川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

「オーイーの練習」 (再掲載2017)

今日のブログを始める前に、高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。


英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)


* * * それでは今日のブログに入ります。

英語で考える指導法を提唱する方々は、自分達が、どれほどひどいことを日本中の高校生にしているか、ご存知ですよね。

自分のしたことに知らんぷりして、英語教育に何を言おうと、空々しいです。
誤りは誤りだと、きちんと認めてください。  誤りだと認めれば、文部科学省もいつまでも高校で「英語で授業」などできないはずです。

反論があるのでしたら、以下のブログをご覧ください。

2013年5月22日 「こんなもの、いくら英語で説明されたってわかんないんだよ」
2013年5月24日 「英語を英語で理解する状態」とは、どういう状態か。
2013年5月26日 予告編だけでは映画は分からない。
2013年5月28日 2つの「英語を英語で理解する」は全然違うこと。
2013年5月30日 上級者のやっていることを真似しても、頭の中でやっていることは初級者のままです。
2013年6月1日  英語で考えるようになった人がしていることを真似するのではなく「自分を英語で考えられるようにしてくれる」練習をしましょう。
2013年7月2日  「英語で考える」は英語学習を積み重ねてできる到達点、いわば、ゴールであり、初級の学習者には出来ない学習法です。
2014年12月1日 誤った学習法
2015年2月14日 空(から)のコップを見ることができない(1)「英語のコップ」
2015年2月23日 空(から)のコップを見ることができない(2)「発音のコップ」
2015年6月1日 文部科学省の方針(中学校、高校の英語の授業を英語で行う)を実施すると、中学生、高校生がカタカナ発音で話し始めます。
2015年7月6日 「英単語を和訳せず、英語のまま言おうと」「英単語の意味を英語で言おうと」学習者に英語のニュアンスはわからない。
2015年7月7日 「英語で考える」「英語を英語で理解する」という指導方法は、日本でやっても効果はありません。  母国語並みの大量のインプットがありませんから。
2015年7月8日 中学、高校の英語の授業は生徒が最もよく理解できる日本語で行う
2015年12月5日 セミの抜け殻
2016年3月21日 大学教育を英語で行うこと(3)学習の過程から母国語を排除したら、年齢相応の理解と思考(学問の習得)は出来ない。
2016年9月7日 英語教育の「戦後」は終わらない
2016年10月16日 英語の音質で話す練習 第3週目
2017年2月4日 英語の思考活動
2017年3月1日 先生の宿題のプリント (「英語で考える」ってどういうこと?)
2017年11月30日 松本氏が提唱した「英語で考える指導法」はインプットをさせないでアウトプットだけをさせる方法 英語学習者が実際にはできない机上の空論でした

以下の文章は2017年8月に付け加えました。

英語で考える指導法を掲げる英語学校の指導者、石渡誠さんは、松本亨さんの「英語で考える本」「英語で考えるには −そのヒケツと練習−」という本で勉強すれば英語で考えるようになると2017年1月19日のブログで言っていますが、この2つの本で勉強しても、英語で考えるようにはなりません。  理由は、2017年2月4日のブログ「英語の思考活動」と3月1日のブログ「先生の宿題のプリント(「英語で考える」ってどういうこと?」)をご覧ください。  「この方法を26年教えてきた」と書いていますが、26年間も効果のない方法を教えてきたというのは驚きですね。  

私は、この件について、松本亨さん(著作を含めて)以外の固有名詞を入れることをずっと避けてきました。  けれども、石渡誠さんの2017年7月30日ブログの冒頭の

日本の英語教育界もようやく変革の時が!英語を英語で教えるということが、中高でも広まってきています。良いことですが、

という部分を読んで、明記することにしました。  日本中の高校生を犠牲にしておいて、まだこういうことを言っていることに怒りを覚えました。  文部科学省でさえ、もう、中学校の英語の授業を英語で行うとは、言わなくなったのに、と思いました。  

石渡誠さんは、アラビア語アラビア語で教えられたら、アラビア語が堪能になるのでしょうか?  それを自分で証明してから、「英語を英語で教えること」を提唱してください。

石渡誠さんは、26年間も授業料を取って、「効果のない方法」を「効果がある」と偽って教えてきて、謝罪も損害賠償もしないのですか?  そうやって、「何を言っても何の責任も取らなくていい」と思っているから、いまだに「英語を英語で教えるのが良い」などとおっしゃるのでしょう。  

でしたら、ご自身がアラビア語アラビア語で学んで、アラビア語が堪能になるかどうか示してください。  それが出来ないのであれば、「英語を英語で理解する指導法」が間違っていたと認めてください。  そういうけじめをつけないからいつまでも「英語を英語で理解する」などという指導法を主張し続けるのでしょう。

日本中の高校生が迷惑していますので、自分もできない指導法を提唱するのはやめてください。

自分の商売のために子供たちを犠牲にするのは、もうやめてください。

* * *

それでは、今日は、2016年7月20日のブログの再掲載です。 ご覧ください。

* * *

この前の日曜日(17日)娘といつものように歌の練習をしました。  今やっている曲はこちらのリトルマーメイドのPart of Your World という歌です。

この数週間、この曲を聞いてきましたので、17日は発声練習の後、娘に歌ってもらいました。  発音も問題なく無難に歌っていました。  そこで私がしたアドバイスは次のようなものでした。

「こういうセリフのような歌はね、言葉をはっきり伝えるように歌うの。  それには普通に話している時のような発音をしていてはダメなの。  まず、単語の最初の子音を特にはっきり聞こえるように発音するの。  それ以外の音も、言葉は全体的にしつこいくらいはっきり言って歌うの。  それで、聞いている人にはちょうど良く聞こえるの。  普通に話しているように聞こえるの。  

メロディーに乗せて、たたみかけるように、言葉を強調して歌うと、「地上へ出たい」という若い女の子のはち切れるような思いと憧れが、表現できるの。  そうやって歌ってごらん」

と、言いました。 

娘は「わかった」と言って、また歌い始めました。  今度は最初のフレーズから見違えるように曲が生き生きとしていました。  「そう、そうやって歌うの」と私が、横から言うと、娘も前の歌い方とは全然違うのがわかったようで、言葉を畳み掛けるように強く歌って、女の子の思いを表現していきました。

歌い終わった時、私が「最初の歌い方と全然感じが違うでしょう?」というと、「うん、全然違う。」と言いました。  「こういう歌は、言葉をはっきり強調する事によって、違う歌のように生き生きとして来るのね」と私は言いました。

私が「こうやって言葉をしつこいくらいはっきり歌ってみて、どこが一番疲れた?」と聞くと、娘は、両手を顔の両側に当てて、「ここ、ここ。  ここが疲れた。  口だけじゃなくて、ほっぺとか顎(あご)とか顔じゅうが疲れた」と言いました。  (もう帰国して10年たっていますので、英語を話す機会も少なくなっていたのでしょう)

英語をそれだけはっきり聞こえるように言うには、顔が疲れるくらい、顔全体の筋肉を使います。  そこまでやっても、聞いている人には、普通の発音に聞こえるのです。  歌の発音というのは、そういうものです。  歌っている方はそのくらいしないと聞いている人に言葉で思いは伝わりません。  

私は娘に、「歌を歌う時は、言葉を強く言うことにばかり注意を向けてはいられないの。  もっと気を付けることがほかにたくさんあるからね。  歌を歌う人は、言葉(子音)を強く言うことは、特に気にしなくても当たり前にできるようにしなくてはいけないの。  だから、由紀子は、今日から、「オーイーの練習」を毎日、5回やってね。」と言いました。

そして「オーイーの練習」の仕方を説明しました。  娘が「お母さん、オーイーを5回続ける間、切ってはいけないの?」と聞くので、「切ってはいけないの。  唇はガチンガチンに力を入れるんだけど、言葉は滑らかにつなげるの」と教えました。

偶然ですが、娘も7月17日から、皆さんと同じように、「オーイーの練習」をすることになりました。  これから、唇の力の変化を見ていきたいと思います。

* * *

簡略腹式呼吸(水道管呼吸法)の練習と、「オーイーの練習」をすると

(A)ブツブツ切れる発音が
(B)強い滑らかな発音に変わります。

音声で言うと

(A)What are you waiting for ?   音声はこちらです。 
[file:creato-k:LS105967.MP3:sound]

   が

(B)What are you waiting for ?   音声はこちらです。
[file:creato-k:LS105968.MP3:sound]

に変わります。(簡単な練習ですが、真剣にやると効果は大きいです)

* * *

7月5日にLの長さを聞いていただきましたが、たとえ、その時、Lの長さが聞き取れなかったとしても、日常、単語の最初のLを少し長めに発音していてください。  そうすると耳が長い子音に慣れて、聞き取れるようになります。

日本人は、戦後70年、英語の子音の長さと日本語の子音の言い方の違いを聞き分けることができませんでした。  ですから70年間ずっと、日本語の子音の言い方で、英語を話してきました。  これが、日本人の英語がわかりにくいと言われてきた原因です。

けれども皆さんは、英語本来の子音の長さを、聞きとる能力を持っています。  適切な練習さえすれば、皆さんは、英語本来の子音の長さを聞き取ることができます。  そのためには、英語を話す時、単語の最初のLを少し長めに発音していてください。  

そうすると日本語の音だけ取り込むように設定されていた耳の設定が変わって英語の子音の長さが聞けるようになります。

聞けるようになると、皆さんは、今までの日本人が出来なかった英語本来の子音で、発音することができるようになります。

その時が、日本の70年の英語教育において、歴史的な瞬間だと私は思っています。

もうすぐですね。  皆さんがそうなるのは。


====子音を長く言う「川合メソッド2」=========
7月17日から8月6日までの練習内容

Lの練習(2) 長いLで例文を言う 3回
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法) 3秒 x 5回
Wの練習(1) 普通のWで例文を言う 5回
Nの練習(1) 普通のN出例文を言う 5回
Wの練習(2) 長いWで例文を言う  5回
Nの練習(2) 長いNで例文を言う  5回
「オーイー」を5回、唇に力を入れてつなげて言う練習
=============================
なお、この練習「川合メソッド2」を営利目的で使用することはご遠慮ください。(皆様にそのようなお願いをする理由はこちらでご覧いただけます)

(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音講座、発音訓練 等々。

学習者どうしの情報交換は歓迎します。  どんどん行ってください。

ここから先は、毎回掲載していることです。「なぜ毎回同じことを掲載するのか」その理由については、こちらのブログをご覧ください。 


* * *

私の2冊目の本「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑色の本)を購入された方で、CDトラック6,13,18,19にある生徒さんと私の子音の長さの比較がよくわからない方は下のブログを参考にしてください。

2016年7月3日のブログ  子音を長く言う「川合メソッド2」「L」の練習 4週間後 (長いSの例)
2016年9月1日のブログ  RとFの練習 1か月後 マライア・キャリー (長いLの例)
2015年2月1日のブログ  「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック6 例文 Where's my bag? 川合典子には生徒のWの発音はどう聞こえたか。

* * *

英語教育について

文部科学省の英語教育の方針は、効果がありません。

1)現在、高校生が行っている「英語で授業」は効果がありません。  (理由はこちら
2)「CAN-DOリスト形式」は効果がありません。 (理由はこちら
3)「4技能」は効果がありません。  (理由はこちら
4)現在、小学校の英語教育で子供たちが話しているのは、英語の発音ではありません。 (理由はこちら
5)大学教育を英語で行うと日本の学問は壊滅的な打撃を受けます。 (理由はこちら
以上の理由により、文部科学省の方針は効果がありません。

「発音」、「語順」、「英語で考える」、それぞれを習得する方法は2015年10月19日のブログ「川合式英語学習法」をご覧ください。

これは全部私自身がやってきたことです。  こうすれば、生徒たちは必ず通じる英語で話すようになります。
英語で考える指導法を提唱する人たちのように、「自分は日本語訳を使ったけれど、生徒たちは使うな」というような、誰も実際にはやっていないような指導方法ではありません。  私は全部自分でやっています。


「英語で考える」を提唱した松本亨氏の主張について

松本亨氏の「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」という主張は2006年、私の子供たちが全文和訳でバイリンガルになった事実によって否定されました。 

「英語で考える指導法」は詐欺である可能性が高いです。

松本亨さんの書いた「英語で考える本」「英語で考えるには そのヒケツと練習」という本に書いてある練習をしても英語で考えるようにはなりません。(2月4日のブログ「英語の思考活動」、3月1日のブログ「先生の宿題のプリント「英語で考える」ってどういうこと?」を参照してください)

Je suis Charlie. と母国語で言うフランス人が I am Charlie.という言語を学ぶとき、母国語の意味を参考にしていないはずはないでしょう。  日本人は誤った指導法を50年も信じて、大きく後れを取りました。


私は、英語で考える指導法の提唱者が、「Freedomを日本語に訳すとニュアンスが分からなくなるから英語のまま言わせる」とブログに書いているのを読みました。  でもそれでは何も教えていないのと同じです。

生徒から、アメリカ人にとって自由というのはそんなに大事なものなのですか?と質問されたら、アメリカ史がご専門の先生なら、「建国の歴史を勉強してみるとその理由が分かってきますよ」とお答えになるでしょうし、時事英語がご専門の先生なら、ニュースの中から、アメリカが個人の自由を制限する国に対して、非常に厳しい外交政策をとり、しかも大多数の国民がそれを支持しているというニュースを選んで、生徒と一緒に勉強していくでしょう。

Freedomを日本語に訳さずFreedom. Freedom と生徒に言わせる、などというのは何も教えていないのと同じことです。

それは、次のような例を想像してみるとよくにわかります。

もし、アメリカで、日本語を学んでいる生徒が「日本の武士道とはなんですか?」と教師に質問した時、「日本人にとって武士道が、どういうものなのか知りたかったら、武士道を英語に訳さず、日本語のままブシドウ、ブシドウといいなさい」 などと指導する教師は一人もいないでしょう。   

仮に先生が「これが、日本語を日本語で理解する指導法だ」「日本語で考える指導法だ」などと言っても、生徒はばかばかしくてする気にもならないでしょう。  保護者からは「まじめに教えろ」と言われるでしょう。 

これが英語で考える指導法の正体です。

教える方は何も教えていない。
学ぶ方は何も学んでいない。
これが英語で考える指導法の正体です。

だから私はこの方法は詐欺だと言ったのです。(こちらのブログ

以前、この「英語のままFreedomと言わせる」と言っていた学校のブログで、車を売って受講料を払って学んでいるという生徒の例が紹介されていました。  それほどの高額の授業料をとって、「だますつもりはなかった」「知らなかった」では済まないです。  
詐欺は犯罪です。

詐欺は、刑法で刑罰が定められている犯罪です。

また、そのブログで、英語で考える指導法をする人々が、生徒の英和辞典を取り上げたり、生徒に英和辞典を窓から捨てさせたりする、ということも読みました。  中には最後まで生徒に英和辞典を返さなかったこともあったそうです。

「帰国子女に見る世界に通用する英語力の作り方」を読んでいただくとわかりますが、英語のわからない生徒にとって、英和辞典は命綱です。  英和辞典があるから、英語の意味が分かるようになります。  これを取り上げるなど、間違った指導法を盲信する指導者の誤りです。  英和辞典を取り上げれば生徒の英語力が上がるなどということは絶対にありません。

この詐欺商法を、中学や高校に持ち込んだのが文部科学省の「中学、高校の英語の授業を英語で行う方針」です。
だから、私は、「学校で詐欺を行わないでください」と申し上げたのです。
税金を詐欺に使わないでください、と申し上げたのです。
高校英語教育はいまだに詐欺ですね。
学校で詐欺教育をするために、車一台売るどころではない、莫大な税金が使われています。

早くやめてください。
高校時代は、高校時代にやらなければならない訓練があるのです。
複雑な英語を読み始めるときにどうしてもやらなければならない訓練があるのです。
この時を逸すると、取り返しがつかないのです。  高校生がかわいそうですから、「学校で詐欺」はやめてください。

発音練習について

私は先回地下鉄のアナウンスみたいに練習するとやりやすいですよ。と申し上げました。

マルノウチ ライン
ハンゾウモン ライン

を例として挙げました。

今日は、私がこれをどう練習しているか、書きますね。
やっている通り書きます。

まず、「マルノウチ」と言いおわったら、間髪をいれず、すぐに舌先を歯茎に着けます。  

そこで、息を送って、L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

ハンゾウモン ライン」というときも同じです。
ハンゾウモン」と言い終わったら、間髪を入れず、すぐに舌先を歯茎に着けます。
そこで息を送って L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

こうやって私は練習しています。

こうすると子音を言うタイミングが分かってきます。
どうわかってくるかというと、「英語の子音は日本人が思っているより、早く始まっている」ということです。

今皆さんにやっていただいている「川合メソッド2」の練習は、まず子音に長さがあることをわかっていただくためですので、後に音を長く伸ばしています。

けれども実際には、子音は「前に長くなっている」ということが分かってきます。  つまり、日本人が思っているより、早く始まっている場合が多い、ということです。
(もちろん強調して、後にも長くなっているときもあります。)

こちらのブログで見ていただいたマライア・キャリーさんの L の準備は、藤田さんが「まさか、まだ L は始まっていない」と思っているときに、もう始まっていたわけです。  だから藤田さんはそれが、L を言うために舌が歯茎につく音だとは思わなかったわけですね。

