川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

DVD制作

今度の日曜日は10月7日ですね。

10月7日は私にとって忘れられない日です。2010年10月7日、私は、本につけるDVDの撮影を行いました。 朝10時にスタジオに入り、夕方5時ごろすべての撮影を終えました。歌の部分を除き、2時間のDVDを一日の撮影で撮り終えました。

その年の1月から、三脚に家庭用ホームビデオカメラをセットしてその前で、自分で発音の仕方や解説を撮影しては、テレビ画面に映して、口の動き、音声をチェックするという練習を何度も繰り返してきました。夏からは毎日やっている発声練習も自分で撮影して、やりやすい速さ、簡潔な説明、声の音質などをチェックしていきました。

発音の解説なら、何回も教えていますから、何も見ないで言えますが、それ以外にも言うことがたくさんありましたので、原稿を書いて練習していきました。英語の部分はアメリカでお世話になった、高校のイングリッシュ担当の先生に映像を送りチェックしてもらいました。

解説が分かりやすいことはもちろんですが、DVDを見る人にわかりやすい口の動きをすることを第一に考えて練習していきました。あまり下を向くと、口の動きが分かりにくくなりますので、そういうことにも気をつけました。

半年たつと、照明の明るさにさえ気をつければ、かなり、きれいな映像で分かりやすい画面で撮影できるようになりました。読者の方には発音の仕方はそれで十分理解していただけると思いましたが、出版社の方から、「商品としてのクオリティがありますので、プロのカメラマンを使って、スタジオで撮影しましょう。」と言われました。 それで、プロのカメラマンにお願いしてスタジオで撮影することになりました。

何度も撮り直しなどできないと、最初から思っていましたので、家で、ビデオカメラの前に座って、撮影の練習を始めるときは、「撮り直しはできない。これが一回限りの本番の撮影になる。」と、自分に言い聞かせて毎回、練習を始めました。そうやって、9ヶ月間練習を繰り返して、10月7日の本番を迎えました。

朝10時から夕方5時までですと、お昼に一時間休憩しても、かなり長い撮影になりました。 私は生徒さんに、「発音はどんな状態で話しかけられても正しい発音で話せなければ、実際の場面ではつかえません。」と言っています。 先生は生徒に指導することは自分でできなければならないといつも思っていましたから、私も、どんな状態でも、正しく発音できるだけの量を毎日練習していました。

ですから、このときも、長時間、撮影が続いても、最初から最後まで、いつもと変わらない正しい発音でしゃべりました。 やり直したのは日本語の部分ばかりでした。カメラの横で、日本語、英語ともにチェックしてくれていた人からOKが出ると、また次の場面に進んで、撮影していきました。

こうして5時ごろ、全編の撮影が終わりました。後日DVDとして仕上がってきた映像を出版社の方と、カメラの横でチェックしてくれた方と一緒に、もう一度、全部見直しました。撮り直すところは、ありませんでした。 40年練習してきたことと言うのは、それなりに体の中に定着していると思いました。

英語の歌の選曲も1月から始めました。最初は著作権のない曲だけを選びましたが、萩原先生が、My Favorite Things を入れることを強く勧めてくださいました。 「この発音は完璧だもの。 ぜひ、DVDに入れなさい」と言ってくださいました。先生の選曲の目が優れていることはよく知っていましたので、そのとおりにしました。

あとで、DVDを見てくださった生徒さんから、「撮影が一気に進行しているのが分かりました」といわれました。そして、「2時間の発音DVDを一日で撮影できるくらいの先生でなければ発音を習いには来ません」といわれました。この方は大学で英語を教えていらっしゃいます。

私は中学一年生の時に初めて聞いた、きれいな英語の音が好きで好きで、ただそれだけで40年以上発音練習を続けてきました。たまたま声楽をやってきたことが幸運な偶然となりました。 日本がこれほど英語を必要としない時代だったら、それは私一人の一生をかけた英語発音の追求で終わったかもしれませんが、今、こうして、英語が必要な方たちのお役に立てることはとてもうれしいことだと思います。

日本人の私の口の動きは、学習する人の口の動きとして取り込みやすいと思います。学習者の母国語が日本語だということを度外視して、発音指導はできないと思っています。ぜひ私のDVDを見ながら一緒に練習してください。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。