川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

教育

文部科学省の方針(小学校から英語の授業)を実施したので、小学生がカタカナ発音で話しています。(4)補足

私は昨日のブログで「日本人の英語は通じないのが普通です」と述べました。 なぜなら、日本人は英語を話しているつもりでも、実際には、日本語の発音の仕方を持ち込んで話しているからです。 つまり、英語の音を出してしゃべっていないから通じないのです。…

文部科学省の方針(小学校から英語の授業)を実施したので、小学生がカタカナ発音で話しています。(3)

保護者の皆さんの中には「小学生のうちに学校で英語発音を教えてくれないのなら家庭で発音を習わせに行かせなければならないのか」と心配する方もいらっしゃると思いますが、その必要はありません。 小学生のうちに発音を習いに行っても、結局、大人の先生の…

文部科学省の方針(小学校から英語の授業)を実施したので、小学生がカタカナ発音で話しています。(2)

小学校からの英語教育は保護者の強い要望があって、それに押される形で、文部科学省が開始した、という経緯を何年も前に読んだことがあります。 後ろに「小さい頃に英語をやれば、うまくなる」という保護者の気持ちがあると思います。 けれども、授業の中で…

文部科学省の方針(小学校から英語の授業)を実施したので、小学生がカタカナ発音で話しています。(1)

Youtubeに小学校の英語の授業の様子が載っています。 どうぞご覧下さい。 出来れば、ヘッドフォンをつけて子供たちの発音をお聞きください。 これらの授業の中で子供たちが話している発音は、英語の発音ではありません。 カタカナ発音です。 ネイティブの先…

なぜ日本人はヨーロッパの人々と同じ英語指導をしても効果がないのか

以前にも、この問題について書きましたが(2014年11月18日のブログを参照してください。)、今日はこれについて、私の体験を3つお話ししながら説明したいと思います。日本人が英語を学ぶとき、最も難しいことが2つあります。 発音と語順です。 こ…

高校時代は「日本語頭」から「英語頭」に切り替える練習をします

(高校時代のスピーキング指導についてはこのブログの中ほど、青字の部分に書いてあります。) 英語と日本語の語順はまったく違います。 日本語から類推しても、英文はわかりません。 英語は母国語との類似性を使って教えられないのです。 そういう場合は、…

なぜ大学生の段階で日本語経由の過程をなくして行くのか。

私は著書「帰国子女に見る世界に通用する英語力の作り方」の中で、小学校5年生と中学3年生の子供たちは、最初の2年間は教科書を日本語に訳して理解していきました、と書きました。小学5年生の教科書でも、日本の高校で習う英文法を知らないと理解できな…

中学、高校の英語の授業は生徒が最もよく理解できる日本語で行う

6月1日、7月6日、7月7日のブログで、「英語で考える」「英語を英語で理解する」という指導法の問題点を述べました。日本人が何十年も信じてきた「英語習得に日本語訳を使うと害がある」 − これは、なんら客観的な根拠があって言われたことではありませ…

「英語で考える」「英語を英語で理解する」という指導方法は、日本でやっても効果はありません。  母国語並みの大量のインプットがありませんから。

今日のブログを始める前に、高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)高校入試のスピーキングテストは本来文…

「英単語を和訳せず、英語のまま言おうと」「英単語の意味を英語で言おうと」学習者に英語のニュアンスはわからない。

前回は、日本で「英語で考える」「英語を英語で理解する」という指導法の発音面での欠陥を述べました。 今日は、「英語で考える」「英語を英語で理解する」という指導法の語彙の面での欠陥を明らかに致します。私は6月1日のブログで、「英語で考える」「英…

文部科学省の方針(中学校、高校の英語の授業を英語で行う)を実施すると、中学生、高校生がカタカナ発音で話し始めます。

私は先月のブログの冒頭で、「中学校の英語の授業を英語で行う」という文部科学省の方針は失敗する、と申し上げました。 なぜ失敗するのがわかるのかと言いますと、文部科学省のこの方針には、インプットの重要性に対する認識が欠けているからです。 これは…

わが子の英語力を上げたかったら、文部科学省がどのような方針を打ち出そうと、中学、高校の英語は日本語で学習させる。(最終回)日本語訳がなければ、英語は生徒の意識に入らない。

私は先回のブログで「学習の終わった英文を発音練習してください」と述べました。 意味も分からない文章を発音練習しても英語の実力は付きません。 私は4月13日のブログで、母国語は時には皮膚感覚まで含むほど深く人間の意識の中に入っていると申し上げ…

わが子の英語力を上げたかったら、文部科学省がどのような方針を打ち出そうと、中学、高校の英語は日本語で学習させる。(3)

今日は、先回皆さんにお約束した、中学生の発音練習について、お話しします。 こちらに書きました発音練習のやり方は私の本「英語発音、日本人でもここまでできます。DVD付き」に書いてあります発音練習のやり方とほぼ同じです。 私が中学時代に実際に行って…

わが子の英語力を上げたかったら、文部科学省がどのような方針を打ち出そうと、中学、高校の英語は日本語で学習させる。(2)

13日の続きです。 では、意味が分かるようになった英語を体になじませていく作業は何で行うかというと、これは、発音練習によって行います。 意味や構造をよく理解した後の英文を何十回と発音していく、発音練習によって行います。 この時、発音だけでなく…

わが子の英語力を上げたかったら、文部科学省がどのような方針を打ち出そうと、中学、高校の英語は日本語で学習させる(1)

新学期が始まりました。 今回は、保護者の方々に「わが子にしっかりとした英語力を身に付けさせるには、中学、高校の英語は母国語で学習させる」と言う内容で4回シリーズでお話し致します。 まだ、皆さんにお話ししたことのなかった、私と息子のアメリカで…

プレゼンテーションの練習

前回(12月8日)は、アメリカではプレゼンテーションの練習が幼稚園の時から始まり、その練習は小学校の各教科の中で引き続き行われる、とお話ししました。 実際に、小学校の各教科ではプレゼンテーション(大変、初歩的な形ではありますが)を何回も行い…

教育新聞のインタビュー

私が受けた教育新聞のインタビュー記事は12月8日発行の教育新聞に掲載されました。教育新聞は教育関係の方々が読む新聞ですので、一般の人が読む機会がないと思います。 それで、私がインタビューで話したことをブログで、皆さんにもお知らせしたいと思い…