それで、私たちは通じる子音で話すのが大変なんですね。
思っていたより、早く子音をスタートしなければならないからですね。  慣れているやり方より早く動作をスタートする、というのは大変です。
その感じが、このマルノウチライン、ハンゾウモンラインの練習でなんとなくつかめてきます。
この練習は、電車を待っているときや、テレビがコマーシャルになったときや、お皿を洗いながらでもできますので、そういう細切れ時間を活用してやってみてください。  
早く子音の準備をスタートする感覚が分かってきます。

フォニックスチャンツなど、英語圏にいる子供たちが行っている練習を日本人がおこなっても、通じる英語で話せるようにはなりません。  日本人の英語が通じにくくなる原因は「日本語を母国語とするからこそ起こってくる問題」だからです。  日本人は日英の子音の違いを自分で聞けるようにならないと、通じる英語では話せません。  先生に発音を直してもらうだけでは通じる英語で話せるようにはなりません。   

もう、「日本人に音は聞けない」などと言っている場合ではないのです。
聞けなければ、通じる発音で話せません。

自分の耳で発音を聞く能力を育てましょう。
日英の子音の違いを自分の耳で聞けるようになりましょう。

どこを聞くかは「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑の本)に書いてあります。
どう発音するかは「英語発音、日本人でもここまでできます。」(赤い本)に書いてあります。

* * *

何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

* * *


* * * 


発音練習をきちんとやってきた人は英語教育の初期に「4技能」「4技能」とは言わない。

英語学習の初期に、「4技能」を提唱する方というのは、「発音をきちんと習得したことがない方だろう」と私は思っています。

なぜかというと、発音習得をきちんと行った人は、「スピーキングは他の3つのスキル(聞く、読む、書く)とは、一緒に論じられない」と知っているはずだからです。

発音をきちんと習得した人は、発音の習得が、知的に理解するだけでなく、筋肉を動かして、正しい音を出すことを体に定着させる作業だと知っています。  これは、無意識に発音しても、正しい音が出てくるまで口のトレーニングを行わないとしゃべれない、ということですから ほかの3スキル(聞く、読む、書く)とは同じに論じられない技術です。  発音習得をきちんとしてきた人はそのことをよく知っています。

また、きちんと正しい発音を学習した人は、発音の定着(つまり、自分の言いたいことを正しい発音で話す)までには2年位かかることも体験として知っています。  この正しい発音の定着を待たないで、「スピーキングの練習」と称していろいろなことを生徒にしゃべらせてしまうと、正しい発音やイントネーション、リズムが定着しません。  発音練習をきちんとやってきた人は、そのことを知っています。  文の型によって、イントネーションやリズムが違ってくることは、発音練習をきちんとした人にとっては、当たり前のことです。  基本の発音、リズム、イントネーションなどを生徒に定着させるのに2年くらいかかります。

その間は、しゃべらせるとしても、せいぜい発音練習した文の一部の単語を入れ替えてしゃべらせるくらいの練習にとどめておかないと、正しい発音やリズム、イントネーションは定着しません。  自分がやってみればわかります。  今までしゃべったことのない言葉を日本語と全く違う音、リズム、イントネーションでしゃべるのはとても大変です。  発音やスピーキングの問題は、ほかの3スキルとは違う種類のスキルです。  特に日本人にとっては、発音は日英で音の体系が違いますので、とても難しいです。

「4技能」「4技能」と、スピーキングを十分な発音練習もしないで、他の3スキルと一緒に、論じている人は、おそらく、きちんと、発音練習をしたことがない人だろうと私は思っています。

そのせいか、全部とは言いませんが、4技能を提唱する方の中には、「もう少し発音を学ばれたほうがよろしいのではないでしょうか」と思われる方もいらっしゃいます。

発音をきちんと習得した人は、初期の段階の英語教育で「4技能」「4技能」とは、いわないです。



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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)



それでは、今日は、2016年7月17日のブログの再掲載です。
新しい練習、唇の力を抜かない練習が入ります。  
ご一緒になさってみてください。

* * *

「長い子音」の練習のやり方についてですが、今までの練習の説明では、皆さんが、「子音を長く言う」ということに慣れていらっしゃらなかったので、「私の音声の後について、5回言ってください」と書きました。  

けれどももう、やり方がお分かりになったと思いますので、最初に数回私の音声を聞いて、長い子音の言い方がお分かりになりましたら、翌日から自分一人で、長い子音で例文を5回言っていただいて結構です。  そのほうが、どこでも練習できて、やりやすいと思います。 (普通の言い方についても同様です)

たとえ、7月5日にLの長さが聞けなかったとしても、日常、「単語の最初のL」を少し長めに、発音していてください。  例えば、音読教材を使っていて、Little Long Look Like などの単語が出てきて、その前にちょっと間がある、などという時は自分で、Lを少し長く発音するようにしてみてください。

そうやって、しょっちゅう長いLを言っていると、耳の方も次第に長いLに慣れてきます。  耳が慣れて来ると、Lの長さもだんだん聞けるようになります。

耳は、「今まで、こういう長いLは、ご主人様の口から出てくることはなかったけれど、これからは、こういう長いLもご主人様の使う音の仲間に入ってきたのだ」と認識して、長さを持ったLが聞こえてきたらそのまま取り込むようになってきます。

学習する人が長いLを頻繁に発音することによって、日本語の音だけを取り込むように設定されていた、耳の設定が、だんだん変わってきます。  そうすると、次第に長いLが聞けるようになります。

お昼休みなど、周りに人がいなかったら、(それでも文章で英語を言うのは、はばかられるでしょうから)一つの単語でもいいですから、Lを少し長く発音して、LLLong  LLLive などと言ってみてください。  そうやって、日常、外国語特有の子音に耳をなじませていくと、やがて、英語を聞いた時、Lがちょっと長いな、と感じられるようになります。  そして、いつの間にかそれが当たり前のLの言い方になります。

皆さんにとって、外国語の子音が、当たり前の音として、認識されていきます。  毎日の小さな習慣によって、皆さんは、母国語(日本語)にない、外国語の音を認識できるようになります。  初めて日本語の音の世界から出る時ですね。

そうやってLを長く発音していると、周りの方々が、「あなたの発音は少し違うね」と気づくかもしれません。  そうしたら、「英語の子音には少し長さがあるので、そうやって発音しているのですよ」と教えてあげてください。

私は「川合メソッド2」を営利目的に使うことはやめていただきたいと思っていますが、学習者同士の情報交換は歓迎します。  日本人みんなが、通じる子音で、話せるようになるといいな、と思っています。

それでは今日の練習に入ります。

私は、2006年にアメリカから帰って来て、2,3年の間、英語力を維持するためにいろいろな勉強会に参加しました。  そこで自分が話す英語を聞いていて思ったのは、音をつなげる唇の力が少し弱い、ということでした。

それで、どうしたらいいか考えました。  まず、頭の中で、しゃべるときの唇の動きをイメージしてみました。唇が一番小さくなるのは、口角が中央によってきた時、唇が一番広がるのは、口角が左右に広がったときです。

口角はその2つの位置の間を動きながら発音し、その口角の動きに合わせて、唇は形を変えていきます。  どの時点でも唇に力を保持するためには、この口角の動きを繰り返す間、ずっと唇に力を入れているような練習をすればよいと思いました。

それで、口角が中心によって来て出す音「ウ」と、左右に広がったときに出る音「イ」を、ずっと唇に力を入れながら、つなげて言う練習を2か月ほど行いました。

具体的に言うと、唇に強く力を入れながら「イーウーイーウーイーウー」と繰り返す練習を2か月間、毎日200回行いました。    

現在は、もう回数は数えていませんが、朝起きて顔を洗う時、鏡を見ながら「イーウーイーウー」お皿を洗いながら「イーウーイーウー」気が付けばいつも「イーウーイーウー」と唇に力を入れて言っています。

これで、だいぶ、文の途中で、声が弱くなることがなくなりました。

相田さんや沢さんが強くて長いLが言えるようになってきた時、文がブツブツ切れだした、ということは以前、申し上げました。  ブツブツ切れる原因の一つが息の強さなので、持続して、強い息が使えるように、水道管呼吸法をやっていただきました。  

けれども、ブツブツ切れる音をつなげるには、息を強くするだけでは解決しません。  音をつなげて発音できる唇の強さをつけることが必要になります。

それで相田さんに「イーウーイーウーイーウーイーウーイーウー(5回)」と唇に力を入れて音をつなげて言ってください、と申し上げたら、「イーウーは言いにくいです」と指摘がありました。

それで、口角が左右と中心を移動できるほかの言い方を考えて、「オーイー」はどうですか?とお聞きしましたら、そちらの方が言いやすいということで、「オーイー」と5回言っていただくことになりました。

これが今日から、皆さんにやっていただく練習です。  唇に強く力を入れたまま、音を切らないで、「オーイー」を続けて5回言ってください。  

口角を下げないために「イー」の時に前歯がきれいに全部見えるようにします。  続いて、口角は歯にびったり添わせるようにして、中心に寄せてきます。  どの時点でも、唇には、強く力を入れていてください。  特に口角が、左右に広がったところから向きを変えて中央により始めるその時に、力を抜かないで、意識して、力を入れるようにするのがポイントです。。


なおこの練習は2か月後に実際に英文をつなげて言う「Where are you?」の練習に変わります。

「オーイー」は「オ」と「イ」2つの音をつなげて言う練習ですが、次の「Where are you?」の練習で、実際に英語の音をつなげてしゃべる練習をします。  「オーイーの練習」はその準備練習となりますので、この練習で「唇に力を入れながら、同時に音をつなげて言う」という感覚をつかんでください。  

沢さんは「Where are you?」の練習に入った当初、唇に力を入れて英語をしゃべると、ずいぶん英文が切れました。  ブツブツ切れるというよりは、「空間が空く」というくらい切れました。  少しでもそうならないために、オーイーの練習で、「唇に力を入れながら同時に音をつなげてしゃべる」感覚をつかんでください。


6月1日のブログに「川合メソッド2」練習前と練習後の沢さんの発音を載せました。  私は沢さん自身にもこの比較を聞いていただきました。  彼女は、自分の録音を聞いて、「練習前の発音は音がブツブツ切れている」といいました。  この練習前の沢さんの発音を聞いて、「音がブツブツ切れている」と感じる日本人の方はあまりいません。

なぜならこれは、日本人の普通の英語のしゃべり方だからです。  ほとんどの方はこの発音を聞いても、あまり違和感がないと思います。

沢さんがなぜ音がブツブツ切れていると感じたかというと、唇の力を強くして音をつなげる練習をしてきたからです。  

「オーイーの練習」をしている時は、唇はもちろん、舌、口蓋などの口の中、頬(ほお)、あご、などの顔の筋肉、それにつながる首の筋肉などにも、力が入っているのがわかります。  もっとよく観察すると、胸の肋骨の下あたりの筋肉や、おなかにも力が入っています。  私は、立ってやるときは、口角を左右から中央に寄せてくる時に、お尻の筋肉を左右から中央に縮めてくるようにしてやっています。

なぜここまで力を入れるのかと言いますと、5か月目から英語の音質で話す練習が始まります。  その時、軟口蓋を上げて鼻腔への通路をあけていきます。

軟口蓋を上げる、つまり、口の中にあるものの位置を変えることは大変なのですが、こうやって口の内外の筋肉を鍛えておくと、軟口蓋を上げやすくなります。  これは沢さんに指摘されてわかったことでした。ですからめいっぱい唇に力を入れて「オーイーの練習」をしてください。

この練習は音声がなくても、出来ると思いますが、一応、私の音声を載せておきます。
音声はこちらです。

[file:creato-k:LS105962.MP3:sound]


「川合メソッド2」の練習終了後、沢さんにお会いした時、彼女は「練習終了後は、顔全体を使って英語を話すようになりました」と言っていました。  それはこの練習の結果ですね。  この練習によって発音に使う様々な筋肉全体が強くなりますので、明瞭な発音が出来るようになります。 

私たちは日常生活で英語を話しているわけではありませんので、普段英語を話していない人のための筋肉トレーニングが必要になります。


====子音を長く言う「川合メソッド2」=========
7月17日から8月6日までの練習内容

Lの練習(2) 長いLで例文を言う 3回
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法) 3秒 x 5回
Wの練習(1) 普通のWで例文を言う 5回
Nの練習(1) 普通のN出例文を言う 5回
Wの練習(2) 長いWで例文を言う  5回
Nの練習(2) 長いNで例文を言う  5回
「オーイー」を5回、唇に力を入れてつなげて言う練習
=============================
なお、この練習「川合メソッド2」を営利目的で使用することはご遠慮ください。(皆様にそのようなお願いをする理由はこちらでご覧いただけます)

(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音講座、発音訓練 等々。


ここから先は、毎回掲載していることです。「なぜ毎回同じことを掲載するのか」その理由については、こちらのブログをご覧ください。  今日は、一番最後の「発音練習について」という項目で、少し加筆したところがあります。


* * *

私の2冊目の本「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑色の本)を購入された方で、CDトラック6,13,18,19にある生徒さんと私の子音の長さの比較がよくわからない方は下のブログを参考にしてください。

2016年7月3日のブログ  子音を長く言う「川合メソッド2」「L」の練習 4週間後 (長いSの例)
2016年9月1日のブログ  RとFの練習 1か月後 マライア・キャリー (長いLの例)
2015年2月1日のブログ  「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック6 例文 Where's my bag? 川合典子には生徒のWの発音はどう聞こえたか。

* * *

英語教育について

文部科学省の英語教育の方針は、効果がありません。

1)現在、高校生が行っている「英語で授業」は効果がありません。  (理由はこちら
2)「CAN-DOリスト形式」は効果がありません。 (理由はこちら
3)「4技能」は効果がありません。  (理由はこちら
4)現在、小学校の英語教育で子供たちが話しているのは、英語の発音ではありません。 (理由はこちら
5)大学教育を英語で行うと日本の学問は壊滅的な打撃を受けます。 (理由はこちら
以上の理由により、文部科学省の方針は効果がありません。

「発音」、「語順」、「英語で考える」、それぞれを習得する方法は2015年10月19日のブログ「川合式英語学習法」をご覧ください。

これは全部私自身がやってきたことです。  こうすれば、生徒たちは必ず通じる英語で話すようになります。
英語で考える指導法を提唱する人たちのように、「自分は日本語訳を使ったけれど、生徒たちは使うな」というような、誰も実際にはやっていないような指導方法ではありません。  私は全部自分でやっています。


「英語で考える」を提唱した松本亨氏の主張について

松本亨氏の「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」という主張は2006年、私の子供たちが全文和訳でバイリンガルになった事実によって否定されました。 

「英語で考える指導法」は詐欺である可能性が高いです。

松本亨さんの書いた「英語で考える本」「英語で考えるには そのヒケツと練習」という本に書いてある練習をしても英語で考えるようにはなりません。(2月4日のブログ「英語の思考活動」、3月1日のブログ「先生の宿題のプリント「英語で考える」ってどういうこと?」を参照してください)

英語で考える指導法を掲げる英語学校の指導者、石渡誠さんは、松本亨さんの「英語で考える本」「英語で考えるには −そのヒケツと練習−」という本で勉強すれば英語で考えるようになると2017年1月19日のブログで言っていますが、この2つの本で勉強しても、英語で考えるようにはなりません。  「この方法を26年教えてきた」と書いていますが、26年間も効果のない方法を教えてきたというのは驚きですね。  

私は、この件について、松本亨さん(著作を含めて)以外の固有名詞を入れることをずっと避けてきました。  けれども、石渡誠さんの2017年7月30日ブログの冒頭の

日本の英語教育界もようやく変革の時が!英語を英語で教えるということが、中高でも広まってきています。良いことですが、

という部分を読んで、明記することにしました。  日本中の高校生を犠牲にしておいて、まだこういうことを言っていることに怒りを覚えました。  文部科学省でさえ、もう、中学校の英語の授業を英語で行うとは、言わなくなったのに、と思いました。  

石渡誠さんは、アラビア語アラビア語で教えられたら、アラビア語が堪能になるのでしょうか?  それを自分で証明してから、「英語を英語で教えること」を提唱してください。

石渡誠さんは、26年間も授業料を取って、「効果のない方法」を「効果がある」と偽って教えてきて、謝罪も損害賠償もしないのですか?  そうやって、「何を言っても何の責任も取らなくていい」と思っているから、いまだに「英語を英語で教えるのが良い」などとおっしゃるのでしょう。  

でしたら、ご自身がアラビア語アラビア語で学んで、アラビア語が堪能になるかどうか示してください。  それが出来ないのであれば、「英語を英語で理解する指導法」が間違っていたと認めてください。  そういうけじめをつけないからいつまでも「英語を英語で理解する」などという指導法を主張し続けるのでしょう。

日本中の高校生が迷惑していますので、自分もできない指導法を提唱するのはやめてください。

自分の商売のために子供たちを犠牲にするのは、もうやめてください。

Je suis Charlie. と母国語で言うフランス人が I am Charlie.という言語を学ぶとき、母国語の意味を参考にしていないはずはないでしょう。  日本人は誤った指導法を50年も信じて、大きく後れを取りました。





私は、英語で考える指導法の提唱者が、「Freedomを日本語に訳すとニュアンスが分からなくなるから英語のまま言わせる」とブログに書いているのを読みました。  でもそれでは何も教えていないのと同じです。

生徒から、アメリカ人にとって自由というのはそんなに大事なものなのですか?と質問されたら、アメリカ史がご専門の先生なら、「建国の歴史を勉強してみるとその理由が分かってきますよ」とお答えになるでしょうし、時事英語がご専門の先生なら、ニュースの中から、アメリカが個人の自由を制限する国に対して、非常に厳しい外交政策をとり、しかも大多数の国民がそれを支持しているというニュースを選んで、生徒と一緒に勉強していくでしょう。

