川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

2012-01-01から1年間の記事一覧

初級の発音練習は短い会話文から始めましょう。

初心者の方、発音練習はぜひ短い会話文から入ってください最初に発音を学ぶ人が分量の多い文章(たとえば物語など)を音読するのを聞いていると、どこかお体の具合でも悪いのかしらと思うほど、私には元気のない暗い音読に聞こえます。練習を始めたばかりの…

単語の「最初の」子音を強く言う

英語は単語の「最初の」子音の言い方が日本語に比べてずっと強く、長いです。日本語のようにさらっと子音を言って、すぐに次の母音に言ってしまう言い方とは全然、違います。単語の「最初の」子音を少しためるように言うことを強弱のリズムの強いところに入…

切り刻むよりつなげる

私の本の25ページ、26ページに書きましたが、声楽の萩原先生はドイツに留学してオペラを習ったころ、指導の先生から、日本人はどうしても言葉がつながらないといわれたそうです。イタリアでオペラを歌っていたころは、イタリア人から「日本語って、そばで聞…

川合メソッドでは口の力と耳の力の両方を育てていきます。(2)

昨日の続きです。「自分で直す。」と言うとできない生徒さんを放っておくような印象がありますが、そうではなく「自分で直す」と言うのは聞く力を上げていくプロセスなのです。そしてレッスンに見えたとき、私はどこまで、その生徒さんの耳の力が上がったか…

川合メソッドでは口の力と耳の力の両方を育てていきます。(1)

去年の5月から、ブログを書き始めました。理由は川合メソッドを皆さんに理解していただこうと思ったからです。川合メソッドの世界は今までの英語学習になじんでいらした方には、ちょっと信じられないような方法に見えると思います。「自分の発音を録音してモ…

スピードを上げていく時の発音練習の仕方

今日は、スピードを上げていく時の発音練習の仕方について、音声で聞いていただこうと思います。[file:creato-k:LS108676.mp3:sound]音声ファイルがアップ出来ませんので、同じ内容をここに書きます。 今日はスピードを上げていくときの練習の仕方について皆…

イギリス英語

読者の方からかなり前に、イギリス英語に関するご質問を頂きました。 メールですでにお答えいたしましたが、お手元に届いていない可能性がありますので、こちらのブログで、私の回答を掲載させていただきます。(個人情報にかかわる部分は削除してあります。…

音の特徴を自分の耳で聞きながら練習する。

私は基本の音を習得するときには、その音の特徴を言えるようによく耳で聞いてくださいといいました。(2012年5月6日のブログ http://d.hatena.ne.jp/creato-k/20120506「発音記号(2)」)かなり前に、アメリカで出版された発音の本を読んでいたら、eat, se…

発音記号(2)

文章の発音練習になったときは一切発音記号は見ないで下さい。なぜかと言いますと、文章になって単語がつながると、基本の音にさまざまな変化が現れます。単語のつなぎ目や強弱のリズムの弱いところに入った音が変化してきます。発音記号を見ながら文章の発…

発音記号(1)

読者の方から発音記号についてのご質問をいただきました。ご質問の部分だけをここに書かせていただきます。「発音記号ごとの音の出し方はだいぶわかってきたとして、それぞれの単語の発音記号というがパッと浮かばないので、 正確な発音をする場合は、やはり…

松のことは松にならえ、竹のことは竹にならえ。

「松のことは松にならえ、竹のことは竹にならえ。」と松尾芭蕉は言った。と中学の国語の授業で俳句を習ったとき、先生から聞きました。松についてどんなに詳しく説明をしてもらうより、自分自身が松と向き合って、松そのものをよく見て、捕らえていくことが…

耳を使わない発音練習では何年やっても、今より上手にはならない。

文章で発音練習しても、自分の耳を使わないで、誰かに、「ここはこう発音して」、「あそこはこうして発音して」と、ただ言われるとおり発音しているだけでは、自分の発音をそれ以上よくしていくことはできないです。「音声のモデルを自分の耳で聞いて、それ…

コマーシャル

私は中学生のときに聞いた英語の音の美しさに魅せられて、ずっと発音練習をしてきたと以前書きました。(2011年12月2日のブログ「自分の好きなこと」http://d.hatena.ne.jp/creato-k/20111202 )ですから、疲れているときや、発音練習に乗り気でない…

自分の中に力を育てるということ

音を聞いてそれと同じ音を出そうとして、いろいろ工夫して練習していくと音を聞いたとき、自分の口の中をどう動かせば、自分も同じ音が出せるか、だんだんわかってくるようになります。その力がついていくのとほぼ同じ歩みで、発声練習を続けている人は英語…

私が体験した「リズムの違う言葉は聞き取れない。」

3月20日のブログ(20年前、初めて日本人の英語は通じていないと知ったときhttp://d.hatena.ne.jp/creato-k/20120320 )と4月4日のブログ(日本語のリズムで話された英語は、英語には聞こえない。http://d.hatena.ne.jp/creato-k/20120404 )で、日本人の英語…

