、たとえ、「聞いた音と同じに話す能力」があるかどうか疑問だ、と言う立場をとられる方であっても、通じる発音を身に付けるためには、自分の発音を録音して、お手本と比べて直していく作業が必要だと思います。

日本人の英語が通じない理由は子音の面から言うと(リズムの面からも原因はあります)、英語の子音が、無意識のうちに日本語の子音の言い方にすり替わるからでした。  

これを直すためには、

(1)
まず本人も知らない間にすり替わっているわけですから、本人がすり替わっていることに気付かなければなりません。(ブログ「無意識にしていることに気づくためにはhttp://d.hatena.ne.jp/creato-k/20130816を参照してください。)  そのためには自分の発音とお手本の発音を比べて、本来の英語の子音と自分のすり替わった子音の違いを聞かなければ、なりません。  この違いが聞けたとき、学習者は自分の子音がすり替わっていることを自覚します。

(2)
次に、何十年も日本人が気付かずにきたくらい母国語の言い方は体になじんでいますから、新たに英語の正しい子音の言い方を自分に定着させるにはいろいろな発音教材で、発音練習するたびに自分の発音がすり替わっていないかを録音してチェックすることが必要です。  

母国語の言い方は油断するとすぐに出てきます。  いつも言っていることと違うことを言おうとしたとき、緊張したとき、不意に話しかけられたとき、いつもより速くしゃべったとき。  こういうときはすぐ、出てきます。  特にしゃべるスピードが速くなったときは絶対に、録音して比べることが必要です。  スピードが速くなったとき、このすり替え現象は最もよくおこります。

(1)、(2)を考えますと、通じる発音を自分に定着させるためには、自分の発音を録音して、お手本と比べる練習が不可欠だと思います。  少し手間がかかっても、少し時間がかかっても、すり替わった子音で話し続けるより、ずっと効果があります。

子音がすり替わるのは話すスピードが上がれば上がるほど起こりやすくなります。  でも、スピードが上がってから日本語の言い方にすり替わった子音を聞いて判別するのは相当難しいと思います。  ですから、初級のゆっくりな教材の練習の時から自分の発音とお手本の発音を比べる練習をしていく必要があると思います。  

ナチュラルスピードで話したときに自分の子音が日本語の子音にすり替わっていることには、留学経験者でも、流暢に英語をしゃべっている上級者でも気づかない場合はたくさんあります。  音を比べて聞く、と言うことはナチュラルスピードになってからでは、できない方が多いと言う証拠だと思います。

これから通じる発音を身に付けようとする方は、自分の発音を録音して、お手本と比べて、直すことができる耳作りをしていく必要があると思います。  日本語の子音の言い方にすり替わらないでナチュラルスピードの英語を話すためには、この耳作りは不可欠だと思います。

旅行や友人と話すためではなく、仕事や学業で、「複雑なこと」、「人々になじみのないこと」を話す方々が、日本人の英語を聞いたことのない人にもネイティブと同じように通じる発音を身に付ける場合は、自分の発音を録音してお手本と比べて直す練習が不可欠だと思います。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  私はとても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。