Freedomを日本語に訳さずFreedom. Freedom と生徒に言わせる、などというのは何も教えていないのと同じことです。

それは、次のような例を想像してみるとよくにわかります。

もし、アメリカで、日本語を学んでいる生徒が「日本の武士道とはなんですか?」と教師に質問した時、「日本人にとって武士道が、どういうものなのか知りたかったら、武士道を英語に訳さず、日本語のままブシドウ、ブシドウといいなさい」 などと指導する教師は一人もいないでしょう。   

仮に先生が「これが、日本語を日本語で理解する指導法だ」「日本語で考える指導法だ」などと言っても、生徒はばかばかしくてする気にもならないでしょう。  保護者からは「まじめに教えろ」と言われるでしょう。 

これが英語で考える指導法の正体です。

教える方は何も教えていない。
学ぶ方は何も学んでいない。
これが英語で考える指導法の正体です。

だから私はこの方法は詐欺だと言ったのです。(こちらのブログ

以前、この「英語のままFreedomと言わせる」と言っていた学校のブログで、車を売って受講料を払って学んでいるという生徒の例が紹介されていました。  それほどの高額の授業料をとって、「だますつもりはなかった」「知らなかった」では済まないです。  
詐欺は犯罪です。

詐欺は、刑法で刑罰が定められている犯罪です。

また、そのブログで、英語で考える指導法をする人々が、生徒の英和辞典を取り上げたり、生徒に英和辞典を窓から捨てさせたりする、ということも読みました。  中には最後まで生徒に英和辞典を返さなかったこともあったそうです。

「帰国子女に見る世界に通用する英語力の作り方」を読んでいただくとわかりますが、英語のわからない生徒にとって、英和辞典は命綱です。  英和辞典があるから、英語の意味が分かるようになります。  これを取り上げるなど、間違った指導法を盲信する指導者の誤りです。  英和辞典を取り上げれば生徒の英語力が上がるなどということは絶対にありません。

この詐欺商法を、中学や高校に持ち込んだのが文部科学省の「中学、高校の英語の授業を英語で行う方針」です。
だから、私は、「学校で詐欺を行わないでください」と申し上げたのです。
税金を詐欺に使わないでください、と申し上げたのです。
高校英語教育はいまだに詐欺ですね。
学校で詐欺教育をするために、車一台売るどころではない、莫大な税金が使われています。

早くやめてください。
高校時代は、高校時代にやらなければならない訓練があるのです。
複雑な英語を読み始めるときにどうしてもやらなければならない訓練があるのです。
この時を逸すると、取り返しがつかないのです。  高校生がかわいそうですから、「学校で詐欺」はやめてください。

発音練習について

私は先回地下鉄のアナウンスみたいに練習するとやりやすいですよ。と申し上げました。

マルノウチ ライン
ハンゾウモン ライン

を例として挙げました。

今日は、私がこれをどう練習しているか、書きますね。
やっている通り書きます。

まず、「マルノウチ」と言いおわったら、間髪をいれず、すぐに舌先を歯茎に着けます。  

そこで、息を送って、L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

ハンゾウモン ライン」というときも同じです。
ハンゾウモン」と言い終わったら、間髪を入れず、すぐに舌先を歯茎に着けます。
そこで息を送って L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

こうやって私は練習しています。

こうすると子音を言うタイミングが分かってきます。
どうわかってくるかというと、「英語の子音は日本人が思っているより、早く始まっている」ということです。

今皆さんにやっていただいている「川合メソッド2」の練習は、まず子音に長さがあることをわかっていただくためですので、後に音を長く伸ばしています。

けれども実際には、子音は「前に長くなっている」ということが分かってきます。  つまり、日本人が思っているより、早く始まっている場合が多い、ということです。
(もちろん強調して、後にも長くなっているときもあります。)

こちらのブログで見ていただいたマライア・キャリーさんの L の準備は、藤田さんが「まさか、まだ L は始まっていない」と思っているときに、もう始まっていたわけです。  だから藤田さんはそれが、L を言うために舌が歯茎につく音だとは思わなかったわけですね。

それで、私たちは通じる子音で話すのが大変なんですね。
思っていたより、早く子音をスタートしなければならないからですね。  慣れているやり方より早く動作をスタートする、というのは大変です。
その感じが、このマルノウチライン、ハンゾウモンラインの練習でなんとなくつかめてきます。
この練習は、電車を待っているときや、テレビがコマーシャルになったときや、お皿を洗いながらでもできますので、そういう細切れ時間を活用してやってみてください。  
早く子音の準備をスタートする感覚が分かってきます。

フォニックスチャンツなど、英語圏にいる子供たちが行っている練習を日本人がおこなっても、通じる英語で話せるようにはなりません。  日本人の英語が通じにくくなる原因は「日本語を母国語とするからこそ起こってくる問題」だからです。  日本人は日英の子音の違いを自分で聞けるようにならないと、通じる英語では話せません。  先生に発音を直してもらうだけでは通じる英語で話せるようにはなりません。   

もう、「日本人に音は聞けない」などと言っている場合ではないのです。
聞けなければ、通じる発音で話せません。

自分の耳で発音を聞く能力を育てましょう。
日英の子音の違いを自分の耳で聞けるようになりましょう。

どこを聞くかは「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑の本)に書いてあります。
どう発音するかは「英語発音、日本人でもここまでできます。」(赤い本)に書いてあります。

* * *

何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 


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私が3つのことを繰り返し書く理由

2023年6月4日 青字の部分を加筆しました。2012年、2冊目の本を出版した時のことです。この本は、おそらく当時99.9%の日本人が聞けない音について書いた本です。 瀬谷出版の瀬谷直子社長がこの内容で2冊目の本を出版しましょう、とおっしゃったとき、私は自分の耳を疑うほど驚きました。出版しても日本人がだれも聞き取れない音について書いた本など「誰が、その本の価値をわかってくれるの?」と思いました。

2024年2月14日 日本語はインドヨーロッパ語族の仲間ではありませんので、欧米の言語とは違う息の使い方(音が短く切れます)、子音の言い方(日本語の子音は母音と一緒に言わないと言えないくらい短い)をします。 子音の日本語化が聞き取れない人には私が最初に出版した本のDVDで「どうしてそういう発音の仕方を皆さんに説明するのか」を理解することができない、と思います。私の発音の解説は「音の着地ベース」だな、と思う事があります。つまり「相手に届いたときに自分の発音した音が「ネイティブが話す【その音を決定する特徴】を含んでいるかどうか」も重視して解説をしています。 日本人はあまり音の長さを保ったり、唇の力やおなかの力を使って言葉をしゃべっていませんので、口の形を同じにしただけではネイティブと同じ音の特徴は出ません。そこで、日本人がどうすれば同じ特徴を持つ音を発音できるか、も考えて説明をしています。 たぶんそれは、私が中学生のころ、毎日2時間、お手本の発音と「テープに録音した自分の発音」を比べて直しながら2年間発音を習得したためだろうと思っています。 だから私のDVDは先生は説明だけして、そのあと、アメリカ人が出てきて「Repeat after me.」のような映像に変わるDVDにはなりませんでした。 私がずっと説明も音声見本もすることになりました。  でも、発音の先生はみんな「こうすると正しい母音(子音)の発音ができます」とわかっていて教えているわけですから、そのあと自分で音声見本を発音して生徒さんに言ってもらうのは当然ではないか、という気もします。 そこでネイティブスピーカに交代しなくてもいいように思います。 ただ、子音が日本語化している先生は、生徒さんも日本語化した子音で話すようになってしまいますので音声見本を自分が発音するのはやめた方がいいとは思います。 初心者の方は「日本語化した子音かどうか」聞き分けるのは難しいかもしれませんが、文の最初の子音に集中してその先生が発音した英語を聞いてみると、日本語化した子音かどうかわかりやすいです。 子音をためて言っているような強い感じがどの文の先頭にもなく、弱いまま次の音に流れて移動していたら、子音が日本語化している場合が多いです。        発音を教える方の中には私が「唇に力を入れて音を保ってつなげてください(ブツブツ音を切らないように)」というと「ネイティブは唇に力なんか入れていない」という方が必ずいます。 大人のネイティブはそうだと思います。 ネイティブは子供のころから音をつなげて話していますから、今更唇に力なんか入れているという意識はないでしょう。 でも日本人は子供のころから英語を話しているわけではありませんので、日本人がネイティブと同じに音をつなげようとすると(あるいは唇をすぼめるWの音がよく聞こえるように発音しようとすると)唇に力がいるわけです。 発音指導で「ネイティブは唇に力なんか入れていない」という方には日本人の話す「ブツブツ切れる発音」や、「短く弱いWの音」が、ネイティブの話す発音と同じに聞こえるのかな?」と私はちょっと驚くことがあります。 でも「読者の皆さんにはこの2つの発音の違いがお判りになるんだな」と私は思います。なぜなら私のHPの「唇に力を入れて話すというのはどういう感じなのか」を説明したページのアクセスがとても多いからです。読者の皆さんは、ネイティブと日本人の話す音の違い(ブツブツ音が切れているとかWの強さが不十分だとか)が聞き取れるのだな、と私は思っています。


私はいつも、ブログの最後に3つのことを書いていますが、今日はその理由をお話ししたいと思います。

今から18年前、1999年11月、私はある勉強会の関係で、一人の外国人の方とお話しする機会がありました。  その時は、このことが後々、私にとって、こんなに重要な意味を持ってくるとは思いもしなかったので、その方の名前も、おぼえていません。  

その方は私に、

「あなたは大事な仕事をするようになりますよ。  但し仕事の最終的な段階で、困難と障害に会います。 (中略)  

2008年に、あなたは、だまされますが、感情的にならず、正しく行動することです。(後略)」

といわれました。(この時、「2018年には、あなたは仕事で最も高い領域にいる」と言われました。 それで、私は「英語耳」の松澤喜好氏から妨害を受け始めた時「2018年まで我慢しよう」と思いました。 そうしたら、松澤氏の妨害も終わると思ったのです。 でも、終わりませんでしたけど。)

当時、子育てで大変でしたので、「仕事? この人は、いったい何を言っているのだろう」と思いました。 でも、「”だまされる”ってどういうことなんだろう」と気になりました。  私はその人の言ったことを紙に書いて、机の引き出しのファイルに入れました。  今でも入っています。 

その後、夫の仕事でニュージャージーに赴任し、子供の学校のことで忙しくなり、私はその方に言われたことも、ほとんど思い出すこともなく、7年の歳月が流れました。

2006年に帰国し、2008年、私が時々書き込んでいた英語学習の掲示板の主宰者、松澤喜好氏が、私のアイデアをとって「英語耳ボイトレ」を出版した時、私は、「ああ、”だまされる”ってこのことだったのだ」と思いました。 出版したKADOKAWA/アスキーメディアワークスもそれが松澤氏自身のアイデアでないことは十分承知でした。  けれども、読者から「盗作だ」と言われても、隠ぺい工作までして、英語耳ボイトレを売り続けました。隠ぺい工作を具体的に言えばこういう事です。 その本は最初「ボイストレーニング」というタイトルで出版されました。けれどもみんなから盗作だと言われたら、出版後2ヶ月で、その本の題名を「英語耳ボイトレ」と変え、表紙を松澤氏の前作「英語耳」と色違いで同じデザインに変えて出版しなおしました。そして「この本は松澤喜好氏の英語耳シリーズの一環として書かれた本で、松澤氏自身のアイデアで書かれたものだ」と強調しました。(事実関係についてはこちらのブログに書いてあります) その時はとてもつらかったですが、「感情的にならず、正しく行動することです」と言われたことを思い出して、私は、できるだけ正しく行動するよう努めました。

それで、一回だけ、そのことについて、松澤喜好氏の掲示板で、抗議しました。無視されましたけど。 「盗作だ」という読者の批判はますます強くなり、松澤喜好氏の掲示板は荒れに荒れて、閉鎖になりました。 当時の掲示板のコピーを見ると、松澤喜好氏に「Shame on you.」と書いた方もいらっしゃいました。「恥を知れ」という意味です。)   
当時、私は本も出版していませんでしたから,普通の一個人でした。

その後、私は「英語発音、日本人でもここまでできます。」というDVD付きの本を最初として3冊の本を出版しました。  けれども、自分で発音を聞いてお手本と比べて直すことの目的が「日本人の発音する英語の子音が英語本来の子音の長さより短いこと」を聞き取るためだと理解してもらうことがなかなかできませんでした。特に私の2冊目の本「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」は日本人の子音が短いことを音声見本を載せて説明した本ですが、子音の長さを聞き分けることのできない人にとってはその価値は全くわからない本だと思います。逆にこの二つの音の例を聞いて、日本人の子音の長さが短いと理解できる人は40年以上発音練習をしてきた私と同じくらい子音の長さが聞ける人なのだろうと思います。たぶんそういう方たちは40年も発音練習はしていないでしょうから、それでもこの音声の例を聞いて子音の長さが聞き分けられたのですから、相当耳の力が高い方たちだろうと思います。そういう方にはこの本の価値もわかっていただけるだろうと思います。(日本人の発音する英語の子音が短いことはこちらのブログで音声見本を載せて解説してあります。 もう一つ、英語の子音の長さと日本語の子音の長さを対比させて発音したブログがありますので、よかったら、こちらも参考になさってください。


2023年6月4日加筆
この2冊目の本を出版しましょう、と言ってくださったのは瀬谷出版の瀬谷直子社長でした。 (こちらのブログ(ピンクの文字の部分)に出てきた女性のキャリア指導をしていた方が私の一冊目の本の原稿を持ち込んだのが、瀬谷出版でした。) 最初の本を出版してから今では13年経ち、その間、瀬谷さんには英語教育についていろいろなことをお話しさせていただきましたので今では瀬谷社長は英語教育についてよくご存じです。 けれども、2012年には、まだそれほど英語や、英語教育についてはご存じではありませんでした。 それなのに、この内容を本にして出版しましょう、とおっしゃったので、私は驚いてしまいました。

この2冊目の本の内容は私が当時ブログで月に一回行っていた「自分で発音を直していくときのヒント」という講座の内容をまとめたものです。 当時、私は「日本語は子音の長さが短いので、英語の子音は長さを保って発音する事」「通じるためには母音の特徴を相手にわかるように言い分けていくこと」などをレッスンで生徒さんに教えていました。 その実際のレッスンを月に一回ブログで再現していました。

私はその時まで、「子音の日本語化を聞ける日本人はいないので、子音の日本語化は誰に話してもわからないだろう」と思っていました。  直接教える生徒さん以外の方にわかっていただくのは無理だから、自分一人の胸に収めてお墓までもっていくことになるだろうと思っていました。 

けれども、当時は「発音は先生に教えてもらうもの」という考え方が主流でしたので、それを皆さんに変えていただくためにどうしても私の実際のレッスンを聞いていただく必要がある、という思いから「発音のヒント」の講座を始めました。  私のレッスンの再現ですので、必然的に子音の日本語化は説明しなければならない事項になりました。 でも、対面でなく子音の日本語化を理解していただけるかどうかはわからないと思っていました。 実際、私が2016年にネット上セミナーで子音を長く発音する方法を皆さんにお教えするまで、子音の長さが聞き取れない方はたくさんいらしたようでした。

ですから、瀬谷さんが「発音のヒントの内容を2冊目の本として出版しましょう」とおっしゃった時、私は自分の耳を疑うほど驚きました。  日本人のおそらく99.9%が聞けない音について書いた本など、誰が買ってくれるのだろう、と思いました。 もちろんそれは日本人の英語を通じるようにする重要なポイントなのですが、その音の違いが聞けなければ、それが通じるために必要なことだと理解できる人はいないだろうと思いました。 出版して下さるのはうれしいけれど、出版社には採算があります。 売れなかった時、大丈夫なのかしら、と思いました。 

でも、今になると、この2冊目の本があるとないでは私のいう事を皆さんに理解していただけるかどうかには、雲泥の差があります。 説得力も違います。 多くの方が子音の日本語化を理解して下されば、日本人の英語は今よりずっと通じやすくなります。 2冊目の本の出版は本当に重要なことだったのだと思います。 著者の私でさえ、それを理解していただくのは無理だろうと思っていた時に瀬谷さんは、なぜ、リスクを覚悟で2冊目の本を出版してくれたのだろう。 私はずっとそう思っていました。 それで、3年くらい前、瀬谷社長にお聞きしたことがあります。 

「なんであの時(2012年)、この内容で2冊目の本を出しましょう」と言ってくださったのですか? 「発音のヒント」をやっていた私でさえ、対面のレッスンでなければわかってもらえるかどうかわからないと思っていたのに。 なぜ、この内容で本を出版しましょうと言ってくださったのですか?」 それに対して、瀬谷さんは「そのこと一筋に何十年とやってきた人の言う事だから、必ず、本として残す価値があると思いました。」そうおっしゃいました。  

