川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

平凡なことを続けると非凡になる。

私が就職をしたころ(1980年ごろ)女性が職場で、どのような地位にいたかは2011年9月25日のブログ「OL時代」に書きました。責任のある仕事は、専門的な技術を持っている女性でもなければ、任されないのが普通でした。

そういう時代でも、「自分たちは責任のある仕事をする意欲があるから、男性と同じ立場で仕事をしたい。」という女性はだんだん増えていました。私はそういう女性たちと勉強会を作って、月に一回勉強していました。金曜日の午後7時から2時間くらいでした。仕事が忙しかったときはそのあと、会社に戻ったりもしていました。

ゲストスピーカーを呼んで、講演していただくときもありましたし、会員が、その場で題を与えられて、みんなの前で3分間スピーチをすることもありました。私たちの勉強会を指導してくれたのは、戦後まもなく会社を興し、社会的にも認められる仕事をして、今は社長の座を退いた女性の方でした。私たちは彼女のことを先生と呼んでいました。

女性はたとえ、会社で、重要な仕事に抜擢されても、今まで、訓練がされていないので、人前で話すことにも慣れていない。いきなり、会社で、本番のスピーチでは上がることもあるだろう。だからこの勉強会の場で、たくさん体験し、失敗もして、十分訓練して、実際の仕事に臨んでほしい。と言うのが先生の意見でした。

スピーチが全員終了すると、聞いていた会員からアドバイスが言われます。みんな、相手も同じように仕事でがんばっていることを知っていますから、アドバイスも本当に親身になって言ってくれました。

「下ばかり向くと、自信がなさそうに見えるから、もっと、聞いている人のほうを見たほうがいいです。せっかくいいことを言っているのですから、もったいないです。」とか。「もっと具体例を入れたほうが、説得力が増すと思います。そういう視点で、アプローチするのは初めての人が多いと思うので、成功例をたくさん持ってくる方が説得しやすいと思います。」とか、本当に役に立つことを言ってくれました。

男女雇用機会均等法が施行されたときには労働省の赤松さんにも来ていただき、説明を受けました。このときは会員だけでなく、じぶんの会社で、聞きたいという人がいたら、つれてきていいです。と言ってありましたので、会議室は女性たちで満員でした。

私は後にNHKのプロジェクトXと言う番組で、このときの赤松さんを特集したものを見ましたが、本当に大変な思いをして、この法律を制定されたのだと知りました。あの時も若い女性たちから、「罰則がない。」と言うことに質問が、集中しましたが、そのことは彼女は十分承知で、「まず、法律を制定する。」と言う第一歩のためにがんばってこられたのだと知りました。何もおっしゃらず、じっと、女性たちの要望を聞いていらしたお顔を思い出しました。

ある化粧品会社で、初めて女性の重役が誕生したときもその方に来ていただきました。自信を持って仕事をしてこられたと思いますが、とても謙虚な方で、そういう質問が出たとき、「家庭との両立で、薄氷を踏む思いで、ここまでやってきました。」とおっしゃったのが印象的でした。

「自分が、今こうした立場になれたのは若いころ会社のトップだけが出席する会議にOOとして出席して、トップがどういう風に物を考えて判断するのかを知ったことが大きかったと思う」とおっしゃいました。(OOのところは忘れました。何かの係りだったと思います。資料を提示するとかそういう係りだったと思います。)

当時には珍しく女性を重要な仕事に積極的に採用している企業3社の人事担当者に来ていただいて、いろいろな質問に答えていただく企画もありました。このときも、たくさんの女性の出席者がありました。

「どういう人材を求めているのか。」「教育はどのようにしているのか」など、具体的な回答をしてくださって、とても、有益でした。けれども、やはり、女性は、ある権限までしか与えられていなかったので、出席者から、「どうしてそういう制限を設けているのか?」と質問が出たとき、一人の人事担当者が「それを聞かれるだろうなあと私も思っていて、それは正直なところ困るなあと思っていました。」とおっしゃったので、出席者から、笑いが漏れました。

