現在連載中の「大学教育を英語で行うこと」は皆さんが、大学教育と英語を考える際にお役にたてばよいと思っています。 連載回数は6回で、最後に補足が1回入ります。 終了は5月を予定しております。
その後、6月より、「子音、L,N,W,R,F,Mの長さが聞き取れるようになり、自分も英語の子音の長さでしゃべれるようになるトレーニング」をネット上で皆さんと一緒におこなって行きたいと思っています。
このトレーニングの練習時間は最初の一か月が、3分程度で、最も練習量が多くなる四か月目でも15分程度になる予定です。 今回は、私の本「英語発音、日本人でもここまでできます。」に書きましたような「完成度の高い発音を目指すトレーニングは出来ないけれど、通じる発音で話せればよい」というレベルを目指す人向けのトレーニングになっています。
この練習を始めるにあたって、「一通り基本の発音ができること、基本の発音で易しい英文がしゃべれること」が前提となります。
と言ってもこのトレーニングを試していただいた方の中には、最初はRを発音する時に、舌先が口蓋についてしまう人もいました。 練習前の状態を記録するため、例文を読んで録音を送っていただいたのですが、何度送っていただいても、Rの発音で、舌先が口蓋についてしまうので、私が、「Rは舌先が口蓋につかないように練習してください」とお願いしたら、「モティベーションのないことをやれと言われるのはなかなかつらいものがあります。」とおっしゃったので、「それではそのままで結構ですからトレーニングを始めてください。 開始時にはRを発音するとき、舌先が口蓋についていた。と記録しておきます」と申し上げた方もいました。
この練習方法は私が考案したもので、効果があるかどうかを試していただく方は、あまり英語学習に興味のない方を選びました。 お願いした以上の回数、練習をしない方のほうが、正確な効果がわかる、と思ったからでした。
また、生徒さんですと、先生には遠慮がありますので、もし、練習の効果がなかった場合でも、私に「効果がない」とは、言いにくいと思いましたので、私に遠慮なくものを言える立場の方にお願いしました。 (去年、ブログに「What are you waiting for?」のfor が短いですから、もう少し長めに発音してください」と申し上げたら、「川合先生。 心外です。 私は川合先生のモデルの通りに発音しています。」とおっしゃった方がいて、「それでは自分の発音を録音して、私の発音と比べて聞いてみてください」と申し上げましたら、「for が短かったです」というお返事がきました。と言う話を書いたことがありましたが、その時私は、この私が考案した練習方法を試していただいていました。)
そうやって、トレーニングを始めていただいても、このRのできなかった方も、一か月、私が考えたやり方でRを練習されたら、正しいRの発音ができるようになりました。 ですから、まだ完璧な発音ができない方でも、参加していただける練習です。
6月の開始まで、これから2か月ほどありますので、まだ基本の発音を習得していらっしゃらない方は、是非、この間に習得して、練習にご参加ください。
基本の発音の習得の仕方は、2015年4月17日のブログに書いてあります。 このブログは中学生の発音練習について説明したものですが、発音練習をする際に重要となるポイント(例えば、文章の発音練習の時に発音記号を見てはいけないなど)がすべて書いてありますので、大人の方もこちらを参考になさってください。 教材は自分が現在お持ちの物をお使いいただいて結構です。
けれども、もし、これから新たに教材を購入される方は、今回は私の「英語発音、日本人でもここまでできます。」に付属しているDVDで練習をしてください。 今回の練習の目的は「子音の長さが聞き取れるようになること」と、「英語本来の子音の長さで話せるようになること」です。 テーマは「子音の長さ」です。
子音の長さを保てるように配慮して、基本の発音の仕方を説明している本が、ほかに見当たりませんでしたので、もし新たに購入される場合は、私の本で練習してください。
例えば、「Lは舌を歯茎で強くはじくように発音する」というような記述を過去にネット上で読んだことがあります。 「はじく」というのは「たたく」ことですから、こう言う発音の仕方を最初に身に付けてしまうと、長さを持ったLを発音することが出来なくなります。
また、数年前、ラジオを聞いていましたら、Fの発音の仕方を説明された先生が、「Fの発音はこうですね」とおっしゃって、一瞬、火を吹き消すように強く、「フッ」と息を吹いてFの発音をされました。
「上の前歯と下の唇をつけて、息を出す」という説明はまったく正しいので、どこにも間違いはありませんが、こういう破裂音のような短く一瞬強いFの発音を最初に聞いてしまうと、「Fに長さがある」ということが、無意識に学習者の頭から除外されます。
それでは困りますので、私はDVDで基本の発音の仕方を説明するときには、学習する人が長さを持った子音が言えるようになることを、常に配慮しながら、説明をしました。
例えばFの発音の仕方を説明した後に、「これは破裂音ではなく摩擦音ですので、長く(持続して)発音できなければなりませんね」と言っているのもそのためです。
Rの発音を「舌が平らな状態からスタートするように練習した方のほうが上手な発音をされます」と付け加えて説明しているのも、Rの発音の準備のためにそこで、息を止めてしまうことを防ぐためです。 最初からRの口の形を作って発音するように練習した方は、Rの発音の前で、息を止めてしまう方がとても多いからです。
私はこのようなちょっとしたことでも、「子音が短く切れないように」初心者が発音できるよう配慮した説明をDVDで行っています。 ですから、もしこれから教材を購入する方がいらっしゃいましたら、今回は私のDVDで、練習してください。(すでに、教材をお持ちの方は、新たに購入する必要はありません)
2500円とちょっと高いですので、図書館で借りていただいても結構です。 なければリクエストすれば入れていただける場合が多いと思います。 私の本はDVD付ですが、館外貸し出しを著者、出版社ともに許可しております。
今回の練習プログラムは全過程を終えるのに、5か月くらいかかりますが、終了すると、日本語化した子音と本来の英語の子音の長さの違いが、自分の耳で聞き分けられるようになります。 その違いが聞き分けられるとネイティブと同じ長さを持った子音でしゃべれるようになります。
簡略化した腹式呼吸の練習も入りますので、声も強くなります。 最後の月は英語の音質で話せるようになる練習も入っています。
皆さんもどうぞ6月からご一緒に練習なさってください。 長さを持った子音でしゃべれるようになれば、日本人の英語は、今よりずっと通じやすくなると思います。
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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。
高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)
高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。 しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています) これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。 学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。
これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)
皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。 (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。
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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。 日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)
何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。
「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。 他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。
私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。
「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。 他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。 ベストセラーの著者という名声ですか。 それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。 この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか? もう英語教育とは関係ないことですか。
私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。 日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。 ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。 私の仕事の妨害をしないでください。
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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。