もうすぐ夏休みですね。夏休みは子供と過ごす時間がたくさんありますね。
古いバインダーを整理していたら、私が、ニュージャージーのコミュニティーにある教会でエッセイのクラスを取っていたころに書いた原稿が出てきました。 1歳半で渡米して、小学校1年で戻ってきた息子がちっとも、本を読まないことにある日、気づいた私は、何とか自分で本を読む子にしようとあるプランを立てました。
親の計画というのは、うまくいかないものの代名詞のようなもので、私もそのことを思い知らされます。 けれども、あるきっかけから、息子に変化が訪れました。
海外に子供を連れて行って、同じような悩みを持つ方の参考になるかもしれないと思い、ここに書くことにしました。 親の都合で外国に連れて行ってしまったのですから、子供が日本語の本を読まないのは親の責任でもあると、後ろめたい気持ちも手伝って、あのころは私も必死でした。
息子が4年生から5年生までの出来事ですので、長くなります。 何回かに分けて書いていきます。
息子の太郎は、1歳半から小学校1年の夏まで、アメリカで過ごしました。 彼が4年生になったとき、ちっとも本を読まない子だと気づきました。 私は小さいころから本が好きだったので、息子が本を読む楽しさを知らないで大きくなるのは寂しいと思いました。
普通、本の読み聞かせは、小学校に入る前の子供にすることが多いです。 4年生ではちょっと、遅いかもしれないと思いましたが、この機会を逃したら、2度とチャンスはないと思い、読み聞かせをすることにしました。 でも、いきなりでは、興味を持たないかもしれないと思い、まず、物語りを好きになってもらおうと、お話を聞かせてみることにしました。
毎晩、子供たちがお布団に入ると、枕元で、私が作ったお話をきかせました。 息子に興味を持たせるため、主人公は太郎と、彼の6人の友達にしました。 太郎は4年生、ギャングエイジとも言われる年頃でしたので、彼の遊び友達にはいろいろな子がいました。 家に遊びに来ると、それぞれの個性が出て、見ていて、とても面白かったです。
コンピューターゲームが上手な子、いつでも寝てしまう子、サッカーがうまい子、頭のいい子、魚釣りが上手な子など、彼の友人5人に、娘の幼稚園の友達で、体は大きくてとてもやさしいのですが、いじめっ子が来るとすぐに家に走って帰ってしまう男の子がいたので、その子も4年生の男の子にして、太郎と6人の男の子を主人公にしました。 太郎も友達も全員実名で、登場です。
私の家の周りには、まだ田んぼや畑、小川や林があり、お寺の境内などで、子供たちはよく遊んでいました。
お話は、太郎が、夜お母さんに言われて、明日の時間割をそろえているときに、筆箱とノートを昼間みんなと宿題をした小さな丘の下にある、がけのくぼみ(男の子たちの秘密の基地)に忘れてきたことに気づいたところから始まりました。 懐中電灯を片手に、取りに行くと、真っ暗なはずのがけのくぼみの割れ目から、光がもれているのが見えました。
話し声も聞こえます。太郎は、懐中電灯を消して、光の漏れている小さな割れ目から、のぞいてみると人間の形をしていた二人が、宇宙人に姿をかえ、なにやら、どこかの星と通信をしているのを目撃してしまいました。
こうして、私のお話は始まったのですが、宇宙人を悪者にするのはいやだったので、ミルとカルと言う二人の宇宙人の兄弟も登場させました。 カルは太郎と同じ年の男の子、ミルはカルのお姉さん、15歳だけれど天才的な科学者。 彼らの星では、人口が増えて、どこかの星へ移住しなければならない。 地球人を追い払ってそこに住もうと考えている人に対して、ミルは、一生懸命、先住民のいない星を探し、ひとつの星を見つけます。 けれどもその星は地球ほど快適には暮らせません。
それで、地球に移住したい人たちのリーダーが、ミルを迷路の奥にある牢屋に入れてしまいました。
こんな感じで話は進み、最後は7人の男の子はロケットでミルとカルの星に行き、捕らわれていたミルを助け、彼らの新しい星への移住を助けると言うお話にしました。
太郎のどの友達にも、見せ場を作ってあげたかったので、たとえば、コンピューターゲームのうまい子は、みようみまねで、発射してしまったロケットの操縦をさせ、頭のいい子には、宇宙人の言語の解読をさせ、すぐにいじめっ子から逃げる子には、逃げる特別な才能があるとして、ミルを救い出すとき、安全な道をかぎ分ける彼の後について、全員が、無事に脱出すると言う展開にしました。「みんな、まさ君の後ろについていけばいいんだよ!」と物語の中の太郎に言わせたりして臨場感を作りました。
子供たちは、毎晩、私の作ったお話をよく聞いてくれました。 最後の日、7人の男の子と、ミルとカルが「さようなら、元気でね。」と言って別れる場面を話していると、幼稚園の娘が、毛布で顔を隠していました。
「どうしたの?」と聞くと「だってミルとカルとバイバイしなくちゃいけないんでしょう」と言って、泣いていました。子供って、とても純粋なんだなあ、と思いました。
翌日から、新しいお話を始めなければいけないのですが、そんなにたくさん話を作れませんので、昔読んだ、ジュール・ベルヌの「地底旅行」のお話を始めました。 いつも一番いいところで、「きょうはここまで。」と言って私がお話をやめるので息子が、「ママはどうしてそうやって、面白いお話が作れるの?」と聞きました。 「これはママが作ったお話じゃないの。 本に書いてあったお話なの。 その本を明日から読んであげようか?」と言うと、娘も息子も「うん」というので、いよいよ読み聞かせを始めることになりました。
ここで、子供の興味を失ったら、すべて終わりですので、読む本は、全部、昔私が読んで面白いと思った冒険小説にすると決めました。
このあと、本の読み聞かせを始めますが、このときが一番楽しかったですね。(その次の自分で本を読ませる段階になると、まじめにやらない息子と毎日バトルの繰り返しになりました。) この続きは、来週書きます。今週末はまた、英語学習のことを書きたいと思います。
「まったく本を読まない息子に困りました。第2回」はこちらです。http://d.hatena.ne.jp/creato-k/20110713
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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。
高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)
高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。 しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています) これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。 学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。
これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)
皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。 (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。
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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。 日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)
高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。
現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。
文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。 導入されれば教育現場は大変迷惑します。 中止する必要があります。 なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。
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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。
「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。 他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。
私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。
「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。 他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。 ベストセラーの著者という名声ですか。 それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。 この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか? もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。
私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。 日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。 ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。 私の仕事の妨害をしないでください。
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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。