今日のブログを始める前に、高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。
高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)
高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。 しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています) これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。 学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。
これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)
皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。 (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。
英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。 日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)
* * * それでは今日のブログに入ります。
英語の子音には長さがあり、日本語の子音には長さがありません。 短い子音を母国語として聞いてきた日本人は、英語の子音を聞いても、その長さのある部分は耳からはじいてしまい、聞き取ることが出来ませんでした。 日本語と同じ「母音に移る直前の部分の子音」しか耳に取り込むことが出来ませんでした。 その結果、日本人は、英語の子音に長さがあるということを70年も知らずに来ました。 「短い日本語の子音」で「長い英語の子音」を代用して英語を話してきました。
それが、日本人の英語が分かりにくいと言われる理由です。
今月から始まる川合メソッド2の練習を行えば、日本人の耳は変わり、英語本来の長い子音を聞き取ることが出来るようになります。 それが聞き取れれば、長さを持った英語本来の子音で話すことが出来るようになります。 そうすれば、通じる英語で話せます。
ぜひ、一緒に練習してください。
川合メソッド2は日本語を母国語とする人のために特に考え出された発音練習の方法です。
この練習方法を作成するために協力してくださったのは次の方々です。(仮名です)
30代女性 沢さん
40代女性 森さん
40代男性 佐藤さん
50代女性 相田さん
このうち沢さんと相田さんが4か月の練習を終了されて、「日本語化した子音」と「英語の子音」の長さの違いを聞き取れるようになりました。 森さんと佐藤さんはお仕事が忙しくて、まだ終了していません。
30代女性の沢さんは、仕事で英語を使ったことはほとんどなく、結婚後家庭に入られて11年たちます。 2人の小さなお子さんの世話で忙しいので、結婚してから、まったく英語を話すことはありませんでした。 練習を始めるにあたって、Lの例文(非常に簡単な文3つ)を発音してもらった時、何度も何度も文の途中でつっかえるので、近くで、ご主人が笑っていらっしゃるのが、電話を通して、聞こえました。 そのくらい、現在は英語とは無縁の生活をしています。
50代女性、相田さんは、英語とは全く関係のない仕事を長くなさっています。 相田さんが送ってくれた音声ファイルを聞いて、私が「Rの発音で、舌先が口蓋についていますので、着かないように発音してください」と申し上げたら、「モティベーションのないことをやれと言われるのは、つらいものがあります」とおっしゃったくらいですから、英語には全く関心のない方です。
一か月の練習の後、この英語にまったく縁のないお二人が「アメリカ人の話すLに比べて日本人の話すLは短い」と聞き取れるようになりました。 ですから、同じ練習をしていただければ、どなたでも、「日本人の話すLは短い」と聞き取れるようになります。 どうぞご一緒に練習なさってください。
私がこの練習を考案するときに参考にしたのは、すでに子音の日本語化が聞き取れるようになっている生徒さんの言葉でした。 「自分が子音を長く発音していると、英語の子音の長さが聞き取れるようになった」とその生徒さんは言っていました。
皆さんは、平日は、学校の勉強やお仕事でお忙しいと思いますので、6月4日日曜日より、子音の日本語化を聞き取るネット上セミナーを開始したいと思います。 どうぞご一緒に練習してください。
最後にこの練習開始前と練習終了後の沢さんの発音を聞いてください。
川合典子が考案した練習をする前の発音 音声はこちらです。
[file:creato-k:LS105889.MP3:sound]
川合典子が考案した練習をした後の発音 音声はこちらです。
[file:creato-k:LS105890.MP3:sound]
出典はオー・ヘンリーの「最後のひと葉」の終わりの方の部分です。
沢さんはこの2文だけを読んだのではなく、朗読全体は50秒でした。 そこから私が2つの文の音声だけを切り取りました。 彼女は50秒間、この子音と鼻腔に共鳴させる音質で、朗読していました。 こういう発音を持続させるための口の筋肉がついているのが、皆さんにもお分かりになると思います。
皆さんもこの練習を一緒にやっていただくと、練習終了時にはこういう子音と鼻腔に共鳴させた音質で発音できるようになります。
練習は1か月目から4か月目までが「子音の日本語化を聞き取り、自分も日本語化しない子音で話せるようになる練習」で、5か月目に「英語の音質で(つまり、鼻腔に共鳴させて)話す練習」が入ります。
けれども5か月目の練習だけ参加されても、残念ながら英語の音質で話せるようにはなりません。 なぜかと言うと、1か月目から
舌の力を強くする練習
強い息を使う練習 (沢さんがHallwayのところで、おなかを使っているのがわかると思います)
唇と口角の力を強くする練習
鼻腔に共鳴する音を聞き取る練習
軟口蓋を上げる練習
上げた軟口蓋を維持する筋肉をつける練習
などをしていくように練習が組まれています。
それらの練習を1か月目から4か月目まで行っていくことによって、5か月目の鼻腔に共鳴させる練習の準備をしていきます。 ですから、1か月目の練習から行っていただくことが必要です。
沢さんと相田さんには、最初の数回を除いて、直接お話ししないで、メールと音声ファイルのみで、練習内容をご連絡するようにしました。 最初から、練習はネット上セミナーの形で、公開することに決めていましたので、「直接練習者に会うことがなくても、練習内容を正確に伝えられるようにする」ためにも、なるべく被験者の方には、読者のみなさんと同じ状態で、説明することを心がけました。