そしてその時のことをさらに詳しく説明してくださいました。
何十年もその事一筋でやっている人なら、ほかにもいるかもしれません。 川合さんの本を出そうと思ったのはそれだけではありません。  最初に送っていただいたCDで川合さんの発音を初めて聴いたときのインパクトは忘れられません。
私は3歳の時からピアノを習い始め 、中1から基礎英語を毎日聴いて、学校では良い英語の先生が 英語の音声を使って発音練習をさせてくれましたので、音にはそれなりに敏感だと思っています。 その私が川合さんの発音を聞いて「この発音ができるというのは、どういう人なんだろう」という衝撃を受けました。  
その後も1冊目のDVD収録などで川合さんのどれだけの努力であの発音が出来上がったのかわかりました。(2時間のDVDは一日で収録しました。 当時、私に発音を習いに来ていた大学の英語の先生から「2時間の発音DVDを一日で撮影できるくらいの先生でなければ、発音は習いに来ません」と言われました。 この先生は東京から往復何時間もかけて私の発音レッスンに通っていました。) そういう人が、ネイティブの発音は「子音が長いのだ」「母音はこういう風に区別して発音するのだ」「そうすれば正確で通じる発音ができるのだ」と言っていて、 他にそう言える人がいない以上、この内容は本として残さなければならないと思いました。
 

瀬谷さんは、このように説明してくれました。 こんなに微細で地味な音の違いを説明した本。  確かにそれは日本人の英語を通じるようにする重要なポイントなのですが、それを聞ける日本人が誰もいない2012年に、瀬谷さんはリスクを覚悟で、本として残す必要があると見抜いて出版してくださいました。


私はこの件に関しては今でも、瀬谷社長の編集者としての先見の明に敬服しています。 これこそが日本人の発音が分かりにくいといわれる原因だからです。 当時99.9%の日本人が聞けない微細で地味な音の違いの重要性に気づいて本として残す価値がある、と判断して下さった瀬谷さんに非常に感謝しています。

2010年、 一冊目の本が完成した時、瀬谷さんは「英語については私は専門家ではありませんから、たぶんこれで、川合先生とお仕事をするのは終わりになると思います」とおっしゃいました。 私もそう思っていました。 だから2冊目の本を作りながら、また、瀬谷さんと一緒にお仕事をすることになったのが、とても不思議な気がしました。  でも、今では瀬谷さんは私の仕事のとても良い理解者になってくださいました。   私は2008年「英語耳」の松澤喜好氏に盗作をされ、2016年、子音の日本語化を提唱してからは松澤喜好氏から妨害を受け、その後は松澤氏の本の出版社、KADOKAWAの当時の社長松原眞樹氏から妨害を受けるようになりました。 そして今は文部科学省の英語教育の誤りを指摘したことで政府から妨害を受けています。 15年間、私を消してしまいたい人々から受ける不正行為にさいなまれてきました。 それで、体の不調が続くと気持ちも落ち込みますが、そういう時は3年くらい前、瀬谷社長が私に言ってくれた言葉を思い出して、頑張ろうと思います。 彼女は私にこう言ってくれました。「これだけの方が今まで埋もれていた、というのは驚くべきことです」    (以上2023年6月4日 加筆しました) 

 



    
自分で音を聞いて直していく川合メソッドは、日本人の発音の先生には全く理解してもらえませんでしたけれど、2018年11月、私があるアメリカ人の先生に「耳を使って発音を習得する川合メソッド」について説明した時、その先生は大きくうなづきながら、「あなたのメソッドは発音をインターナライズするのですね」と理解してくださいました。  Internalize というのは「内面化する」「採り入れて自己のものとする」という意味です。  そのアメリカ人の先生は、川合メソッドがまさに耳を使って発音を自分の体に取り込み、自分の発音としてしゃべれるようにする方法だと理解してくださいました。  日本の発音の先生方は、「生徒に発音は直せない」といいましたが、そういうことではなく、「自分で発音を聞き比べて直していくことを繰り返す過程で、発音が生徒の体でインターナライズされていく」ということなのです。  このアメリカ人の先生は、この川合メソッドの神髄を理解してくださいました。  私はとてもうれしいと思いました。 でも、私のメソッドを一番最初に理解してくれたのがアメリカ人の先生だったことにちょっと驚きました。    
 

時には、自分は、日本人が誰も聞けない音つまり「英語の子音には長さがあり、日本人の話す英語の子音には長さがないこと」(こちらのブログに書いてあります)について、本やブログを書いている、と思うと一瞬ではありましたけれど、深い絶望感に襲われることもありました。  「困難と障害って、こういうこと?」と思いましたけれど、今までの常識と違うことを言う人は、みんな困難と障害にあうわけですから、これはみんな同じよね、と思いました。  

また、子供たちがバイリンガルになる過程をアメリカでつぶさに観察した私は、日本で信じられている松本亨さんの英語で考える指導法が、まったくでたらめだということも分かりました。  しかも、帰国後、数年したら、文部科学省にまで、この方法が持ち込まれて、「英語で授業」が高校で始まりました。 

私は、この方法が中学校で実施されるのは、なんとしても阻止しなければならないと思いました。(どれほどそれを阻止したいと思っていたかは、こちらのブログに書きました。)  そのためには、松本亨さんの「英語で考える指導法」は、全く効果がないことを多くの人に知ってもらわなければならないと思いました。  けれども、提唱者が21年間NHKの英語講座を務めた松本亨さんでは、否定してもそう簡単に信じてもらえませんでした。

最初のうちはその方法を提唱する人達ご自身で、この方法に効果がないことに気づいていただこうとしましたが、(2013年5月のブログを書いたころ)、そういうやり方では、私が論理的に言えば言うほど、提唱者たち(石渡誠氏FORWARD英語学校の教師たち)が動画を使って「英語で考える指導法は晴らしい」と強調するだけだということがわかりました。  それで、2016年10月16日のブログから「英語で考える指導法は詐欺だ、まったく効果がない」とはっきり言わせていただくことにしました。  (私の友人たちは、私のそのブログを読んで「典子は大丈夫か」と顔色を変えたそうです。)

「何の肩書もない、一英語教師の私が何を言っても信じてもらえないかもしれない」と思ったこともありましたけれど、「君には肩書なんかなくたって、人を納得させられるだけの材料は持たせてあるから」(こちらのブログ)という言葉を思い出して、とにかく、事実を示して皆さんの理解を得られるように努めました。


そうやっているうちに出版後7年の歳月が流れました。  2017年の今、私は、あの時言われた、「大事な仕事」が次の3つだろうと、考えるようになりました。

【大事な仕事1】文部科学省に、本当に効果のある英語教育をやっていただくこと。

なぜなら、文部科学省の英語教育の方針は全く効果がないからです。 子供たちが、まったく効果のない英語教育の方針で授業を受けるのはかわいそうだと思うからです。  子供の授業時間は貴重です。  それなのに、こんなに効果のない方針ばかり導入されては、子供たちがかわいそうです。 

まず、今年3月に発表された中学校の学習指導要領(英語)は全く効果がありません。  理由は、下のブログをご覧ください。

日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)

また、高校入試のスピーキングテストは、子供を親の収入で差別するものです。(大学入試のスピーキングテストも同じ問題を持っています)

入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音でしゃべることを生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試(大学入試)でスピーキングテストが実施されようとしています。  都立高校でもその方針が明らかにされました。  

これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングをテストされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)
  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。


以下、効果のない文部科学省の方針を列挙します。
1)現在、高校生が行っている「英語で授業」は効果がありません。  (理由はこちら
2)「CAN-DOリスト形式」は効果がありません。 (理由はこちら
3)「4技能」は効果がありません。  (理由はこちらこちら
4)現在、小学校の英語教育で子供たちが話しているのは、英語の発音ではありません。 (理由はこちら
5)大学教育を英語で行うと日本の学問は壊滅的な打撃を受けます。 (理由はこちら
以上の理由により、文部科学省の方針は効果がありません。

「発音」、「語順」、「英語で考える」、それぞれを習得する方法は2015年10月19日のブログ「川合式英語学習法」をご覧ください。



【大事な仕事2】松本亨さんの「英語で考える指導法」が嘘(うそ)であり、この方法では英語で考えるようにはならないと皆さんに理解していただくこと。  

50年、日本人が信じてきた松本亨さんの「英語で考える指導法」を終わらせること。

この方法は名前自体が誇大広告です。  全く英語で考えるようにはならない方法を「英語で考える指導法」と呼はせることによって、消費者に「この指導法をすれば英語で考えられるようになる」と思い込ませます。  名前を言わせるだけで、消費者をだませます。

初心者は「英語を英語で理解する」ことなどできないのに「英語を英語で理解する指導法」と呼ばせることによって、あたかも初心者でも「英語を英語で理解できる」ように錯覚させます。

名前を言うだけで、消費者をだませます。

松本亨氏の書いた「英語で考える本 Think In English」の67ページには、松本亨氏は「英語学習開始から7年目までは日本語訳を使って、英語を理解していた」と書いています。  しかも、英語を英語のまま理解する練習を始めた時に使ったのは、最初に日本語で十分理解したReader の第一巻に戻って、英語のまま理解する練習を始めたと書いています。

つまり、松本亨氏の行ったやり方は、私の子供たちがアメリカで行ったやり方と同じです。  第一段階「まず、日本語訳で英語を理解する」、そのあと、「日本語訳を除いて英語のまま理解する」  これは、私の子供たちがアメリカで行ったやり方と全く同じです。  英語で考える指導法の提唱者も私の子供たちと同じ「和訳で理解 → 英語のまま理解」という順番で英語を習得したのです。


【大事な仕事3】子音の日本語化を伝える。
「日本人は短い日本語の子音で英語を話しています。  それが原因で日本人の英語は通じにくくなります。」と皆さんに理解していただくこと。  英語本来の長い子音で話せるようになっていただくこと。
70年間続いた発音の間違いに終止符を打つこと。(日本人の発音する英語の子音が短いことはこちらのブログで音声見本を載せて解説してあります

(英語本来の長さを持った子音で話す練習は2016年6月5日のブログから行いましたネット上セミナーに書いてあります。 まとめたものは川合典子オフィシャルサイト「通じない日本人の発音」のページに書いてあります。  ブログを順を追って読んでいただいたほうが腹式呼吸や唇の力を抜かないで発音する方法など、詳しく解説してあります。)

たとえ1999年11月に、「大事な仕事をする」と言われなくても、現在この3つを行うのは、日本人の英語力を上げるために、とても大事なことだと思っています。

私が繰り返し、繰り返し、ブログの最後にこの3つのことを書くのは、こういう理由です。 

極端な場合、50年、誤って信じてきたことなら、50年、「それは間違っている」と言い続けなければ是正されないかもしれません。

70年、2つの子音が同じだと信じてきたなら、70年、「違う」と言い続けなければ、気づいてもらえないかもしれません。

皆さんの中には、もう十分わかっているので、毎回書く必要はないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こういう理由で繰り返し書いています。  どうぞその点をご理解いただきたいと思います。

私が、英語学習を始めた13歳のころから、今日までの様々な出来事を思い出すと、(特に後半の出来事を思い出すと)、たぶんその3つのことは「オギャー」と生まれた時から、私が持ってきた仕事だったのだろうと思います。



英語で考える指導法を信奉する方々は、ほとぼりが冷めたら、また復活させようと思っていらっしゃるかもしれませんが、この方法でお金を取るのは詐欺ですから、おやめください。

自分の母国の英語教育を壊してまで、自分の利益を追求するのはもうおやめください。
「英語で考える指導法」は間違いであり、間違いはどんなに長く信じても真実になる日は来ません。  若いころから信じてきたことが誤りであったと認めるのは自分の人生そのものを否定されるようでつらいかもしれませんが、現実を直視する勇気をお持ちください。

下記の部分は2017年8月に付け加えました。

英語で考える指導法を掲げる英語学校の指導者、石渡誠さんは、松本亨さんの「英語で考える本」「英語で考えるには −そのヒケツと練習−」という本で勉強すれば英語で考えるようになるとブログ(こちら)で言っていますが、この2つの本で勉強しても、英語で考えるようにはなりません。 理由は、「英語の思考活動」というブログ、「先生の宿題のプリント(「英語で考える」ってどういうこと?」)というブログを参照してください。

なお、「英語で考えるには そのヒケツと練習」という松本氏の赤い本(石渡誠氏がこちらで勧めています)は、私の2017年11月30日のブログ掲載後絶版になりました。  アマゾンの価格の表示の仕方が「¥XXXより」というのは、現在出版中の本にはない表示の仕方です。 

石渡氏は26年この方法を教えてきた、と書いていますが、26年間も効果のない方法を教えてきたことは驚きですね。

私は、この件について、松本亨さん(著作を含めて)以外の固有名詞を入れることをずっと避けてきました。  けれども、石渡誠さんの2017年7月30日ブログの冒頭の

日本の英語教育界もようやく変革の時が!英語を英語で教えるということが、中高でも広まってきています。良いことですが、

という部分を読んで、明記することにしました。  日本中の高校生を犠牲にしておいて、まだこういうことを言っていることに怒りを覚えました。  文部科学省でさえ、もう、中学校の英語の授業を英語で行うとは、言わなくなったのに、と思いました。

石渡誠さんは、アラビア語アラビア語で教えられたら、アラビア語が堪能になるのでしょうか?  それを自分で証明してから、「英語を英語で教えること」を提唱してください。

石渡誠さんは、26年間も授業料を取って、「効果のない方法」を「効果がある」と偽って教えてきて、謝罪も損害賠償もしないのですか?  そうやって、「何を言っても何の責任も取らなくていい」と思っているから、いまだに「英語を英語で教えるのが良い」などとおっしゃるのでしょう。  

でしたら、ご自身がアラビア語アラビア語で学んで、アラビア語が堪能になるかどうか示してください。  それが出来ないのであれば、「英語を英語で理解する指導法」が間違っていたと認めてください。  そういうけじめをつけないからいつまでも「英語を英語で理解する」などという指導法を主張し続けるのでしょう。

日本中の高校生が「英語で授業」などという全く効果のない方針を導入されて迷惑していますので、自分もできない指導法を提唱するのはやめてください。

自分の商売のために子供たちを犠牲にするのは、もうやめてください。




* * *


それでは、今日は2016年7月13日のブログの再掲載です。  お読みになってください。

Wの練習を初めて4日目ですが、いかがですか?  Wの練習はLの練習に比べてやりにくいかもしれませんが、唇の力をつけると、自分のしゃべる英語全体が、明瞭になってきます。

6月1日のブログで、沢さんの「川合メソッド2」練習前、練習後の発音の比較を聞いていただきました。  

私は、沢さんの音読した文章を一度も彼女に発音指導していません。  ただ、「川合メソッド2」の練習が終わった後、練習前と同じ文章を読んでいただいただけです。

何も指導しなくても沢さんの発音があんなに変わったのは、「川合メソッド2」が日本人の発音に共通する、通じなくなる原因を解決する練習方法になっているからです。

もし、「2,3か月先にアメリカ出張の予定がある」、あるいは、「9月からアメリカに留学する予定である」という方がいらっしゃいましたら、7月5日にLの長さが聞き取れなかったとしても、来月のRの練習まで、一緒にやって、渡米してください。  今までより、ずっとよく通じる英語で話せます。

イタリア人やドイツ人が母国語なまりがあっても英語がよく通じる原因の一つが「子音が明瞭に聞こえる」ということです。  Rの練習までやっておけば、かなり発音は通じやすくなります。

著書「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック6(Where's my bag?)のWの発音の違いが判らなくても、7月10日に公開したWの練習をしていれば、自分も通じるWの発音で話せるようになります。  そして、そうやってWを発音していると、「本当だ。。。。 Wにも長さがあったんだ。。。」とある日突然、わかる時が来ます。  わかってしまうと、「なんで今まで聞けなかったんだろう。。。」と思うのですね。



====子音を長く言う「川合メソッド2」=========
7月10日から16日までの練習内容

Lの練習(2) 長いLで例文を言う 3回
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法) 3秒 x 5回
Wの練習(1) 普通のWで例文を言う 5回
Nの練習(1) 普通のN出例文を言う 5回
Wの練習(2) 長いWで例文を言う  5回
Nの練習(2) 長いNで例文を言う  5回
=============================
なお、この練習「川合メソッド2」を営利目的で使用することはご遠慮ください。(皆様にそのようなお願いをする理由はこちらでご覧いただけます)

(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音講座、発音訓練 等々。

* * *

私の2冊目の本「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑色の本)を購入された方で、CDトラック6,13,18,19にある生徒さんと私の子音の長さの比較がよくわからない方は下のブログを参考にしてください。

2016年7月3日のブログ  子音を長く言う「川合メソッド2」「L」の練習 4週間後 (長いSの例)
2016年9月1日のブログ  RとFの練習 1か月後 マライア・キャリー (長いLの例)
2015年2月1日のブログ  「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック6 例文 Where's my bag? 川合典子には生徒のWの発音はどう聞こえたか。

* * *

ここから先は、いつも書いている3つのことです。

英語教育について

文部科学省の英語教育の方針は、効果がありません。

これについては最初の部分で述べました。

「英語で考える」を提唱した松本亨氏の主張について

松本亨氏の「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」という主張は2006年、私の子供たちが全文和訳でバイリンガルになった事実によって否定されました。 

「英語で考える指導法」は詐欺である可能性が高いです。

Je suis Charlie. と母国語で言うフランス人が I am Charlie.という言語を学ぶとき、母国語の意味を参考にしていないはずはないでしょう。  日本人は誤った指導法を50年も信じて、大きく後れを取りました。



私は、英語で考える指導法の提唱者が、「Freedomを日本語に訳すとニュアンスが分からなくなるから英語のまま言わせる」とブログに書いているのを読みました。  でもそれでは何も教えていないのと同じです。

