川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

川合メソッド2の構成

皆さんに6月からやっていただいている川合メソッド2は二つの部分で構成されています。

第一部 子音の日本語化を聞き取り、日本語化しない子音で話せるようにする練習(10月1日をもって終了となります)

第二部 英語の音質で話す練習(10月2日より開始)


第一部の方は、通じる発音で話すためには必ず必要なことですが、第二部の音質の方は、必ず必要なことではありません。  発音記号ごとの音の特徴を相手にわかるように発音できれば、英語の音質で話さなくても英語は十分通じます。  私が音質を習得したのはシカゴの病院の受付ですが、それ以前、アメリカ人と働いていた時も、シカゴに着いた直後からの生活でも、英語は十分通じていました。

ですから、学校の科目で言えば、第一部は必修科目であり、第二部は、選択科目と同じです。  第一部は英語を使う人全員にやっていただきたいと思いますが、第二部は、英語の音質で話したいという方のみ参加していただければ結構です。

川合メソッド2は著書「英語発音、日本人でもここまでできます」に書きましたような完成度の高い発音練習は出来ないけれど、通じる発音で話したいという人向きの練習ですので、やり方も簡単な方法を選びました。

自分の発音を録音して、お手本と比べて違っているところを直すプロセスも省略しました。

けれども第二部の英語の音質で話す練習については、自分の声を録音してお手本と比べて直していくプロセスを省略した場合、相田さんは、わずかに鼻腔への共鳴が出来ましたが、それで話すのに十分なほど、鼻腔への通路を開くことができませんでした。

沢さんの場合は3か月間、聞いて真似をするだけの方法でやってもらいましたが、鼻腔への通路を空けることは出来ませんでした。  そこで、録音して私の声と比べて直す練習に切り替えましたら、一週間で、鼻腔への通路が空きました。

この結果から、音質の練習は自分の声を録音して、私の声と比べて直す作業をしていただかないと、出来ないことがわかりました。  ですから、10月2日から始まる、英語の音質でしゃべる練習では、自分の声を録音して聞く練習が入ります。

録音して比べて直していく練習は時間もかかりますので、そこまでは出来ない、という方は、Mの練習が終了する10月1日を持って、練習を終了していただいて結構です。  

先にも述べましたように、第一部は通じる英語で話すためには必ず身に付けなければならないことですが、第二部の英語の音質で、話す練習の方は「通じる、通じない」には、まったく関係ありませんので、時間的に録音して直す余裕のない方や英語の音質で話すことに興味のない方は10月1日までの練習で終了していただいて結構です。

その場合、今後どういう練習をしていったらよいかは、10月1日のブログでお話しいたします。


*今日初めて川合典子のブログを読んでくださった方へ*

英語の子音には長さがあります。(日本人が70年聞き取れなかった長さです)  「L」の長さは2016年9月1日のブログを読むとマライア・キャリーさんが発音しているLの長さが聞き取れます。

Sの発音は2012年2月21日のブログを読んでいただくとメリル・ストリープさんが発音するSの長さが聞き取れます。

2016年7月3日のブログで私がこの時のメリル・ストリープさんのSの言い方を再現して発音しています。

発音練習は演説でなく普通の会話文で行います。  ナチュラルスピードで日本語化しない子音で話す練習は演説ではできません。  日本人が昔から好んでやってきた練習ばかりしていると、日本人の英語を長い間、通じなくさせてきた問題点を克服することができません。


=日本人が70年聞けなかった子音の長さを聞く練習「川合メソッド2」=

9月4日から10月1日までの練習内容

簡略腹式呼吸(水道管呼吸法) 4秒 x 5回
Where are you? の練習  5回        
Lの練習(2) 長いLで例文を言う  3回
Wの練習(2) 長いWで例文を言う  3回
Nの練習(2) 長いNで例文を言う  3回
Rの練習(2) 長いRで例文を言う  3回
Fの練習(2) 長いFで例文を言う  3回
Mの練習(1) 普通のMで例文を言う 5回
Mの練習(2) 長いMで例文を言う  5回

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川合メソッド2の練習を営利目的で使用するのはご遠慮ください。  この練習は、被験者の方々の何か月にもわたる、毎日の練習努力によって、出来上がったものです。  何もやっていない人が、結果だけを営利目的で使用するのはご遠慮ください。

特に出版社、発音を教える方による無断使用は固くお断りいたします。

皆様にそのようなお願いをする理由は、こちらでご覧いただけます。

学習者どうしの情報交換は歓迎します。  どんどん行ってください。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)