この会社のしていることは、当時はそれだけでとても画期的なことでしたので、それ以上を望むのは現時点では難しいだろうとみんなわかっていましたから、出席者はとても好意的でした。

その人事の方は、会社の方針を説明してくださいましたが、最後に、「わたくし個人としては、パイオニアの活躍を期待しています。どんな分野にもはじめてそれに挑むパイオニアがいます。ここにいらしている皆さんの中からそういう人が出ることを期待しています。」とおっしゃいました。

このとき、私は記録か何か裏方の仕事をしていたと思いますが、この「パイオニア」と言う言葉は、いい言葉だなあと思いました。翌週、会社で、取引先に配るリーフレットにキャッチフレーズを入れなければならなくて、「そうだわ、OOのパイオニアがいいわ。」(OOはわが社の製品の総称)と思って、上司に相談すると、「いいね。」と言われたので、早速原稿に大きな活字で入れてもらうことにしました。

あのころは何を見ても、何を聞いても、全部仕事と結びつきました。(2011年9月25日のブログ「OL時代」を読んでいただくとあのころの私の頭の中には仕事しかなかったことが皆さんにもわかると思います。)

外国の化粧品会社で、女性大賞をとった人が、プレゼンテイションをしてくれたときもありました。当時まだプレゼンテイションなどと言う言葉が一般的でないころでしたが、スライドを使っててきぱきと説明をする彼女を見て、私たちを指導してくださっていた先生が、「日本の女性もここまで来ましたか、ととてもうれしく思いました。」と最後に一言おっしゃいました。

当時では、珍しかった女性経営者3人に来ていただいてパネルディスカッションをしたこともありました。司会は来月出産するという会員のMさん。大きなおなかで非常に上手な司会進行をしてくれました。

3人の方それぞれのお話も面白く、出席者は興味を引かれ活発に質問がでて、それに答えるお三方それぞれが、普通では、乗り越えられないような経験をさらっとお話になるので、会場は大変、盛り上がりました。

会員が職場で、直面した問題とその実際の解決法を書いてもらって、マニュアルとしてまとめたこともありました。厚さ1センチ弱の本になりましたが、同じような問題に直面したとき、みんなの参考にしてもらおうと会員に配りました。夏季には、合宿をしたこともありました。

まだまだたくさん、いろいろな業種にいたパイオニアのすばらしい女性にお会いしました。若かった私にはとてもよい刺激になりました。このとき一緒に活動した友人たちとは今でも時々会います。マスコミ関係、歯科衛生士、会社経営、さまざまな分野の人たちです。ですから、あのような多方面にわたる、ゲストをお呼びできたのだと思います。

あるとき、私たちを指導してくれた先生が、仕事について話されました。 その中で「平凡なことを続けると非凡になる。」とおっしゃったことがありました。これは、仕事について言われたのですが、私は、発音練習にもぴったり当てはまることだと思いました。

発音練習は、母音の区別をすること、子音が相手に聞こえるように発音すること、文を英語のリズムとイントネーションで言えるようにすること。どんなに上級になっても練習内容は同じです。これが出来ないで、いくらネイティブっぽい声で話しても、通じません。母音、子音、リズム、イントネーション、そのための強い息と口の中の空間を作るための発声練習をする。この単純なことを毎日練習していきます。

この平凡なことを毎日続けていくと、やがて、ネイティブと同じに話せるという非凡なことが出来るようになります。

今年から、発音を身につけようと思っている方、「母音、子音、リズム、イントネーション、発声練習。」これらの平凡な練習を毎日続けてください。毎日が無理なら、週3回は続けてください。そうするとネイティブと同じにしゃべれるという非凡なことが達成されます。

まず、最初の8ヶ月がんばってみて下さい。ナチュラルスピードより少し遅い速さですが、正しい発音で英語がしゃべれるようになります。




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。