川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

唇をこね回しているように聞こえる。

発音練習を始めたばかりのころ、「自分は一生懸命、正しい口の形でしゃべろうとしているのに、録音を聞くと変な英語に聞こえる。」こんな時期があります。そんな時、どうしたらよいか、今日は音声のブログで聞いていただきます。



2年前はてなダイアリーからはてなブログに移行した際、音声ファイルの移行ができませんでした。 それでこの音声も聞けなくなってしまいました。けれども音声ファイルの番号が書いてありましたのでそのファイルを探して文章に書きましたので、お読みになってください。(2021年5月5日)



発音を身に着けようと練習を始めて唇の形や舌の位置に気を付けて発音し始めると自分の発音が唇をこね回しているように聞こえる時期があります。  どんなふうに聞こえるかといいますとこんな風に聞こえます。 (ここで私が下の文を日本語と同じ浅い口の開け方で/ou/ の発音を大げさに唇をオからウに変えたり、/u:/の発音を、唇をことさら丸めて突き出して発音しながらしゃべっています。I don't like music. But I play the piano everyday.)

こういう風に聞こえた時はどうしたら英語らしい発音になるかといいますと、口の中の上下の間隔を大きく開けるようにしてください。  そうするためにはまず、下あごをぐっと下げます。 それから舌も下げます。  舌を下げるときには舌先だけでなく舌の付け根のほうも下げるようにします。

これは言うのはやさしいですが、実際に発音するときには少し難しいです。  日本語は口の中の上下の間隔が浅くて舌の位置も高いですから、その位置に固定しようとする力の強い抵抗にあいます。  そういう時は脱力することが有効です。  あごも舌も力を抜いてパカーンと開けるようにします。  

イメージで言うと犬が舌を出して口を開けた時のような感じですね。  でもそれだけでは口の前の方しか開けていませんので、奥の舌の付け根のあたりも開けるようにしてください。  そうするとだんだん英語らしく聞こえてきます。  

私も中学時代発音を練習していたころ一時期こういう発音になりました。  その時「こういう発音になったらどうしたら英語らしい発音になるのか」ということはずいぶん長い間わかりませんでした。  皆さんは今日お聞きになってすぐ試してみることができますのでどうぞ参考になさってください。

私の生徒さんたちはほとんどこういう発音にはなりません。  今まで1,2回聞いたことがあるだけです。  なぜかというと生徒さんは最初から発声練習をしているので、口の中の上下の間隔が最初から開いていくようになっています。  ですからこういう唇をこね回しているような発音にはなりません。 日本語のような口の開け方が小さい発声で各音の特徴をしっかり出そうとすると唇をこね回しているような発音に聞こえてくるようです。 

皆さんも本格的に英語の口の形で話したいと思うのであれば発声練習はぜひ行ってください。
発声練習をしている人の声は何もしていない人が決してまねの出来ない強さがあります。  声を出すことにかかわる全身の器官が鍛えられていくからです。  本格的な英語の発音を身に着けたいのであればぜひ発声練習も英語の練習の中に取り入れてください。

以上がその音声ファイルに録音されていた内容です。

以下は、補足です。

ただし、中学生、高校生、など変声期の発音練習では発声練習は行わないでください。  この場合は口の中の上下の間隔を大きくとるようにしていただければ結構です。 変声期が終わってから発声練習はしてください。

 
脱力したままだと、弱いふにゃふにゃした発音になります。 少しざわついているところなどで話すと、わかりにくいので、聞き返されてしまうことが多いようです。 口の中の空間が上下に大きく開けられるようになったら、今度は唇の力をつけていく練習もやってみてください。 音がつながって話せますので相手の人に聞きやすい英語でしゃべれます。 やり方はこちらのブログで説明いたしました。






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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。