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「中学、高校の英語の授業を英語で行う」という誤った学校教育(英語教育)の方針から子供達を守る為、当分の間、下記の文を掲載させていただきます。


実際の帰国子女の英語習得過程に照らし合わせると、「英語で考える」という指導法は戦後、外国に行くこともほとんどなかった日本人が誤って信じた架空の学習法であることがはっきりわかります。

なぜ「英語で考える」指導法の提唱者が間違ってしまったのかというと、自分の英語習得の過程を後から振り返って、「日本語訳が悪い」という自分の思い込みにあうように、組み立てたからです。  

英語習得を陸上400メートルリレーに例えると、スタートする第一走者には日本語訳は必要です。  ゴール間近の第4走者には日本語訳はいりません。  アメリカ生活が長かった提唱者は、英語習得を振り返ったとき、第4走者の立場でしか英語習得を見られなかったのです。  そして英語を学ぶ第1走者が日本語訳を使っているのを見て、「日本語訳には害がある」と決めつけたわけです。  

一方、帰国子女の観察の方はリアルタイムで見た、実際の英語習得過程をそのまま記録したものです。

そこには日本語訳に対する偏見も思い込みもなく、ありのままの英語習得のプロセスがありました。  

これから「英語」を学ぶ人間が「英語」で考えられるわけがないでしょう。  帰国子女の英語習得過程は極めて理にかなった、合理的なプロセスでした。

「戦後」日本人があまり外国語学習を知らなかった時代に人々が誤って信じ込んだ「英語で考える」指導法を21世紀を生きる子供たち(高校生)の英語の授業に、先生方の反対を押し切って、強引に持ち込んだのは、明らかに文部科学省の過失です。  

けれども間違っていると明らかになっても続けているのはもはや過失ではなく「故意」ですね。  故意に間違った高校教育をやらせているのですから罪は一層重いです。

英語圏で使われている英語の語彙、構文の量を東京ドーム一個分に例えたら、初心者が使う語彙、構文は、ニワトリの卵1個分のようなものです。  ニワトリの卵のような小さな世界で、「Head という単語を日本語訳を使わないで、英語で説明する」などという練習をしてもまったく英語力は上がりません。 

最初は日本語訳を使って、どんどん言葉を理解し、出来るだけ早くニワトリの卵から飛び出すことです。  東京ドームのような大量の英語の世界へ早く飛び出すことです。  

そこで大量のインプットをするから、英語のニュアンスも使い方もわかってくるのです。  大量のインプットとそれに続くアウトプットの過程で学習に使った日本語訳は頭の中から消えていきます。  これが本当の英語習得のプロセスです。  きわめて理にかなったプロセスです。

戦後、「自分に日本語訳が必要だったこと」を忘れ、「ここはアメリカではない」ということも忘れた人が提唱した架空の「英語で考える」などという指導法をよりによって文部科学省が21世紀の学校教育に持ち込むこむことはないでしょう。

「英語で考える」などという架空の指導法に騙(だま)されている限り、日本の英語教育の「戦後」は終わりません。

納得できないという方は2015年12月5日のブログ2015年7月7日のブログをご覧ください。  提唱者でさえ英語学習最初の7年は日本語訳を使って学んでいたのです。  つまり提唱者も今の高校生にあたる時期(学習開始4年目から6年目)は日本語訳を使って英語を学んでいたのです。  ということは、今の高校生は「いまだかつて一人の成功者もいない指導法で授業を受けさせられている」ということです。 

文部科学省は導入する前に「この方法は提唱者でさえ実際にはやっていない」ということを提唱者の本を読んで調べなかったのですか?  「採用する指導法をきちんと調べていない」ということは、「適切な方法かどうか審査する手順をとらなかった」ということですね。  こんな杜撰(ずさん)な決め方のせいで、今、日本中の高校生が英語で授業を受けさせられているのですか?

(正しい中学、高校の英語教育方法はこちらです)

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高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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私のDVDで発音練習をするときは、耳に注意を集中して音を聞いて下さい。
最初はテキストを見ながら練習していただいて結構ですが、文字に気を取られていると、実際の音よりも自分がこうだと思っている音のまま発音していることが多くあります。

私はDVDの単語の発音の練習のところで、Life や Leg のLの音をほんの一瞬ですが、日本語化しない「長さのあるL」で発音しています。  そういう音をできるだけよく聞いて、同じように言ってください。

Fight や Fin の Fの音も長さをもって発音しています。  Way や Wet の W の音も長さを保持して発音しています。  それを耳でよく聞いて同じように言ってください。
 
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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。