川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

長い子音を文章のなかで発音出来るようにするにはどうしたらよいか。(2)

10月23日の続きです。

前回は文章の最初に来た子音でまず、長く言う練習をしてください。とお話しました。

最初に長く伸ばせる子音の来る文章はそれほどないかもしれませんが、今私の周りにある初級用の教材を見てみましたら、下のような例がありました。  参考までに書きますね。

No, I'm not.
Sit down.
Look at me.
Fine, thank you.
Right.
Nice to meet you.
She is our English teacher.
My phone number is XXXXX.
What's this?

こういう文がありました。  こういう文を練習した時に少し最初の子音を長めに言う練習をして、その時の長い子音を耳でよく聞いてください。

そうすると文中にある単語の最初の子音が長いところも聞けるようになってきます。  

それでは、どういう文中の子音から聞けるようになってくるかといいますと、強弱のリズムの強く言われる部分に来た単語の最初の子音から聞けるようになってきます。

私の2冊目の本をお持ちの方は付属CDのトラック20に入っている文章を聞いてみてください。。

その例文の最後の文章で、

What's that net over there?

という文がありますね。  このNetのように強弱のリズムの強いところに来た単語で、比較的ゆっくり強く言われる単語の最初の子音が聞きやすいです。  またこういうところは比較的ゆっくりですので、同じように子音を長く言うにも言いやすいですね。

ですから、文頭の子音を長く強く言う練習をした後、次の段階として、強弱のリズムの強いところに来た単語の最初の子音を長く強く言うようにして行きます。

その時に、強く長く子音を言うには少し力が要ります。
Net でしたら、Nのところで舌に少し力が要ります。  Wでしたら唇に力が要ります。  Mも唇に力が要ります。  Lは舌に力が要ります。  

それと、大きく発音するのですから、息も強くする必要があります。  おなかでぐっと息を支えてください。  いくら長くするといっても、英語はお経のようにダラ〜と長くなるわけではなく強弱、メリハリがあります。  ここではぐっとおなかを使って声を強くしてください。  弱い息で話された英語はやはり聞きにくいです。  日本語と違う強い声の出し方をこういうところから少しずつ体になじませていってください。

私は今、次の発音のヒントの準備のために何人かの方に英語の練習をお願いして、先週から今週にかけてその中間的な結果の録音をしましたけれど、シャドウイングで練習してもらった方はみんな強弱、メリハリのない平らな読み方をされますね。  

最初の部分は多少強いところがあっても中盤から終わりにかけては日本語で新聞を読んでいるのと同じようなフラットで一本調子な言い方になってきます。  こういう英語は聞きにくいです。  こういう英語は私には英語というより日本語で、新聞を読んでいるのと同じように聞こえます。 

声の強さを変えるのは時間がかかりますから、こういう強弱のリズムの強いところに来た単語を強く言うところから少しずつ、練習して、体得していってください。  やはり英語は声が強くないと、ぱっと聞いた瞬間英語らしくないです。

アメリカ人のおじさんに「Good morning.」と話しかけられた時の声を思い出すと、日本語で新聞読んでいる時とは声の強さが違いますね。

まず、文頭の子音から練習し、強弱の強い部分の子音を言えるようにしながら、舌や唇の強さ、おなかの支え、こういうものを少しずつ身に付けていってください。



* * *


====================================


高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

====================================


英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)




高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

* * *

何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  私はとても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

* * *

* * * 


クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。