生徒から、アメリカ人にとって自由というのはそんなに大事なものなのですか?と質問されたら、アメリカ史がご専門の先生なら、「建国の歴史を勉強してみるとその理由が分かってきますよ」とお答えになるでしょうし、時事英語がご専門の先生なら、ニュースの中から、アメリカが個人の自由を制限する国に対して、非常に厳しい外交政策をとり、しかも大多数の国民がそれを支持しているというニュースを選んで、生徒と一緒に勉強していくでしょう。

Freedomを日本語に訳さずFreedom. Freedom と生徒に言わせる、などというのは何も教えていないのと同じことです。

それは、次のような例を想像してみるとよくわかります。

もし、アメリカで、日本語を学んでいる生徒が「日本の武士道とはなんですか?」と教師に質問した時、「日本人にとって武士道が、どういうものなのか知りたかったら、武士道を英語に訳さず、日本語のままブシドウ、ブシドウといいなさい」 などと指導する教師は一人もいないでしょう。   

仮に先生が「これが、日本語を日本語で理解する指導法だ」「日本語で考える指導法だ」などと言っても、生徒はばかばかしくてする気にもならないでしょう。  保護者からは「まじめに教えろ」と言われるでしょう。 

これが英語で考える指導法の正体です。

教える方は何も教えていない。
学ぶ方は何も学んでいない。
これが英語で考える指導法の正体です。

だから私はこの方法は詐欺だと言ったのです。(こちらのブログ

以前、この「英語のままFreedomと言わせる」と言っていた学校のブログで、車を売って受講料を払って学んでいるという生徒の例が紹介されていました。  それほどの高額の授業料をとって、「だますつもりはなかった」「知らなかった」では済まないです。  
詐欺は犯罪です。

詐欺は、刑法で刑罰が定められている犯罪です。

また、そのブログで、英語で考える指導法をする人々が、生徒の英和辞典を取り上げたり、生徒に英和辞典を窓から捨てさせたりする、ということも読みました。  中には最後まで生徒に英和辞典を返さなかったこともあったそうです。

「帰国子女に見る世界に通用する英語力の作り方」を読んでいただくとわかりますが、英語のわからない生徒にとって、英和辞典は命綱です。  英和辞典があるから、英語の意味が分かるようになります。  これを取り上げるなど、間違った指導法を盲信する指導者の誤りです。  英和辞典を取り上げれば生徒の英語力が上がるなどということは絶対にありません。

この詐欺商法を、中学や高校に持ち込んだのが文部科学省の「中学、高校の英語の授業を英語で行う方針」です。
だから、私は、「学校で詐欺を行わないでください」と申し上げたのです。
税金を詐欺に使わないでください、と申し上げたのです。
高校英語教育はいまだに詐欺ですね。
学校で詐欺教育をするために、車一台売るどころではない、莫大な税金が使われています。

早くやめてください。
高校時代は、高校時代にやらなければならない訓練があるのです。(こちらのブログを参考にしてください。)
複雑な英語を読み始めるときにどうしてもやらなければならない訓練があるのです。
この時を逸すると、取り返しがつかないのです。  高校生がかわいそうですから、「学校で詐欺」はやめてください。

発音練習について

私は先回地下鉄のアナウンスみたいに練習するとやりやすいですよ。と申し上げました。

マルノウチ ライン
ハンゾウモン ライン

を例として挙げました。

今日は、私がこれをどう練習しているか、書きますね。
やっている通り書きます。

まず、「マルノウチ」と言いおわったら、間髪をいれず、すぐに舌先を歯茎に着けます。  

そこで、息を送って、L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

ハンゾウモン ライン」というときも同じです。
ハンゾウモン」と言い終わったら、間髪を入れず、すぐに舌先を歯茎に着けます。
そこで息を送って L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

こうやって私は練習しています。

こうすると子音を言うタイミングが分かってきます。
どうわかってくるかというと、「英語の子音は日本人が思っているより、早く始まっている」ということです。

今皆さんにやっていただいている「川合メソッド2」の練習は、まず子音に長さがあることをわかっていただくためですので、後に音を長く伸ばしています。

けれども実際には、子音は「前に長くなっている」ということが分かってきます。  つまり、日本人が思っているより、早く始まっている場合が多い、ということです。
(もちろん強調して、後にも長くなっているときもあります。)

こちらのブログで見ていただいたマライア・キャリーさんの L の準備は、藤田さんが「まさか、まだ L は始まっていない」と思っているときに、もう始まっていたわけです。  だから藤田さんはそれが、L を言うために舌が歯茎につく音だとは思わなかったわけですね。

それで、私たちは通じる子音で話すのが大変なんですね。
思っていたより、早く子音をスタートしなければならないからですね。  慣れているやり方より早く動作をスタートする、というのは大変です。
その感じが、このマルノウチライン、ハンゾウモンラインの練習でなんとなくつかめてきます。
この練習は、電車を待っているときや、テレビがコマーシャルになったときや、お皿を洗いながらでもできますので、そういう細切れ時間を活用してやってみてください。  
早く子音の準備をスタートする感覚が分かってきます。

* * *

何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ(2017年7月16日)、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて(2017年7月19日)、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 特に赤い本、「英語発音、日本人でもここまでできます。」DVD付き。に対する妨害がひどいです。

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  私は大変困っています。  

私は、上に書きました3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 



* * *


私のDVDで発音練習をするときは、耳に注意を集中して音を聞いて下さい。
最初はテキストを見ながら練習していただいて結構ですが、文字に気を取られていると、実際の音よりも自分がこうだと思っている音のまま発音していることが多くあります。

私はDVDの単語の発音の練習のところで、Life や Leg のLの音をほんの一瞬ですが、日本語化しない「長さのあるL」で発音しています。  そういう音をできるだけよく聞いて、同じように言ってください。

Fight や Fin の Fの音も長さをもって発音しています。  Way や Wet の W の音も長さを保持して発音しています。  それを耳でよく聞いて同じように言ってください。

* * * 


W,Nの長さを聞き取る練習(再掲載2017)

今日のブログを始める前に、高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。


高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。



英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)

* * * それでは今日のブログに入ります。

今日からWとNの練習に入ります。  Lの練習は、Lが長い言い方だけを毎日3回言ってください。  相田さんは最初に「川合メソッド2」を試してくださった方でした。  Lの練習が終わって、次のWとNの練習に入ったとき、Lの練習をやめたら、せっかくついた舌の力が戻ってしまいました。  ですからLの練習(2)を毎日3回だけ続けてください。 簡略腹式呼吸(水道管呼吸法)の練習はそのまま続けてください。  3秒は楽々できるから4秒に移行しても大丈夫という方は、4秒で5回行ってください。(息が続かなくて苦しかったら、3秒のままにしてください。  無理しないようにしてくださいね。) 

それではWとNの練習を説明します。  やり方は基本的にLと同じです。

Wの練習(1)
A You win. (W1つ)
B What are you waiting for? (W2つ)
C We were watching television.  (W3つ)

上の3つの例文を5回音声モデルについて言う

Nの練習(1)
A No, it isn’t.  (N1つ)
B I’ve never been to Naples.(N2つ)
C No one knows his name. (N3つ)

上の3つの例文を5回音声モデルについて言う。

W.Nの例文を普通に読んだ音声は、下にあります。  今回は最後にRの例文も入っています。  これは来月の練習がRとFなのですが、Rの例文はいきなり聞いても、言うのが難しいと思いましたので、これから一か月間、聞くだけで結構ですから一緒に聞いておいてください。  (Rの例文は言う必要はありません)  来月Rの練習がやりやすくなります。

文章は次の通りです。

You are right.
I received a radio from Tom.
I saw Rachel’s rabbit in her room.
(「レイチェルのラビット」というのは、ちょっと唐突な感じがすると思いますが、Rが3つ入った文で、しかもやさしい文、というのがなかなか思いつかなかったので、こういう文になりました)

N W 練習(1)音声 音声はこちらです。  
[file:creato-k:LS105892.MP3:sound]


次に子音を長く言う練習(2)に入ります。


Wの練習(2)

3つの例文をWを長く発音しながら5回音声モデルについて言う。
音声はこちらです。 

[file:creato-k:LS105934.MP3:sound]

Nの練習(2)

3つの例文をNを長く発音しながら5回音声モデルについて言う。
音声はこちらです。 
 
[file:creato-k:LS105933.MP3:sound]

7月5日のブログにも書きましたように、子音を長く言う練習(2)は、今まで日本人が聞くことが出来なかった音を聞く練習であると同時に、今まで日本人が発音できなかった長さを持った子音で発音する力をつけるトレーニングにもなっています。  今回はWの音を発音する唇の力をつけていきます。  唇の力は、音をつなげて言う練習にも必要です。  時間がなかったら、練習(2)だけでも結構ですから、毎日5回、言ってください。

* * * 

Wの発音練習について (下の図は私が相田さんに送ったものです)

Wの発音は、唇を小さくすぼめて発音します。  その時、下の図の(3)にあります赤い部分だけに力を入れて発音するとあまり強いWの音が出てきません。  (1)のピンクの部分に力を入れて、唇全体を外側から中央にすぼめてくるように発音すると、強いWが発音できます。  その時自然に(3)の赤い部分にも(2)の紫の部分にも力が入ります。

私はDVDでそのように発音しています。  (3)の赤い部分だけで発音するより、そのほうがずっと強いWが発音できます。

図 
はてなダイアリーからはてなブログに移行するときの手違いで図が入れられませんでした。

力を入れるのは、上下の唇が合わさる部分でなく、唇の一番外側(唇が顔の皮膚と接する部分)に力を入れて、唇全体を外側から中央にすぼめてくるように発音すると強いWの音が出せます。















この原稿を書いていたのは5月でした。  私は娘がWを発音するときの唇の形を見たかったので、娘の部屋に行き、「Wで始まる単語を、次々発音してみて」と言って、じーっと娘の唇を見ていました。  娘は、would water were などと発音しました。

やはり内側(赤い部分)だけでなく、外側から「唇全体」を、すぼめるように寄せて来て発音していました。  娘は4年間毎日、学校で英語を話していたのですから、もう、唇に力を入れなくてもWの音がよく聞こえるように発音できます。  私は日常生活で、英語を話していたわけではないので、発音練習の時に唇に力を入れて唇の筋肉を強くしておくようにしています。 

Wの練習(2)は、Wの練習をしながら唇と口角の力をつけていく練習でもあります。  Wを長く発音する時には、唇全体と口角に力を入れて、唇と口角を強く中心に寄せて来て、唇に思い切り力を入れて、発音してください。

ナチュラルスピードで英語を話していても、Wの音が明瞭に聞こえるためには、日本人は相当、唇の力をつける必要があります。  2013年11月13日のブログにも書きましたが、映画のセリフのような速い英語で話した時も、Wの音だけは落ちません。  そのくらい速く口を動かした時でも、明瞭に聞こえるWを言うためには、普段から相当強い唇の動きができるように鍛えておかなければなりません。

こういうと「ネイティブは唇に力なんかいれていない」という方が必ずいらっしゃいますが、もしみなさんが、生まれてから今日まで、20年も30年も40年も、朝から晩まで英語を話してきた方でしたら、私もこんな練習の仕方をアドバイスすることはありません。  

生まれてから20年も30年も英語を話していない人が、生まれてから20年も30年も毎日英語を話してきた人と同じ発音をするためにこういう練習をするわけです。

それに、唇に力を入れる練習は、単に、唇の力を強くするだけではありません。  これは、練習を終えた沢さんから指摘されたことでした。  唇に力を入れてWを発音する練習をしていると、唇だけでなく、口の内部にある発音するときに使う筋肉全体が強くなってきます。  皆さんもやってみてください。  唇にめいっぱい力を入れてすぼめていると、舌の裏側や奥歯の後ろあたりの筋肉まで、力が入っていませんか?  

また、唇の外側、つまり顔の口の周りの筋肉、にも力が入っていませんか?  口角に力を入れて唇をすぼめていると頬の下から耳の方に伸びる筋肉にも力が入っていませんか?  もっとよくわかるのは首です。  唇に思いきり力を入れてすぼめると、首の筋肉に力が入って筋だって来るのが、鏡を見るとわかります。  裏を返せば、こういう筋肉が強くなければ唇の力も強く使えない、ということです。  ですから、こういう練習で、日本語では使わない筋肉を強くしていきます。

そうすると、その人の話す英語全体が、非常にはっきりしてきます。  ぼやけた発音でなく非常に強くて明瞭な発音になってきます。  唇に力を入れることを意識するだけで、これだけの筋肉が鍛えられるのですからこれを使わない手はないですね。  是非、唇にめいっぱい力を入れてWの練習をしてください。


例文Cは、We were watching television. と、普通は弱く言われるwere のWまで伸ばしますから言いにくいと思います。  なぜこういう例文にしたかと言いますと、先ほども説明しましたが、2013年11月13日のブログにも書いてありますように、were would のように文中で強く言われない単語でも、最初のWの音だけは、速くしゃべってもあまり落ちることがありません。  弱く言われる位置にあっても、Wだけは落とさずに言う、その練習のために、あえて弱く言われる位置にあるwere も練習に入れました。練習にwereが入っているのはそういう理由ですので、しっかりWを強く発音してください。  

You win. の例文では win を発音するとき、「ウィン」の「イ」の母音より、Wの「ウ」の方が強く聞こえるように意識してください。  相田さんは「W」の音が苦手で、「ユー」と「ウィン」の「イ」が強くなり、「W」の音はその谷間のように弱くなってしまう言い方が最初のうち、続きました。  そうならないように母音の「イ」より「W」の「ウ」の音を強く発音するよう意識してください。  「W]の音はどんなに強く言っても日本人には強すぎることはありません。  それだけ唇の筋肉が鍛えられますので、とにかく唇に力を入れて「W」を言ってください。


Nは発音の仕方は「L」と似ています。  「L」の練習でつけた舌の筋肉を「N」の発音でも、維持してください。  舌の力を落とさないようにしましょう。  3か月後、鼻腔に共鳴させる練習に入る時には、Nの例文から入って行きます。  Nは発音するとき、鼻に息を送ることを忘れないで練習してください。

下の練習項目を見ますと、たくさんあるように見えますが、私自身で全部やってみましたら約14分で、できました。  そんなに時間がかかるわけではありませんので、是非練習を続けてください。


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7月10日から16日までの練習内容

Lの練習(2) 長いLで例文を言う 3回
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法) 3秒 x 5回
Wの練習(1) 普通のWで例文を言う 5回
Nの練習(1) 普通のNで例文を言う 5回
Wの練習(2) 長いWで例文を言う  5回
Nの練習(2) 長いNで例文を言う  5回
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なお、この練習(川合メソッド2)を営利目的で使用することはご遠慮ください。  (皆様にそのようなお願いをする理由はこちらで、ご覧になれます。)
(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン 等々。

* * *

私の2冊目の本「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑色の本)を購入された方で、CDトラック6,13,18,19にある生徒さんと私の子音の長さの比較がよくわからない方は下のブログを参考にしてください。

2016年7月3日のブログ  子音を長く言う「川合メソッド2」「L」の練習 4週間後 (長いSの例)
2016年9月1日のブログ  RとFの練習 1か月後 マライア・キャリー (長いLの例)
2015年2月1日のブログ  「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック6 例文 Where's my bag? 川合典子には生徒のWの発音はどう聞こえたか。

* * *

英語教育について

文部科学省の英語教育の方針は、効果がありません。

1)現在、高校生が行っている「英語で授業」は効果がありません。  (理由はこちら
2)「CAN-DOリスト形式」は効果がありません。 (理由はこちら
3)「4技能」は効果がありません。  (理由はこちら
4)現在、小学校の英語教育で子供たちが話しているのは、英語の発音ではありません。 (理由はこちら
5)大学教育を英語で行うと日本の学問は壊滅的な打撃を受けます。 (理由はこちら
以上の理由により、文部科学省の方針は効果がありません。

「発音」、「語順」、「英語で考える」、それぞれを習得する方法は2015年10月19日のブログ「川合式英語学習法」をご覧ください。

これは全部私自身がやってきたことです。  こうすれば、生徒たちは必ず通じる英語で話すようになります。
英語で考える指導法を提唱する人たちのように、「自分は日本語訳を使ったけれど、生徒たちは使うな」というような、誰も実際にはやっていないような指導方法ではありません。  私は全部自分でやっています。


「英語で考える」を提唱した松本亨氏の主張について

松本亨氏の「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」という主張は2006年、私の子供たちが全文和訳でバイリンガルになった事実によって否定されました。 

「英語で考える指導法」は詐欺である可能性が高いです。

松本亨さんの書いた「英語で考える本」「英語で考えるには そのヒケツと練習」という本に書いてある練習をしても英語で考えるようにはなりません。(2月4日のブログ「英語の思考活動」、3月1日のブログ「先生の宿題のプリント「英語で考える」ってどういうこと?」を参照してください)

英語で考える指導法を掲げる英語学校の指導者、石渡誠さんは、松本亨さんの「英語で考える本」「英語で考えるには −そのヒケツと練習−」という本で勉強すれば英語で考えるようになると2017年1月19日のブログで言っていますが、この2つの本で勉強しても、英語で考えるようにはなりません。  「この方法を26年教えてきた」と書いていますが、26年間も効果のない方法を教えてきたというのは驚きですね。  

私は、この件について、松本亨さん(著作を含めて)以外の固有名詞を入れることをずっと避けてきました。  けれども、石渡誠さんの2017年7月30日ブログの冒頭の

日本の英語教育界もようやく変革の時が!英語を英語で教えるということが、中高でも広まってきています。良いことですが、

という部分を読んで、明記することにしました。  日本中の高校生を犠牲にしておいて、まだこういうことを言っていることに怒りを覚えました。  文部科学省でさえ、もう、中学校の英語の授業を英語で行うとは、言わなくなったのに、と思いました。  