今回の練習は、著書「英語発音、日本人でもここまでできます。」に書いたような完成度の高い発音を身に付ける練習をすることは出来ないけれど、「通じる発音で話したい」という方々向けに考案したものですので、すべての練習が非常に簡略化されています。 是非、ご一緒に練習なさってください。
次のブログの掲載は「ネット上セミナー第一回 6月4日(日曜日)です。
* * *
英語教育について
文部科学省の英語教育の方針は、効果がありません。
1)現在、高校生が行っている「英語で授業」は効果がありません。 (理由はこちら)
2)「CAN-DOリスト形式」は効果がありません。 (理由はこちら)
3)「4技能」は効果がありません。 (理由はこちら)
4)現在、小学校の英語教育で子供たちが話しているのは、英語の発音ではありません。 (理由はこちら)
5)大学教育を英語で行うと日本の学問は壊滅的な打撃を受けます。 (理由はこちら)
以上の理由により、文部科学省の方針は効果がありません。
「英語で考える」を提唱した松本亨氏の主張について
松本亨氏の「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」という主張は2006年、私の子供たちが全文和訳でバイリンガルになった事実によって否定されました。 子供たちは初期のころは英文を読みながら、日本語の思考力を使うことによって、英語で考えるようになりました。 (英語学習の初期に思考活動ができるのは母国語だけです。)
松本亨氏の「英語で考える本」「英語で考える そのヒケツと練習」という本に書いてある練習をしても英語で考えるようにはなりません。 2017年2月4日のブログ、2017年3月1日のブログをご覧ください。
松本亨氏は、第二次世界大戦後まもなくから、NHKラジオ英会話講座を22年間担当された方ですが、彼の主張は、私が見た子供達の英語習得の事実とは全く違っていました。 松本亨さんも「戦後まもなくで、日本人の外国語習得についてまだよくわかっていない」という時代の制約を免れることはできなかったのだと思います。 それから、50年、日本人は、「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」と信じてきましたけれど、2006年、バイリンガルになった私の子供たちの英語習得過程によって、松本亨氏の主張は完全に否定されました。
21世紀の英語学習の常識は「母国語の思考力を使って英語を学ぶ」です。 Je suis Charlie. と言っているフランス人が I am Charlie. という言語を学ぶのに、母国語を参考にしていないはずはないでしょう。 最初は母国語しかできない学習者に「母国語で意味を考えてはいけない」などという指導は、まったくナンセンスだったのです。
発音習得について
日本人は「日本語の短い子音」で「英語の長い子音」を代用して70年間、英語を話してきました。
これが日本人の英語をわかりにくくしてきた原因です。
これを解決するためには、アメリカ人の子供が行っているチャンツやフォニックスではできません。
日本語を母国語とする日本人のための練習が必要です。 それが、これから行う川合メソッド2「長さを持った子音で話す練習」です。 「英語の長い子音」と「日本語の短い子音」の違いが聞き取れる耳の力を作ります。 その違いが聞き取れれば、英語本来の長さを持った子音で話すことが出来ます。
なお、川合メソッド2を行うには、基本の発音を習得していることが前提となります。 基本の発音はすでにお持ちの教材で習得していただいて結構です。 けれども、もしこれから購入する場合は、私の「英語発音、日本人でもここまでできます。」付属のDVDで練習してください。 「長さのある子音を話したことのない日本人」が長さのある子音で話すには「こうするとやりやすいです」という観点から発音の仕方を説明しています。 詳しくはこちらのブログをご覧ください。(発声練習は、やらなくて結構です。 川合メソッド2第二部で簡略化された発声法、呼吸法を行います。)
日本人の私の口の動きは皆さんの口の動きとして取り込みやすいと思います。 ネイティブは、何十年も当たり前に英語を話してきたので、私たちは見ても気づきませんが、日本人の私がすると、音をブツブツ切らないために唇や口角に力を入れて発音している様子や、粘るように最初の子音を伸ばして発音している様子がわかると思います。 (DVDではLet's や leave などの単語が出てくるたびに L の口の形をしっかり準備してから発音するよう説明しています。 こういう小さな注意点を知っていると長さのある子音でしゃべりやすくなります。)
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何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。
「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。 他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。
私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。
「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。 他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。 ベストセラーの著者という名声ですか。 それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。 この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか? もう英語教育とは関係ないことですか。
私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。 日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。 ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。 私の仕事の妨害をしないでください。
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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。