川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

W,Nの練習3回目 基本の発音で気になったところ

今回の川合メソッド2の練習は、一応、基本の発音は習得している、という前提で、始めましたので、私は沢さんや相田さんに基本の発音はお教えしていません。

けれども、例文の発音を送っていただいた時、「ちょっと音が違う」と思ったものは直していただきました。

今日はその具体例をお話しします。  

(例)  No, it isn’t.  の発音

It の /i/ 、 Isn’t の /i/  の発音については、私はDVDの中で、「日本語のエの口の形で、イというつもりで発音してください」と説明しています。  つまり、この /i/ の発音は、イとエの間のような音になります。 沢さんの発音は、鋭い「イ」という音に聞こえました。

No, it isn’t. の発音を沢さんと私で比べてみてください。  

沢さんのNo, it isn’t.  音声はこちらです。
[file:creato-k:LS105940.MP3:sound]

川合典子のNo, it isn’t. 音声はこちらです。
[file:creato-k:LS105945.MP3:sound]

沢さんの It Isn’t の /i/ は、私よりずっと鋭いイの音ですね。  沢さんに、この発音の仕方を説明して、「エの口で、イと言う」いい方に直していただきました。  沢さんには私のDVDを最初にお渡ししてありますので、私の説明でわからないときはDVDを見てください、とお伝えしてありました。

英語の /i/ の音は、小さな音ですが、頻繁に出てきますので、この音に注意するだけで、自分の話す英語がとても英語らしい発音に変わります。  小さな /i/ という音一つの発音をよく練習しておくだけで、自分の話す英語全体の印象が違ってきます。  いつでも、「エ」の口で「イ」と言えるように練習しておきましょう。

* * *

W、Nの練習はいかがですか?  Nの方は感じがつかみやすいと思いますが、Wはやりにくいと思います。  でも、ナチュラルスピードで話してもWの音がよく聞こえるためには、かなり唇の力が要りますので、「オーイーの練習」も一緒にやって、唇の力を作って行ってください。

* * *

日本人は戦後70年英語教育を受けてきても英語の子音の長さを聞き取ることができませんでした。  その結果、日本語の子音の言い方で、英語の子音を代用して、話してきました。

ところが、日本語の子音の言い方は、「子音と母音がセットになって、一つの音を表す」ので、非常に短かったのです。  その結果、日本人の英語はわかりづらいと言われてきました。  

私たちは「似て非なる子音」で70年間、英語を話してきたのです。

私たちの耳は、その間ずっと眠り続けてきたのと同じだ、と私は感じます。  
けれども、もう、眠りから覚める時だ、と思います。

おとぎ話の「眠れる森のお姫様」は、王子様が目覚めさせてくれましたけれど、日本人の耳は、自分の力で目を覚まさなければ目覚めません。  発音の先生は、皆さんの耳を目覚めさせてくれることは、できないのです。  これは、自分で、音の長さを聞けなければ、気づけないからです。

私が6年前、著書「英語発音、日本人でもここまでできます。」を出版した時から、「自分で音を聞いてください」「自分の耳の力を上げてください」とお願いしてきた理由が、今、皆さんにご理解いただけたと思います。

私は、自分の経験から「日本語の音の世界から自分の力で出ないと、英語本来の子音の長さで話せるようにはならない」と知っていました。  だからずっと、皆さんに、そうお願いし続けてきました。

その為には、
単語の最初の「L」をいつも少し長く発音していてください。
単語の最初の「W」をいつも少し長く発音していてください。
単語の最初の「N」をいつも少し長く発音していてください。

そうすると、皆さんの中にある音を聞く能力が目を覚まします。  皆さんの耳が、自分で目を覚まします。

是非、英語本来の子音の長さで、話せるようになってください。

それが出来るようになった時が、70年の日本の英語教育において、歴史的な瞬間だと私は思います。  日本人が英語本来の子音で話す時代がそこから始まるからです。  是非この練習に多くの方々が参加してくださるといいな、と思っています。

日本人の英語発音は、川合メソッドで、新しい時代に入ります。 

====子音を長く言う「川合メソッド2」=========
7月17日から8月6日までの練習内容

Lの練習(2) 長いLで例文を言う 3回
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法) 3秒 x 5回
Wの練習(1) 普通のWで例文を言う 5回
Nの練習(1) 普通のN出例文を言う 5回
Wの練習(2) 長いWで例文を言う  5回
Nの練習(2) 長いNで例文を言う  5回
「オーイー」を5回、唇に力を入れてつなげて言う練習
=============================
なお、この練習「川合メソッド2」を営利目的で使用することはご遠慮ください。(皆様にそのようなお願いをする理由はこちらでご覧いただけます)

(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音講座、発音訓練 等々。

学習者どうしの情報交換は歓迎します。  どんどん行ってください。

(「子音の日本語化」はこのネット上セミナー終了後、「英語喉」著者上川一秋氏に盗作されました。(詳細はこちらです)  松澤喜好氏に続く2度目の盗作被害でした。 けれども、読者の皆様が上川一秋氏の盗作をやめさせてくださいました。 本当にありがとうございました。 読者の皆様にはとても感謝しています。)

発声に関しては日本語と同じ狭い口の空間で、日本語と同じ小さい息の量で声だけ低くすると非常に聞きにくい英語になります。 少しざわざわしているところでは聞き返されてしまいます。
一方、鼻腔も含めた大きな空間にたくさんの息を使って声を共鳴させるとこういう発音になります。(川合典子HP(Wの練習「音声を聞く」)より) 川合メソッド2ではこちらを目指します。


====================================


高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

====================================


英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)




* * *

私の子供たちはもう巣立ちましたけれど、時々、子育てのころを思い出すことがあります。

こちらは武田鉄矢さんの「夢の人」という歌です。

[https://www.youtube.com/watch?v=WoL6KAuz4ZY:title=https://www.youtube.com/watch?v=WoL6KAuz4ZY
]
ドラえもんの「夢幻三剣士」という映画のクライマックスで流れる曲です。
シカゴから帰って来たころ、小学生だった息子が好きでよく見ていました。

魔界の大魔王、オドロームが倒されて、城が崩れ落ちる時に、この曲がバックに流れます。  

懐かしいので、ブログの原稿を書く合間に、聞いていましたら、ふと、「日本人の英語発音も、いよいよ大詰め、クライマックスね。  英語本来の子音で話せる人たちが、もうすぐ、出てくる。  耳が、日本語の設定に縛られないで、音を聞くことが出来る人達が、もうすぐ日本人の中に現れてくる」そんな予感がしました。 

* * *

高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

* * *

何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

* * *


* * * 


クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。