石渡誠さんは、アラビア語アラビア語で教えられたら、アラビア語が堪能になるのでしょうか?  それを自分で証明してから、「英語を英語で教えること」を提唱してください。

石渡誠さんは、26年間も授業料を取って、「効果のない方法」を「効果がある」と偽って教えてきて、謝罪も損害賠償もしないのですか?  そうやって、「何を言っても何の責任も取らなくていい」と思っているから、いまだに「英語を英語で教えるのが良い」などとおっしゃるのでしょう。  

でしたら、ご自身がアラビア語アラビア語で学んで、アラビア語が堪能になるかどうか示してください。  それが出来ないのであれば、「英語を英語で理解する指導法」が間違っていたと認めてください。  そういうけじめをつけないからいつまでも「英語を英語で理解する」などという指導法を主張し続けるのでしょう。

日本中の高校生が迷惑していますので、自分もできない指導法を提唱するのはやめてください。

自分の商売のために子供たちを犠牲にするのは、もうやめてください。

Je suis Charlie. と母国語で言うフランス人が I am Charlie.という言語を学ぶとき、母国語の意味を参考にしていないはずはないでしょう。  日本人は誤った指導法を50年も信じて、大きく後れを取りました。





私は、英語で考える指導法の提唱者が、「Freedomを日本語に訳すとニュアンスが分からなくなるから英語のまま言わせる」とブログに書いているのを読みました。  でもそれでは何も教えていないのと同じです。

生徒から、アメリカ人にとって自由というのはそんなに大事なものなのですか?と質問されたら、アメリカ史がご専門の先生なら、「建国の歴史を勉強してみるとその理由が分かってきますよ」とお答えになるでしょうし、時事英語がご専門の先生なら、ニュースの中から、アメリカが個人の自由を制限する国に対して、非常に厳しい外交政策をとり、しかも大多数の国民がそれを支持しているというニュースを選んで、生徒と一緒に勉強していくでしょう。

Freedomを日本語に訳さずFreedom. Freedom と生徒に言わせる、などというのは何も教えていないのと同じことです。

それは、次のような例を想像してみるとよくにわかります。

もし、アメリカで、日本語を学んでいる生徒が「日本の武士道とはなんですか?」と教師に質問した時、「日本人にとって武士道が、どういうものなのか知りたかったら、武士道を英語に訳さず、日本語のままブシドウ、ブシドウといいなさい」 などと指導する教師は一人もいないでしょう。   

仮に先生が「これが、日本語を日本語で理解する指導法だ」「日本語で考える指導法だ」などと言っても、生徒はばかばかしくてする気にもならないでしょう。  保護者からは「まじめに教えろ」と言われるでしょう。 

これが英語で考える指導法の正体です。

教える方は何も教えていない。
学ぶ方は何も学んでいない。
これが英語で考える指導法の正体です。

だから私はこの方法は詐欺だと言ったのです。(こちらのブログ

以前、この「英語のままFreedomと言わせる」と言っていた学校のブログで、車を売って受講料を払って学んでいるという生徒の例が紹介されていました。  それほどの高額の授業料をとって、「だますつもりはなかった」「知らなかった」では済まないです。  
詐欺は犯罪です。

詐欺は、刑法で刑罰が定められている犯罪です。

また、そのブログで、英語で考える指導法をする人々が、生徒の英和辞典を取り上げたり、生徒に英和辞典を窓から捨てさせたりする、ということも読みました。  中には最後まで生徒に英和辞典を返さなかったこともあったそうです。

「帰国子女に見る世界に通用する英語力の作り方」を読んでいただくとわかりますが、英語のわからない生徒にとって、英和辞典は命綱です。  英和辞典があるから、英語の意味が分かるようになります。  これを取り上げるなど、間違った指導法を盲信する指導者の誤りです。  英和辞典を取り上げれば生徒の英語力が上がるなどということは絶対にありません。

この詐欺商法を、中学や高校に持ち込んだのが文部科学省の「中学、高校の英語の授業を英語で行う方針」です。
だから、私は、「学校で詐欺を行わないでください」と申し上げたのです。
税金を詐欺に使わないでください、と申し上げたのです。
高校英語教育はいまだに詐欺ですね。
学校で詐欺教育をするために、車一台売るどころではない、莫大な税金が使われています。

早くやめてください。
高校時代は、高校時代にやらなければならない訓練があるのです。
複雑な英語を読み始めるときにどうしてもやらなければならない訓練があるのです。
この時を逸すると、取り返しがつかないのです。  高校生がかわいそうですから、「学校で詐欺」はやめてください。

発音練習について

私は先回地下鉄のアナウンスみたいに練習するとやりやすいですよ。と申し上げました。

マルノウチ ライン
ハンゾウモン ライン

を例として挙げました。

今日は、私がこれをどう練習しているか、書きますね。
やっている通り書きます。

まず、「マルノウチ」と言いおわったら、間髪をいれず、すぐに舌先を歯茎に着けます。  

そこで、息を送って、L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

ハンゾウモン ライン」というときも同じです。
ハンゾウモン」と言い終わったら、間髪を入れず、すぐに舌先を歯茎に着けます。
そこで息を送って L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

こうやって私は練習しています。

こうすると子音を言うタイミングが分かってきます。
どうわかってくるかというと、「英語の子音は日本人が思っているより、早く始まっている」ということです。

今皆さんにやっていただいている「川合メソッド2」の練習は、まず子音に長さがあることをわかっていただくためですので、後に音を長く伸ばしています。

けれども実際には、子音は「前に長くなっている」ということが分かってきます。  つまり、日本人が思っているより、早く始まっている場合が多い、ということです。
(もちろん強調して、後にも長くなっているときもあります。)

こちらのブログで見ていただいたマライア・キャリーさんの L の準備は、藤田さんが「まさか、まだ L は始まっていない」と思っているときに、もう始まっていたわけです。  だから藤田さんはそれが、L を言うために舌が歯茎につく音だとは思わなかったわけですね。

それで、私たちは通じる子音で話すのが大変なんですね。
思っていたより、早く子音をスタートしなければならないからですね。  慣れているやり方より早く動作をスタートする、というのは大変です。
その感じが、このマルノウチライン、ハンゾウモンラインの練習でなんとなくつかめてきます。
この練習は、電車を待っているときや、テレビがコマーシャルになったときや、お皿を洗いながらでもできますので、そういう細切れ時間を活用してやってみてください。  
早く子音の準備をスタートする感覚が分かってきます。

* * *

何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 



* * *


* * * 


日本人が思っているより、英語の子音は早く始まっている

今日のブログは、昨年7月5日の再掲載ですが、一番最後の「発音練習について」というところで、去年の練習では皆さんにお伝え出来なかった、「英語の子音のスタートのタイミングについて」書いてあります。 ぜひ参考になさってください。

今日のブログを読むときに合わせて、2016年9月1日「RとFの練習 1か月後 マライア・キャリー」のブログを見ていただくと、マライアさんが、L の準備のために日本人が思うより早く舌を上げているのが分かります。  参考になさってください。

* * *

「川合メソッド2」の練習を始めて3週間たった時、私は、沢さんに練習開始時に聞いていただいたYoutube にある「Later」という発音をもう一度聞いていただきました。  彼女の感想は次のようなものでした。

「Later のLの前に「ウー」という、自分がLを長く発音した時と同じ音が聞こえました」  

それから一週間たって(練習開始後1か月)また同じYoutubeの「Later」という発音を聞いていただきました。

「今日は、Lが重なって聞こえました。
LLater という風に」

相田さんには練習開始から一か月後にYoutube にある「Later」の発音を聞いていただきました。  彼女は私の3冊目の本「帰国子女に見る世界に通用する英語力の作り方」を読んでいました。  ただ、子音の日本語化は、練習開始時点で、聞き分けられませんでした。  下が、一か月練習を続けたあと、Youtobeの「Later」という発音を聞いた彼女の感想です。

「なるほど。  LLater のように聞こえました。」

皆さんも、練習開始時に聞いた「L」から始まる単語をもう一度、聞いてみてください。  (練習開始時、初級用の音声教材で「L」から始まる単語を聞いていただきましたね。  初級用の教材は比較的ゆっくり発音されているので、子音の長さが聞き取りやすいです。  Lesson 1 や Listen などの単語でも結構です)

手元に初級用の音声教材がない方はYoutube にある音声でも結構です。  初級用でしたらどれでもいいですが、適当なものが見つからなかったら私が沢さんと相田さんに聞いていただいたこちらのYoutube の音声でも結構です。

聞くときは必ず、ヘッドフォンか両耳に付けるイヤフォンを使って聞いてください。  この音は非常に小さな音ですので、初めて聞きとるときは、スピーカーでは聞きにくいと思います。  「Later」という単語は1分14秒のところに出てきます。

https://www.youtube.com/watch?v=sl7CkoljN0U

沢さんが、「Laterの前に聞こえた」と言っていた「ウー」という音が皆さんにも聞こえたと思います。  とても小さな音ですが、聞こえますね。 

これが英語の子音「L」の長さです。  

今日は、ここで、皆さんに理解していただきたいことが、2つあります。

1つ目は、私たち日本人がLater と聞いている「L」の発音の前に、「ウー」という音があること。  この音は、沢さんがおっしゃったとおり、「舌の先が歯茎についている状態」で発音された音です。

日本人の発音するLater の Lには、この「ウー」という音はありません。  日本人のLater の Lは「舌が歯茎から離れるところ」から音が始まるからです。  日本人のLater の発音には舌が歯茎についている状態で発音される「L」の音はありません。  日本語の子音にはそういう発音の仕方はないからです。

2つ目は、この「ウー」という音は、発音してもしなくてもいい音ではなく、英語をしゃべるときは必ず、発音しなければいけない音だということです。  

相田さんが私のLの発音を聞いて「舌が歯茎にからまるような発音」と言ったのは、私がこの「ウー」と聞こえた部分の音を発音しているからです。(発音の仕方もコツがありますので、あとで説明します)  もし、私の話す単語の最初のLが、舌を歯茎から離す所から始まっていたなら、歯茎に絡んでいる時に出る音は、聞こえないはずです。  


英語が通じるためには、この音は、必ず、相手に聞こえるように言わなければならないのです。

この音を言わなくても容易に理解できるのは、日本人だけです。

その理由をこれから説明いたします。

まず、音が長さを持っていることを例えて、センチメートル、ミリメートルで表すとします。  そして、1つの音が1センチメートルの長さを持っていると仮定します。

英語は子音が単独で音として発音されますので、Later の「 L」の子音は1センチメートルの長さで発音されます。  日本語は子音と母音、2つの音が常に一緒になって1つの音を表します。  一つの音が1センチメートルの長さを持っているとしたら、「三波さん」と言った時の「み」と「な」の音はそれぞれ子音2ミリメートル、母音8ミリメートルくらいの割合でくっついて発音されます。  子音が非常に短いのが特徴です。

具体的には「な(NA)」のNは舌が歯茎から離れるところから音が始まります。  子音と母音をセットにして一つの音をあらわすのですから、舌先を歯茎に付けた状態を保って発音していると時間がかかります。  子音も母音も1センチメートルで発音していたら、しゃべるのに今の倍くらいの時間がかかってしまいますね。  日本語の子音がこのように短く発音されるのは「子音と母音がくっついて一つの音をあらわす日本語」には自然なことだと思います。

私たちの耳は長い間、(子音2ミリ)+(母音8ミリ)で音を聞いてきました。  それが日本語の言い方だからです。  日本語では2ミリ以上の子音を聞くことはありません。  ですから耳は、2ミリしか子音は聞き取りません。  そこへLater という英語が聞こえてきた時、「L」の音(単語の最初にある「L」)が1センチの長さで聞こえて来ても、私たち日本人の耳は最後の2ミリしか耳に取り込まないのです。

つまり「日本語と同じように発音された部分のみ」「舌が歯茎から離れるところから聞こえる音」しか耳に取り込まないのです。

だから沢さんが聞いたLater の「L」の前にある「ウー」という音を私たち日本人は今まで聞き取ることができなかったのです。  この最初に発音された8ミリ(舌先が歯茎についている時に発音された「ウー」という音)は耳に入って来ても必要ない音として、日本人の耳からはじき出されていたのです。  私たちは1センチの「L」の音のうち最後の2ミリだけを聞き取ってきたのです。  舌が歯茎から離れる時に出す音だけを聞き取ってきたのです。

けれども今日、皆さんはこの「ウー」という音が確かに「Later」の「L」の前に発音されていることを聞き取りました。  今度は、自分が発音するときは単語の最初のLは1センチの子音で話すようにしてください。  つまり、舌が歯茎から離れる前に聞こえた「ウー」の音も発音してください。  具体的には、舌先を歯茎に付けた状態で音を出してください。  私は単語の最初の「L」はいつもそうやって発音しています。

皆さんも、1か月間、「L」を長く言う練習をしてきましたので、舌の筋肉も付いていますから、そういう発音ができます。

英語で、コミュニケーションをしている人々は単語の最初の「L」は1センチメートルの長さで発音しています。  (たとえ速くしゃべっても、単語の最初にある「L」を言う時、舌が歯茎から離れる時ではなく舌が歯茎についている状態で音は出しています。)  ですから彼らが聞いてきた単語の最初の「L」はいつも1センチメートルの長さを持った「L」です。

ところがそういう人々が、突然2ミリしか言わない「L」を聞くと、非常にわかりにくいと感じるわけです。「L」だとわかる前に次の音に移ってしまうからです。  短すぎるのです。

もし日本人の話す「L」(単語の最初に位置する)だけが日本語化する(2ミリになる)のなら、それほど聞きにくくはなりませんが、これから練習するM,N,W,R,F,(Fの仲間 V,S,Z,TH、シュ、ジュなどの摩擦音)全部が、単語の最初に来ると日本語化して2ミリしか発音されなかったら、会話の相手は聞いている間中ずっと緊張して、この短い子音を捕まえなければならないのです。  途中で、2ミリの子音をとらえそこなったら、もう何を言っているのかわからなくなるのです。

日本人の英語に慣れている方ならいいですが、日本人の英語を初めて聞く人々には、非常にわかりにくい発音になるのです。  だから通じる発音で話すためには、私たちはこの「L」の前にある「ウ―」という音をきちんと言わなければならないのです。  舌先を歯茎に付けたまま音を出さなければならないのです。

6月5日から今日まで、皆さんにやっていただいた練習は、「子音の日本語化を聞く練習」であると同時に1センチメートルの「L」で話す訓練でもありました。  もう、舌の筋肉もついてきましたので、これから英語を話す時は、今まで発音していたLater の前に「ウー」という音も発音してください。  つまり、舌先を歯茎に付けた状態で音を出してください。  この音は発音してもしなくてもいい音ではなく発音しなければならない音です。

「小さな音の違いは重要ではない」と考えるのは、「日本語にない音」は、外国語にもないはず」と無意識に思い込んでいるからです。  「長い子音なんて今まで、日本語で聞いたことはないのだから、英語でも必要ないのだ」と無意識に思い込んでしまうのです。

どうぞ、日本語の音の世界から出てください。  日本語の子音の言い方が世界共通の子音の言い方ではないと理解してください。  世界中の言語が、「子音と母音がセットになって一つの音をあらわしている」わけではないからです。  聞こえた長い子音を「英語の音そのもの」としてありのままに受け入れてください。

通じる英語を話すために、必ず、この「ウー」という音を発音してください。  此の音がなくても容易に理解できるのは2ミリの子音に慣れた日本人だけです。

嘘だと思うなら、今日から単語の最初の「L」を今までより少し長く発音してみてください。  Little, Listen, Look, Let などを発音するとき、まず、舌先を歯茎に付けて「ウー」と言ってから発音してみてください。  非常によく通じます。  

その時、私がDVDで解説したようにピタッと舌をつけると、下の動画(リトル・マーメイド)の27秒のところにあるcollection’s や 51秒のところにある aplenty の「L」のように舌が歯茎に絡みつくような音がして、よく聞こえる「L」が発音できます。

ただ、そのためには、舌の力を少しつけておく必要がありますから、「川合メソッド2」Lの練習(2)を3週間くらいは行ってください。

https://www.youtube.com/watch?v=7mputCb4vas

娘が歌の練習4曲目に選んだのがこの曲なので、私も今、毎日聞いています。  (基本の発音はまず、文章で習得してください。  それから歌を楽しんでください)


「日本人は日本語なまりの発音で構わない」と言っていると、日本人の発音はいつまでも通じないままになってしまいます。   

イタリア人やドイツ人が母国語なまりの発音で話しても、子音は聞こえますが、日本人が日本語なまりの英語で話したら子音が聞きにくくなるのです。  イタリア人やドイツ人とは、私たちは母国語の特徴が違うのです。  イタリア語やドイツ語は「子音と母音が常にセットになって一つの音を表す」言語ではありません。

日本人の英語コミュニケーション能力を上げるには、「なぜ、日本人の英語が通じないのか」その原因を特定し、解決方法を考えて実践していく必要があります。  それが今、皆さんにやっていただいている「子音を長く言う川合メソッド2」です。

実践された方々には、すでにお分かりの通り、「子音を長く言う川合メソッド2」は、今までの日本人が聞き取れなかった音を聞き取る練習であると同時に、日本人が今まで発音できなかった音を発音する舌や唇の力をつける練習でもあります。


