川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

ブレイクスルーの瞬間

今までホームページで毎月行っている「自分で発音を直していく時のヒント」で、Sの発音やRの発音、音をためるように言うMやNなどについて説明してきました。 これらに共通するのは、日本人は単語の最初の子音の言い方が短い、すぐ次の音に行ってしまうということです。

英語をしゃべりなれている方でも、このことに気づいていない方の英語はとても聞きにくいです。 流暢にしゃべっていらしても、さらっとなでるようにしか子音を言わないので、私にはとても聞きにくいです。

英語と日本語の単語の最初の子音の長さの違いを聞けるようになると、自分の発音も変えることができます。 ネイティブにも分かりやすい英語になります。 ある意味、単語の最初の子音の長さの違いを聞き取れるようになったときが、最初の発音のブレイクスルーの瞬間だと私は、考えています。 

この子音の長さの差(破裂音などは強さの差なので聞きやすいですが、SやTHのような摩擦音の長さの差はなかなか認識できません。 日本人は強くしようとすると破裂音のように瞬間的に強くするSやTHになってしまう場合が多いです。)が自分で聞けると、英語の子音の長さでしゃべることができるようになります。単語の始めのLなどもずっとしつこく発音するように変わってきます。

「聞けるようになる」(違いを認識できるようになる)と自分の英語が変わります。ネイティブに通じるように発音するためにはたくさん注意点があるようで、実は一つの原因に気づくと子音の問題のほとんどを解決する手がかりがつかめるのです。原因が同じだからです。 Sが聞こえないのもRが聞こえないのも、Wが聞こえないのも、共通する一つの原因から発生しているからです。

「子音がちょっとしか言われない」「子音の口の形をしても息を送っていない」こういう日本語のくせからみんな発生してきていることです。 出てきた現象の違いを耳で聞いて、その大元の原因を理解したとき、これらの音をほとんど直して発音できるようになります。それが、最初の発音のブレイクスルーです。皆さんも自分の耳でよく聞けば、このブレイクスルーを体験できます。

* * * 学習のヒント * * *

発音のブレイクスルーを体験するためには自分の耳で、モデルの発音と自分の発音をじっと聞いて比べてください。 「自分には音は聞けない」と思っている方が多いのですが、1月5日http://d.hatena.ne.jp/creato-k/20130105、8日のブログhttp://d.hatena.ne.jp/creato-k/20130108で紹介した読者の方も一ヶ月練習したら子音と母音を分けて聞くことができるようになりました。誰でも、練習をすれば聞くことができるのです。

「きのうまで聞こえなかったことが今日、聞こえた」この経験は、モデルと自分の発音をじっと聞いて比べてきた人にしかできないことです。 「きのう聞こえなかったことが今日聞こえるようになった時」それがどんなに小さなことでもいいですから、自分の能力が上がったことを高く評価してください。 そこまで聞こえるようになった自分の努力をほめてあげてください。日常的に行われるこういう小さなencouragementの積み重ねが、挫折を防ぐ環境作りに貢献します。



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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)



何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  私はとても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。