チア・ガール

どこの高校にも体育祭がありますね。私は高校一年生のとき、体育祭で、応援の係になりました。じゃんけんだったかくじ引きだったか覚えていませんが、とにかく応援の係になり、チアガールみたいなことをすることになりました。と言っても40年も前ですから…

日本語のリズムで話された英語は、英語には聞こえない。

3月20日「20年前、初めて日本人の英語は通じていないと知ったとき」http://d.hatena.ne.jp/creato-k/20120320の続編です。ニュージャージーに赴任して2年が過ぎ、一時帰国したときは私と子供たちは日本の航空会社を利用して帰ってきました。飛行機が成…

リズムとイントネーションが身につけられる練習方法

発音練習の最初の段階から強弱のリズムで文章を言えるように練習して、その口の動きを体になじませておきましょう。そうするとスピードを上げたとき、楽に、きれいに、音を変化させていくことができます。そのことを例を挙げてお話しています。川合メソッド…

昨日はPod Sound Ripper と言うソフトウェアーを使って、何年か前、生徒さんがテープで送ってきた音声をパソコンに取り込む作業をしました。ビットレートが192だと、声がきれいに入らないので320に設定して、取り込みました。取り込むときはテープの音…

歌で発音練習するとうまく身につけられない発音があります。

私は英語の歌を歌うときも母音を区別して、歌っています。中学生で初めて Puff, The Magic Dragon を歌ったときから、母音を区別して歌っていたので、今でも自然にそうしています。ただ、歌うときには声がきれいに響くように、あけておかなければならない口…

20年前、初めて日本人の英語は通じていないと知った時。

今のアメリカのテレビにはクローズドキャプションと言う機能がついていて、リモコンのそのボタンを押すと見ているテレビ番組の字幕が出ます。耳の不自由な方でもテレビを楽しめます。けれども私が最初に夫の赴任についてシカゴに行ったころ(1980年代)…

発音練習のやり方を変える。

英語の文章をしゃべるとき、単語と単語が結びつく組み合わせ、そのとき起こる音の変化は無数にあります。この変化を全部誰かに教えてもらうことは不可能です。またリズムとイントネーションはどんなに上手に説明されても自分で聞かなければ、同じにいえるよ…

川合メソッドはなぜ、「自分で聞いて」自分の発音を直していくの?

川合メソッドはなぜ、「自分で聞いて」自分の発音を直していくの?それは耳で聞いた発音と同じに口で発音する力を育てるためです。これができないと英語の文章をネイティブと同じにいうことができないからです。英語の文章をしゃべったとき、強弱強弱の弱いリ…

発音の本によって、発音の仕方の説明が違う場合。

発音の本によって、あるいは発音の先生によって、発音の仕方の説明が異なって、どうしたらよいかわからない場合があると思います。そういう時は、それぞれの発音の仕方で発音してみます。そして録音して、モデルの発音と比べてみます。 聞いてみて、一番モデ…

リズムとイントネーションが違う英語

3月6日のブログで、リズムとイントネーションが大事だというお話をしました。文章で発音練習する場合、必ず、実際にしゃべった英語をお手本に使って練習してください。頭の中で考えたリズムやイントネーションでしゃべるのはやめましょう。なぜなら頭の中…

発音の本なのに何で「聞く、読む、書く、」の練習について書いてあるの?

私の本は発音の本なのになんで「聞く、読む、書く」の練習が書いてあるのかわからない方がいらっしゃるようなので、そのことについて今日はお話したいと思います。今、書店に並んでいる発音の本はみんな発音のことだけしか書いていないので、不思議に思われ…

OL時代の思い出(2)毎日電話で催促

ある日、私の上司(仮に名前をベイカーさんとしておきます。)が一枚の書類を持ってきました。すでに彼が英文で書き込んだ承認申請書でした。私のいた部門と一つ上のフロアーにいた部門は外国から来たスタッフがたくさんいましたが、他の部門は日本人だけで…

日本語を話すときよりたくさん息が使えるようになるために。

英語をしゃべる時は日本語をしゃべるときより、たくさん息がいります。それを実感したことがあります。今から10年位前、まだ萩原先生のレッスンを始める前で、声楽のレッスンも長く休んでいたころでした。私はある日、多読を音読でやってみたらどんな風に…

子供の絵

先週私は、子供たちとの思い出を書いておいたといいましたが、ほかにも、とっておいたものがあります。それは子供たちが小学生のころ描いた絵です。(1枚だけですが。)娘のは、一年生のときに描いたにわとりの絵です。クレヨンで、大きな画用紙に描いたも…

メリル・ストリープが見せてくれる「S]の発音のお手本

映画『プラダを着た悪魔』のDVDを持っている方は、始まって23分経過したところをご覧になってください。ランスルーを見ていたアンディ(アン・ハサウェイ)が2本のベルトを見て、思わず、プッと噴出します。それを聞いて、ミランダ(メリル・ストリー…