次回は7月10日(日曜日)より、WとNの練習に入ります。  それまで、今の練習を続けて下さい。

====子音を長く言う川合メソッド2==============
6月26日から7月9日までの練習内容

3つのLの例文を2つの言い方で言う
練習の時はヘッドフォンを付けなくて結構です。

練習(1) 普通の言い方     5回
練習(2) Lを長く言う言い方  5回
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法)  3秒 × 5回
================================  

なお、子音を長く言う「川合メソッド2」を営利目的に使用することはご遠慮ください。 (皆様にそのようなお願いをする理由はこちらでご覧いただけます)

(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音トレーニング 等々。

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私の2冊目の本「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑色の本)を購入された方で、CDトラック6,13,18,19にある生徒さんと私の子音の長さの比較がよくわからない方は下のブログを参考にしてください。

2016年7月3日のブログ  子音を長く言う「川合メソッド2」「L」の練習 4週間後 (長いSの例)
2016年9月1日のブログ  RとFの練習 1か月後 マライア・キャリー (長いLの例)
2015年2月1日のブログ  「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック6 例文 Where's my bag? 川合典子には生徒のWの発音はどう聞こえたか。

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英語教育について

文部科学省の英語教育の方針は、効果がありません。

1)現在、高校生が行っている「英語で授業」は効果がありません。  (理由はこちら
2)「CAN-DOリスト形式」は効果がありません。 (理由はこちら
3)「4技能」は効果がありません。  (理由はこちら
4)現在、小学校の英語教育で子供たちが話しているのは、英語の発音ではありません。 (理由はこちら
5)大学教育を英語で行うと日本の学問は壊滅的な打撃を受けます。 (理由はこちら
以上の理由により、文部科学省の方針は効果がありません。

「発音」、「語順」、「英語で考える」、それぞれを習得する方法は2015年10月19日のブログ「川合式英語学習法」をご覧ください。

これは全部私自身がやってきたことです。  こうすれば、生徒たちは必ず通じる英語で話すようになります。
英語で考える指導法を提唱する人たちのように、「自分は日本語訳を使ったけれど、生徒たちは使うな」というような、誰も実際にはやっていないような指導方法ではありません。  私は全部自分でやっています。


「英語で考える」を提唱した松本亨氏の主張について

松本亨氏の「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」という主張は2006年、私の子供たちが全文和訳でバイリンガルになった事実によって否定されました。 

「英語で考える指導法」は詐欺である可能性が高いです。

松本亨さんの書いた「英語で考える本」「英語で考えるには そのヒケツと練習」という本に書いてある練習をしても英語で考えるようにはなりません。(2月4日のブログ「英語の思考活動」、3月1日のブログ「先生の宿題のプリント「英語で考える」ってどういうこと?」を参照してください)

英語で考える指導法を掲げる英語学校の指導者、石渡誠さんは、松本亨さんの「英語で考える本」「英語で考えるには −そのヒケツと練習−」という本で勉強すれば英語で考えるようになると2017年1月19日のブログで言っていますが、この2つの本で勉強しても、英語で考えるようにはなりません。  「この方法を26年教えてきた」と書いていますが、26年間も効果のない方法を教えてきたというのは驚きですね。  

私は、この件について、松本亨さん(著作を含めて)以外の固有名詞を入れることをずっと避けてきました。  けれども、石渡誠さんの2017年7月30日ブログの冒頭の

日本の英語教育界もようやく変革の時が!英語を英語で教えるということが、中高でも広まってきています。良いことですが、

という部分を読んで、明記することにしました。  日本中の高校生を犠牲にしておいて、まだこういうことを言っていることに怒りを覚えました。  文部科学省でさえ、もう、中学校の英語の授業を英語で行うとは、言わなくなったのに、と思いました。  

石渡誠さんは、アラビア語アラビア語で教えられたら、アラビア語が堪能になるのでしょうか?  それを自分で証明してから、「英語を英語で教えること」を提唱してください。

石渡誠さんは、26年間も授業料を取って、「効果のない方法」を「効果がある」と偽って教えてきて、謝罪も損害賠償もしないのですか?  そうやって、「何を言っても何の責任も取らなくていい」と思っているから、いまだに「英語を英語で教えるのが良い」などとおっしゃるのでしょう。  

でしたら、ご自身がアラビア語アラビア語で学んで、アラビア語が堪能になるかどうか示してください。  それが出来ないのであれば、「英語を英語で理解する指導法」が間違っていたと認めてください。  そういうけじめをつけないからいつまでも「英語を英語で理解する」などという指導法を主張し続けるのでしょう。

日本中の高校生が迷惑していますので、自分もできない指導法を提唱するのはやめてください。

自分の商売のために子供たちを犠牲にするのは、もうやめてください。

Je suis Charlie. と母国語で言うフランス人が I am Charlie.という言語を学ぶとき、母国語の意味を参考にしていないはずはないでしょう。  日本人は誤った指導法を50年も信じて、大きく後れを取りました。





私は、英語で考える指導法の提唱者が、「Freedomを日本語に訳すとニュアンスが分からなくなるから英語のまま言わせる」とブログに書いているのを読みました。  でもそれでは何も教えていないのと同じです。

生徒から、アメリカ人にとって自由というのはそんなに大事なものなのですか?と質問されたら、アメリカ史がご専門の先生なら、「建国の歴史を勉強してみるとその理由が分かってきますよ」とお答えになるでしょうし、時事英語がご専門の先生なら、ニュースの中から、アメリカが個人の自由を制限する国に対して、非常に厳しい外交政策をとり、しかも大多数の国民がそれを支持しているというニュースを選んで、生徒と一緒に勉強していくでしょう。

Freedomを日本語に訳さずFreedom. Freedom と生徒に言わせる、などというのは何も教えていないのと同じことです。

それは、次のような例を想像してみるとよくにわかります。

もし、アメリカで、日本語を学んでいる生徒が「日本の武士道とはなんですか?」と教師に質問した時、「日本人にとって武士道が、どういうものなのか知りたかったら、武士道を英語に訳さず、日本語のままブシドウ、ブシドウといいなさい」 などと指導する教師は一人もいないでしょう。   

仮に先生が「これが、日本語を日本語で理解する指導法だ」「日本語で考える指導法だ」などと言っても、生徒はばかばかしくてする気にもならないでしょう。  保護者からは「まじめに教えろ」と言われるでしょう。 

これが英語で考える指導法の正体です。

教える方は何も教えていない。
学ぶ方は何も学んでいない。
これが英語で考える指導法の正体です。

だから私はこの方法は詐欺だと言ったのです。(こちらのブログ

以前、この「英語のままFreedomと言わせる」と言っていた学校のブログで、車を売って受講料を払って学んでいるという生徒の例が紹介されていました。  それほどの高額の授業料をとって、「だますつもりはなかった」「知らなかった」では済まないです。  
詐欺は犯罪です。

詐欺は、刑法で刑罰が定められている犯罪です。

また、そのブログで、英語で考える指導法をする人々が、生徒の英和辞典を取り上げたり、生徒に英和辞典を窓から捨てさせたりする、ということも読みました。  中には最後まで生徒に英和辞典を返さなかったこともあったそうです。

「帰国子女に見る世界に通用する英語力の作り方」を読んでいただくとわかりますが、英語のわからない生徒にとって、英和辞典は命綱です。  英和辞典があるから、英語の意味が分かるようになります。  これを取り上げるなど、間違った指導法を盲信する指導者の誤りです。  英和辞典を取り上げれば生徒の英語力が上がるなどということは絶対にありません。

この詐欺商法を、中学や高校に持ち込んだのが文部科学省の「中学、高校の英語の授業を英語で行う方針」です。
だから、私は、「学校で詐欺を行わないでください」と申し上げたのです。
税金を詐欺に使わないでください、と申し上げたのです。
高校英語教育はいまだに詐欺ですね。
学校で詐欺教育をするために、車一台売るどころではない、莫大な税金が使われています。

早くやめてください。
高校時代は、高校時代にやらなければならない訓練があるのです。
複雑な英語を読み始めるときにどうしてもやらなければならない訓練があるのです。
この時を逸すると、取り返しがつかないのです。  高校生がかわいそうですから、「学校で詐欺」はやめてください。

発音練習について
日本人が思っているより英語の子音は早く始まっている

私は先回地下鉄のアナウンスみたいに練習するとやりやすいですよ。と申し上げました。

マルノウチ ライン
ハンゾウモン ライン

を例として挙げました。

今日は、私がこれをどう練習しているか、書きますね。
やっている通り書きます。

まず、「マルノウチ」と言いおわったら、間髪をいれず、すぐに舌先を歯茎に着けます。  

そこで、息を送って、L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

ハンゾウモン ライン」というときも同じです。
ハンゾウモン」と言い終わったら、間髪を入れず、すぐに舌先を歯茎に着けます。
そこで息を送って L の「ルー」という音を出しながら、一呼吸そのまま続けます。

それから、舌を離して「ライン」と言います。

こうやって私は練習しています。

こうすると子音を言うタイミングが分かってきます。
どうわかってくるかというと、「英語の子音は日本人が思っているより、早く始まっている」ということです。

今皆さんにやっていただいている「川合メソッド2」の練習は、まず子音に長さがあることをわかっていただくためですので、後に音を長く伸ばしています。

けれども実際には、子音は「前に長くなっている」ということが分かってきます。  つまり、日本人が思っているより、早く始まっている場合が多い、ということです。
(もちろん強調して、後にも長くなっているときもあります。)

こちらのブログで見ていただいたマライア・キャリーさんの L の準備は、藤田さんが「まさか、まだ L は始まっていない」と思っているときに、もう始まっていたわけです。  だから藤田さんはそれが、L を言うために舌が歯茎につく音だとは思わなかったわけですね。

それで、私たちは通じる子音で話すのが大変なんですね。
思っていたより、早く子音をスタートしなければならないからですね。  慣れているやり方より早く動作をスタートする、というのは大変です。
その感じが、このマルノウチライン、ハンゾウモンラインの練習でなんとなくつかめてきます。
この練習は、電車を待っているときや、テレビがコマーシャルになったときや、お皿を洗いながらでもできますので、そういう細切れ時間を活用してやってみてください。  
早く子音の準備をスタートする感覚が分かってきます。



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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)


* * *

何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 



* * *


* * * 


日本語の音だけしか知らないと、聞き取れない音 (再掲載2017)

私は今、家族の高齢化の問題で大変で、ブログを書く時間があまりありませんので、昨年おこなったネット上セミナーのブログを再掲載させていただいています。

今日これから皆さんに読んでいただくブログには、日本人の発音を通じやすくする重要なポイントが書いてあります。

昨年読んだ方も、どうぞ、「これが日本人の英語を劇的に通じやすくするポイントだ」と思って、もう一度お読みになってください。

* * *

6月4日より練習を始めましたので、今日は練習29日目となりますね。  1か月たった7月4日には皆さんは、戦後、英語教育が始まって70年近く、「日本人が聞くことのできなかった音」が聞けるようになります。

この音は、「日本語の子音にはない音」で、しかも「小さな小さな音」です。  この2つの理由から、今まで、日本人には聞くことができませんでした。  今回聞くことが出来るようになっても、人によっては、「こんな小さな音、言ったって、言わなくたって同じではないか」という方も出てくるかもしれません。  なぜなら、日本人には、この小さな音を発音しなくてもよく通じるからです。

けれども英語でコミュニケーションをしてきた人々には、この音は言わなければ通じません。 (長さがない子音で話した場合、通じたとしても相手にとっては非常に聞きにくい発音になります)  

プラダを着た悪魔」という映画の23分のところで、ランスルーを見ていたアンディが「私はまだ、“こういうもの”を学んでいるところなので」というと、ミランダ(メリル・ストリープ)が“こういうもの”と言う言葉に驚いて、唖然として、“This... stuff....?”と言う場面があります。

その時のStuff の 「S」 の発音が非常に長く発音されています。

唖然としたミランダの言い方を真似してStuffと言ってみます。
音声はこちらです。


「S」が非常に長いですね。  私は著書「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」の中で、この例を挙げて、「ですからSは、長さを持って発音してください」と書きました。  

ところで、この「Sの長さ」は何かに、似ていませんか?  皆さんが今やっている「Lの練習(2)」の「Lの長さ」に似ていませんか?

そうなのです。  英語の子音で長さがあるのは「S」だけではなかったのです。  日本語の子音の言い方が世界共通の「言語の子音の言い方」だと思っていると、つまり、「外国語でも、日本語の子音と同じ子音の言い方をする」と思っていると、この「日本語にはない、小さな小さな音」は聞き取れないのです。  すると、著書「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック(6)、(13)、(19)に出てくる生徒さんと同じ発音になってしまうのです。  

CDトラック(6)、(13)、(19)に出てくる生徒さんの発音は、日本語の子音の言い方です。  日本人は戦後70年、日本語の子音の言い方で、英語の子音を発音してきたのです。  だから日本人の英語はわかりにくいと言われてきたのです。  「日本人の英語がわかりにくい」と言われるには、それなりの理由があるのです。

この「日本語にはない小さな音」を学習者自身が聞き取れないと、どんなに発音指導を受けても、英語本来の子音で話すことは出来ないのです。  結局、学習者は日本語の子音の言い方しか知らないからです。

皆さんは1か月「川合メソッド2」の練習をして、この「日本語にはない、小さな小さな音」(子音の長さ)が、聞き取れるようになります。

私は、最初の著書「英語発音、日本人でもここまでできます。」を出版した時から、子音の長さについて述べてきましたが、どんなに私が説明しても、学習する方々自身が「この子音の長さ」をお聞きになれないと、直していただけない、と思い、今回は皆さんにそれを聞き取っていただくための練習を公開しました。 

皆さん自身の耳で、是非、この「日本語にはない音」「小さな小さな音ですが非常に重要な音」を聞き取っていただきたいと思います。

詳しくは、7月5日にご説明いたします。

====子音を長く言う「川合メソッド2」==========
6月25日から7月8日までの練習内容
練習(1)普通のL 5回
練習(2)長いL  5回
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法)  3秒 × 5回
===========================

なお、子音を長く言う「川合メソッド2」の練習方法を営利目的でお使いになることはご遠慮ください。  (皆様にそのようなお願いをする理由はこちらでご覧いただけます。)  

(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音トレーニング 等々。


* * *

私の2冊目の本「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑色の本)を購入された方で、CDトラック6,13,18,19にある生徒さんと私の子音の長さの比較がよくわからない方は下のブログを参考にしてください。

2016年7月3日のブログ  子音を長く言う「川合メソッド2」「L」の練習 4週間後 (長いSの例)
2016年9月1日のブログ  RとFの練習 1か月後 マライア・キャリー (長いLの例)
2015年2月1日のブログ  「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック6 例文 Where's my bag? 川合典子には生徒のWの発音はどう聞こえたか。

* * *

英語教育について

文部科学省の英語教育の方針は、効果がありません。

1)現在、高校生が行っている「英語で授業」は効果がありません。  (理由はこちら
2)「CAN-DOリスト形式」は効果がありません。 (理由はこちら
3)「4技能」は効果がありません。  (理由はこちら
4)現在、小学校の英語教育で子供たちが話しているのは、英語の発音ではありません。 (理由はこちら
5)大学教育を英語で行うと日本の学問は壊滅的な打撃を受けます。 (理由はこちら
以上の理由により、文部科学省の方針は効果がありません。

「発音」、「語順」、「英語で考える」、それぞれを習得する方法は2015年10月19日のブログ「川合式英語学習法」をご覧ください。

これは全部私自身がやってきたことです。  こうすれば、生徒たちは必ず通じる英語で話すようになります。
英語で考える指導法を提唱する人たちのように、「自分は日本語訳を使ったけれど、生徒たちは使うな」というような、指導方法ではありません。  私は全部自分でやっています。


「英語で考える」を提唱した松本亨氏の主張について

松本亨氏の「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」という主張は2006年、私の子供たちが全文和訳でバイリンガルになった事実によって否定されました。 

「英語で考える指導法」は詐欺である可能性が高いです。

松本亨さんの書いた「英語で考える本」「英語で考えるには そのヒケツと練習」という本に書いてある練習をしても英語で考えるようにはなりません。(2月4日のブログ「英語の思考活動」、3月1日のブログ「先生の宿題のプリント「英語で考える」ってどういうこと?」を参照してください)

英語で考える指導法を掲げる英語学校の指導者、石渡誠さんは、松本亨さんの「英語で考える本」「英語で考えるには −そのヒケツと練習−」という本で勉強すれば英語で考えるようになると2017年1月19日のブログで言っていますが、この2つの本で勉強しても、英語で考えるようにはなりません。  「この方法を26年教えてきた」と書いていますが、26年間も効果のない方法を教えてきたというのは驚きですね。  

私は、この件について、松本亨さん(著作を含めて)以外の固有名詞を入れることをずっと避けてきました。  けれども、石渡誠さんの2017年7月30日ブログの冒頭の

日本の英語教育界もようやく変革の時が!英語を英語で教えるということが、中高でも広まってきています。良いことですが、

という部分を読んで、明記することにしました。  日本中の高校生を犠牲にしておいて、まだこういうことを言っていることに怒りを覚えました。  文部科学省でさえ、もう、中学校の英語の授業を英語で行うとは、言わなくなったのに、と思いました。  

石渡誠さんは、アラビア語アラビア語で教えられたら、アラビア語が堪能になるのでしょうか?  それを自分で証明してから、「英語を英語で教えること」を提唱してください。

石渡誠さんは、26年間も授業料を取って、「効果のない方法」を「効果がある」と偽って教えてきて、謝罪も損害賠償もしないのですか?  そうやって、「何を言っても何の責任も取らなくていい」と思っているから、いまだに「英語を英語で教えるのが良い」などとおっしゃるのでしょう。    

でしたら、ご自身がアラビア語アラビア語で学んで、アラビア語が堪能になるかどうか示してください。  それが出来ないのであれば、「英語を英語で理解する指導法」が間違っていたと認めてください。  そういうけじめをつけないからいつまでも「英語を英語で理解する」などという指導法を主張し続けるのでしょう。

日本中の高校生が迷惑していますので、自分もできない指導法を提唱するのはやめてください。

自分の商売のために子供たちを犠牲にするのは、もうやめてください。

Je suis Charlie. と母国語で言うフランス人が I am Charlie.という言語を学ぶとき、母国語の意味を参考にしていないはずはないでしょう。  日本人は誤った指導法を50年も信じて、大きく後れを取りました。





私は、英語で考える指導法の提唱者が、「Freedomを日本語に訳すとニュアンスが分からなくなるから英語のまま言わせる」とブログに書いているのを読みました。  でもそれでは何も教えていないのと同じです。

生徒から、アメリカ人にとって自由というのはそんなに大事なものなのですか?と質問されたら、アメリカ史がご専門の先生なら、「建国の歴史を勉強してみるとその理由が分かってきますよ」とお答えになるでしょうし、時事英語がご専門の先生なら、ニュースの中から、アメリカが個人の自由を制限する国に対して、非常に厳しい外交政策をとり、しかも大多数の国民がそれを支持しているというニュースを選んで、生徒と一緒に勉強していくでしょう。

Freedomを日本語に訳さずFreedom. Freedom と生徒に言わせる、などというのは何も教えていないのと同じことです。

それは、次のような例を想像してみるとよくにわかります。

もし、アメリカで、日本語を学んでいる生徒が「日本の武士道とはなんですか?」と教師に質問した時、「日本人にとって武士道が、どういうものなのか知りたかったら、武士道を英語に訳さず、日本語のままブシドウ、ブシドウといいなさい」 などと指導する教師は一人もいないでしょう。   

仮に先生が「これが、日本語を日本語で理解する指導法だ」「日本語で考える指導法だ」などと言っても、生徒はばかばかしくてする気にもならないでしょう。  保護者からは「まじめに教えろ」と言われるでしょう。 

これが英語で考える指導法の正体です。

教える方は何も教えていない。
学ぶ方は何も学んでいない。
これが英語で考える指導法の正体です。

だから私はこの方法は詐欺だと言ったのです。(こちらのブログ

以前、この「英語のままFreedomと言わせる」と言っていた学校のブログで、車を売って受講料を払って学んでいるという生徒の例が紹介されていました。  それほどの高額の授業料をとって、「だますつもりはなかった」「知らなかった」では済まないです。  
詐欺は犯罪です。

詐欺は、刑法で刑罰が定められている犯罪です。

この詐欺商法を、中学や高校に持ち込んだのが文部科学省の「中学、高校の英語の授業を英語で行う方針」です。
だから、私は、「学校で詐欺を行わないでください」と申し上げたのです。
税金を詐欺に使わないでください、と申し上げたのです。
高校英語教育はいまだに詐欺ですね。
学校で詐欺教育をするために、車一台売るどころではない、莫大な税金が使われています。

早くやめてください。
高校時代は、高校時代にやらなければならない訓練があるのです。
複雑な英語を読み始めるときにどうしてもやらなければならない訓練があるのです。
この時を逸すると、取り返しがつかないのです。  高校生がかわいそうですから、「学校で詐欺」はやめてください。

発音練習について

従来の発音練習は、子音の発音の仕方を説明して、「はい、ネイティブの後について言ってみましょう。」というものでした。  これでは、音声モデルのネイティブは英語の子音の長さでしゃべり、それを見ながら発音する日本人は日本語の子音の長さでしゃべる、という構図が繰り返されるだけです。  こういう練習では、両者の発音の違いはいつまでたっても埋まりません。

シャドーイングで発音を練習する。  モデルは英語の子音でしゃべっていますが、シャドーイングしている日本人は短い日本語の子音のまま英語をしゃべっている。  何時間練習しても、両者の発音の違いは埋まりません。

これが70年間ずっと、日本人がやってきた発音練習です。

自分の発音を録音するのは多少面倒かもしれませんが、70年、違う音で発音練習するよりいいでしょう。

私も40年前、お手本と自分の発音を聞き比べて直す練習をした時は、この子音の長さの違いを聞き取ることができませんでした。  40年やってきて聞き取れるようになりました。  

ですから、発音練習を始めたばかりの人が、文の発音を比べてもこの子音の違いに気づかないのは当然かもしれません。  日本語の音以外、日本人の耳は、取り込みませんから。  長い子音の前半の部分は言語の音だとは思っていないので、取り込みません。

でも、その時、「この2つの音の長さの違いを聞いて下さい」と、音が違っている箇所をアドバイスするガイドがあれば、そこを集中して聞けば、聞き取れるようになります。  「その箇所はどこか」というのは、「英語発音、日本人でもここまでできます。」(赤い本)と「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑の本)に書いてあります。  この2冊に、日本語以外の言語の音も耳が聞き取れるようになるガイドが書いてあります。


子音を長く発音するのはやりにくいですけれど、日常できるコツを一つ申し上げますと、まず、文の最初の子音を大げさに長く発音してみてください。(日本人は大げさくらいでちょうどいいです。)  
例えば、Let's go. だったら、最初の L をとってもしつこく長く発音してみてください。  文の最初なら、それほどリズムに影響を与えません。  そうすると、長い子音で発音するコツが体でつかめてきます。  

もう一つは、地下鉄のアナウンスみたいに
Marunouchi Line
Hanzomon Line
Ginza Line
(言いにくいので定冠詞 the は省略しました。)

とLine の L のところで舌が歯茎に絡まるようにしつこく発音してみます。
2語ですから、リズムも狂いませんね。
なんとなく長い L の言い方のタイミングがつかめてきます。
やってみてください。

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何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 


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日本人の話す L が短いと聞けるようになる練習 (再掲載2017)

高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。



英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)




* * * それでは今日のブログに入ります。

来週、7月4日、皆さんは今までの日本人が聞き取れなかった音が聞き取れるようになります。  練習を継続してこられた方は、日本語の音の世界から出て、初めて母国語とは違う音を耳が聞き取ります。

その音は日本語にはない音で、しかも非常に小さな音です。  小さな小さな音です。  だから日本人にはずっと認識されずに来ました。  聞こえても関係ない音として、耳からはじき出されてきました。

でもその音を言うと言わないでは、発音の通じやすさが全然違います。  相田さんが私のLを「舌が歯茎にからまるようなL」と言ったのは、私が、その小さな音をいつも発音しているからです。  

その小さな音を発音しないとどうなるか、というと2015年2月1日のブログ「続・英語発音、日本人でもここまでできます。付属CDトラック6、生徒さんのWの発音は川合典子にはどう聞こえたか。」に書きました、生徒さんの発音と同じになります。  

実際、こんなに小さな音が日本人の英語を長い間、通じにくくさせていたということに、改めて驚きます。  母国語にない音は耳からはじきだされてきたのですね。  でも、自分でこの音が聞ければもう大丈夫です。  自分もその音を入れて発音できるようになりますから。  そうすると、相手に通じやすい発音になります。  

皆さんが、この音を聞けるようになって、
聞いた通りに発音できるようになって
英語が通じやすくなる、

私は、それを願って、この練習を作りました。

====子音を長く言う「川合メソッド2」===========
6月25日から7月8日までの練習内容
練習(1)普通のL 5回
練習(2)長いL  5回
簡略腹式呼吸(水道管呼吸法)  3秒 × 5回
===============================
「川合メソッド2」を営利目的で使用するのはご遠慮ください。
(例) 出版、発音セミナー、発音レッスン、発音トレーニング 等々。

皆様にこのようなお願いをする理由は、こちらでご覧いただけます。

* * *

私の2冊目の本「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑色の本)を購入された方で、CDトラック6,13,18,19にある生徒さんと私の子音の長さの比較がよくわからない方は下のブログを参考にしてください。

2016年7月3日のブログ  子音を長く言う「川合メソッド2」「L」の練習 4週間後 (長いSの例)
2016年9月1日のブログ  RとFの練習 1か月後 マライア・キャリー (長いLの例)
2015年2月1日のブログ  「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」付属CDトラック6 例文 Where's my bag? 川合典子には生徒のWの発音はどう聞こえたか。

* * *

英語教育について

文部科学省の英語教育の方針は、効果がありません。

1)現在、高校生が行っている「英語で授業」は効果がありません。  (理由はこちら
2)「CAN-DOリスト形式」は効果がありません。 (理由はこちら
3)「4技能」は効果がありません。  (理由はこちら
4)現在、小学校の英語教育で子供たちが話しているのは、英語の発音ではありません。 (理由はこちら
5)大学教育を英語で行うと日本の学問は壊滅的な打撃を受けます。 (理由はこちら
以上の理由により、文部科学省の方針は効果がありません。

「発音」、「語順」、「英語で考える」、それぞれを習得する方法は2015年10月19日のブログ「川合式英語学習法」をご覧ください。
これらの方法は全部私が自分自身でやったことです。   こうすれば、必ず、生徒は通じる英語を身につけます。


「英語で考える」を提唱した松本亨氏の主張について

松本亨氏の「英語で考えるためには日本語訳を使ってはいけない」という主張は2006年、私の子供たちが全文和訳でバイリンガルになった事実によって否定されました。 

「英語で考える指導法」は詐欺である可能性が高いです。

松本亨さんの書いた「英語で考える本」「英語で考えるには そのヒケツと練習」という本に書いてある練習をしても英語で考えるようにはなりません。(2月4日のブログ「英語の思考活動」、3月1日のブログ「先生の宿題のプリント「英語で考える」ってどういうこと?」を参照してください)

英語で考える指導法を掲げる英語学校の指導者、石渡誠さんは、松本亨さんの「英語で考える本」「英語で考えるには −そのヒケツと練習−」という本で勉強すれば英語で考えるようになると2017年1月19日のブログで言っていますが、この2つの本で勉強しても、英語で考えるようにはなりません。  「この方法を26年教えてきた」と書いていますが、26年間も効果のない方法を教えてきたというのは驚きですね。  

私は、この件について、松本亨さん(著作を含めて)以外の固有名詞を入れることをずっと避けてきました。  けれども、石渡誠さんの2017年7月30日ブログの冒頭の

日本の英語教育界もようやく変革の時が!英語を英語で教えるということが、中高でも広まってきています。良いことですが、

という部分を読んで、明記することにしました。  日本中の高校生を犠牲にしておいて、まだこういうことを言っていることに怒りを覚えました。  文部科学省でさえ、もう、中学校の英語の授業を英語で行うとは、言わなくなったのに、と思いました。  

石渡誠さんは、アラビア語アラビア語で教えられたら、アラビア語が堪能になるのでしょうか?  それを自分で証明してから、「英語を英語で教えること」を提唱してください。

石渡誠さんは、26年間も授業料を取って、「効果のない方法」を「効果がある」と偽って教えてきて、謝罪も損害賠償もしないのですか?  そうやって、「何を言っても何の責任も取らなくていい」と思っているから、いまだに「英語を英語で教えるのが良い」などとおっしゃるのでしょう。  

でしたら、ご自身がアラビア語アラビア語で学んで、アラビア語が堪能になるかどうか示してください。  それが出来ないのであれば、「英語を英語で理解する指導法」が間違っていたと認めてください。  そういうけじめをつけないからいつまでも「英語を英語で理解する」などという指導法を主張し続けるのでしょう。

日本中の高校生が迷惑していますので、自分もできない指導法を提唱するのはやめてください。

自分の商売のために子供たちを犠牲にするのは、もうやめてください。

Je suis Charlie. と母国語で言うフランス人が I am Charlie.という言語を学ぶとき、母国語を参考にしていないはずはないでしょう。  日本人は誤った指導法を50年も信じて、大きく後れを取りました。





私は、英語で考える指導法の提唱者が、「Freedomを日本語に訳すとニュアンスが分からなくなるから英語のまま言わせる」とブログに書いているのを読みました。  でもそれでは何も教えていないのと同じです。

生徒から、アメリカ人にとって自由というのはそんなに大事なものなのですか?と質問されたら、アメリカ史がご専門の先生なら、「建国の歴史を勉強してみるとその理由が分かってきますよ」とお答えになるでしょうし、時事英語がご専門の先生なら、ニュースの中から、アメリカが個人の自由を制限する国に対して、非常に厳しい外交政策をとり、しかも大多数の国民がそれを支持しているというニュースを選んで、生徒と一緒に勉強していくでしょう。

Freedomを日本語に訳さずFreedom. Freedom と生徒に言わせる、などというのは何も教えていないのと同じことです。

それは、次のような例を想像してみるとよくにわかります。

もし、アメリカで、日本語を学んでいる生徒が「日本の武士道とはなんですか?」と教師に質問した時、「日本人にとって武士道が、どういうものなのか知りたかったら、武士道を英語に訳さず、日本語のままブシドウ、ブシドウといいなさい」 などと指導する教師は一人もいないでしょう。   

仮に先生が「これが、日本語を日本語で理解する指導法だ」「日本語で考える指導法だ」などと言っても、生徒はばかばかしくてする気にもならないでしょう。  保護者からは「教師はまじめに教えろ」と言われるでしょう。 

これが英語で考える指導法の正体です。

教える方は何も教えていない。
学ぶ方は何も学んでいない。
これが英語で考える指導法の正体です。

だから私はこの方法は詐欺だと言ったのです。(こちらのブログ

以前、この「英語のままFreedomと言わせる」と言っていた学校のブログで、車を売って受講料を払って学んでいるという生徒の例が紹介されていました。  それほどの高額の授業料をとって、「だますつもりはなかった」「知らなかった」では済まないです。  
詐欺は犯罪です。

詐欺は、刑法で刑罰が定められている犯罪です。

この詐欺商法を、中学や高校に持ち込んだのが文部科学省の「中学、高校の英語の授業を英語で行う方針」です。
だから、私は、「学校で詐欺を行わないでください」と申し上げたのです。
税金を詐欺に使わないでください、と申し上げたのです。
高校英語教育はいまだに詐欺ですね。
学校で詐欺教育をするために、車一台売るどころではない、莫大な税金が使われています。

早くやめてください。
高校時代は、高校時代にやらなければならない訓練があるのです。
複雑な英語を読み始めるときにどうしてもやらなければならない訓練があるのです。
この時を逸すると、取り返しがつかないのです。  高校生がかわいそうですから、「学校で詐欺」はやめてください。

発音練習について

先週の「卓球の試合を見て」というブログを読んだ知人から下のようなメールを受け取りました。  本人の許可をいただきましたので、転載します。

録音については、先日ピアノの先生の門下生の会があり、
弾いた方の何人かが言ってました。
先生から録音して聴いてご覧なさいと言われてしてみたら
冷や汗出るくらいに弾けてないとわかったと。
いつも先生はそう言うので大抵していると思いますが、
ついつい練習だけ夢中でしてしまうということもあり、
いざ録音してみると自分の耳で聴いているのとまったく違う演奏で
冷や汗かいてしまうんですね。

録音して聴いてみれば、
あれ、違う…とわかるはずなんですよね。
やってみればわかる!ですね。

この方は若いころ進路を決めるとき、「ピアノの道に進もうか迷った」とおっしゃったことがありましたから、かなりお上手な方ですが、それでも、自分が思っている弾き方と、実際に聞いてみた演奏は違う、と実感することがあるということですね。

発音の場合も、自分は「どの音も相手に聞こえるように発音しているつもり」でも、実際には聞こえていない、ということが起きているのですね。  理由の一つには日本人の思い込みもあるとおもいます。

No が「ンノウ」と聞こえても、「そこまで大げさにすることはない」と勝手に判断して、日本語の短い子音のまま話してしまうことが多いからだと思います。  そこには、日本語以外の言語も日本語と同じ音の体系で話しているという無意識の思い込みがあります。

日本語と英語は異種類の言語です。  分類されるグループが違います。  私たちが使う日本語をAグループとすると英語はBグループです。  「言語に使われる音は全部日本語と同じ」と思っていると英語本来の子音の長さで話せません。  日本語とは違う音の体系を持つBグループの音があることをまず、自分の耳で聞けるようになってください。   

自分の発音を録音するのは多少面倒かもしれませんが、70年、違う音で発音練習するよりいいでしょう。

私も40年前、お手本と自分の発音を聞き比べて直す練習をした時は、この子音の長さの違いを聞き取ることができませんでした。  40年やってきて聞き取れるようになりました。  

ですから、発音練習を始めたばかりの人が、文の発音を比べてもこの子音の違いに気づかないのは当然かもしれません。  日本語の音以外、日本人の耳は、取り込みませんから。  長い子音の前半の部分は言語の音だとは思っていないので、取り込みません。

でも、その時、「この2つの音の長さの違いを聞いて下さい」と、音が違っている箇所をアドバイスするガイドがあれば、そこを集中して聞けば、聞き取れるようになります。  「その箇所はどこか」というのは、「英語発音、日本人でもここまでできます。」(赤い本)と「続・英語発音、日本人でもここまでできます。」(緑の本)に書いてあります。  この2冊に、日本語以外の言語の音も耳が聞き取れるようになるガイドが書いてあります。

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何度もお願いしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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子音を少し早めに言う練習は2017年7月30日のブログの最後「発音練習について」をご覧ください。